前任者と私。
私は今、派遣という形で、とある会社の事務員をしています。
派遣社員は、同じ会社の同じ部署内で3年以上勤務することができないので、私の前に働いていた派遣社員の方と入れちがいで入社することになりました。
今の派遣先は職種上、男性の多い職場ですが、私が過去に勤務していた職場とちがい、比較的穏やかな雰囲気の方が多いということもあり、
その部署内で事務女性は私1人だけでしたが、今までなんとか頑張ってこれました。
このとき私は、引き継ぎのときに一度会って以来
「もう二度と会うこともないだろう」
と思っていた前任者の方が、雇用形態を変えてふたたびこの部署へ戻ってくることになるなんて、まるで想像もしていませんでした。
派遣先に前任者が戻ってきた!
私が今のその派遣先に就職してから半年以上が過ぎたころ。
世間ではコロナが流行り出し、失業保険の受注を終えても次の仕事先がなかなか見つからずにいた前任者の彼女は、いとも簡単にこちらの部署にアルバイトとして再就職してきたのです!
まぁ、それだけなら
「前任者が戻ってきた」
だけで終わりにできるのですが。
部署内を明るくする前任者
彼女はちょうど、私の10歳ほど年上の30代半ば(本人談)。
明るくふんわりとした雰囲気を持つ彼女は、年下の私でも、初めて会った時はまさか10歳も年が離れているとは思えなかったほど、小柄で若々しい印象の女性でした。
そして、笑顔が多く、とにかく明るい。
部署内の男性社員の誰とでも分けへだてなく接することができる彼女は、40代前後の男性ばかりのかたくるしい空気に、華やかな色をつける。
彼女がいるだけで、私がちょっと苦手だなと思うタイプの人の雰囲気も、一気にやわらかくなるように感じるほど、彼女はこの部署になくてはならない存在のような気さえしてきます。
前任者と真逆の性格をもつ私
そんな、明るく笑顔の絶えない彼女と比べるつもりはないのですが、私は明るい性格とは打って変わって、大人しくて表情がカタい(と思う)。
もともと人見知りの性格と、HSPの繊細気質なところもあるので、ワンフロアに20人もいる場所では、仕事上で確認しなければならない最低限のコミュニケーションをとるだけで、私には精いっぱい。
明るく、適度に雑談もできる彼女のような、その場を和ませる空気は、私には作れません。
「派遣」という立場の焦り
元前任者だった彼女の今の雇用形態は
「アルバイト」。
彼女はワードやエクセルの使い方を知らない(これも本人談)そうですが、図面を描くことができる「CAD(キャド)」を使うことができるそうです。
その、特殊なCADを使う仕事は私にはできないので、CADのできる人が人手不足だったため、彼女はアルバイトで雇われる前の面接もなく、ほぼほぼ入社後の書類提出のみで、突然戻ってくることになったのです。
CADはできないし、彼女のような場を和ませる明るい空気を作ることも私にはできない。
おまけに、今の会社がすぐに切ろうと思えば、いつでも契約を終わりにできる
「派遣社員」。
今までいた職場の中で一番やりやすかった職場だったので、確実に居られる3年間は頑張ろうと思って今まで努力してきたつもりでしたが、
こうも大きな即戦力が戻ってきてしまうと、3ヶ月更新終了の来月以降。
次の契約はあるかどうか、正直とても怪しい。
まぁでも、彼女のように残業など、たくさん仕事はできないので、契約終了したあとどうするかを、今から考えておく必要があるのかもしれません。