華生ばかり #0021
ホテル滞在での缶詰執筆期間を終えて、自宅に帰還しました。缶詰とは言いますが、実際にはホテルにはお風呂と寝るために帰るって感じで、基本的には近場のサイゼリヤあたりに居座ってましたから、やってることは変わらなかったですけどね。でもやっぱり、環境ががらっと変わったという実感はあって、精神的に「この期間を無駄にしたくない」というのが強く沸き上がったので、一応目標にしていたことは達成できました。
何かを脱稿したわけではないので、本番はこれからかな、という感じもしますが。今回(今現在も)書いていた作品も、基本的には「生まれ方が昴くんパターン」なんです。つまり夢で視たものが主軸。今回はそれにまつわるお話と、ホテル滞在中のお話。
■まるで作家のホテル滞在
要するに私は、作家ではないということなんだよ。声優だもん。仕事の比重として物書きのほうが多くなってることは認めるんだけど「物書き兼声優」ではなくて「声優兼物書き」です。他人から見たらどうでもいいんだろうけど、私にとっては大事なの。声優、喋ることが人生だから。
一回だけ喫茶店の店員さんに、帰り際、何か期待に満ちたような目で「大変そうですけど頑張ってくださいね」と言われたことがあって、思わず「有難うございます」と答えたんだけど、そう言ってお店を出たあと「一体あの人は、私の職業を何だと思ってああ言ってくれたんだろ?」と考えた。でも多分、物書きだと思われてるんだろうな。喫茶店だろうがファミレスだろうが、機材持ち込んでマイクで何か喋るわけないし。ポメラに向かって延々とキーボード叩いてるだけだもんな。
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