"染め"からサスティナブルな世の中を考えてみる①
COS KYOTOの北林佳奈です。皆さんは今、どんな色の服を身につけていますでしょうか。生成りのものを着ているという方もおられると思いますが、多くの方は何かしら色のあるものをお召しだと思います。さて、その色はどのようにしてつけられたのでしょうか。
ショップに行くと、当たり前のようにさまざまな色の服が並んでいて、私たちは自分が好きな色や自分に合った色を選ぶわけですが、その色がどのようにして染められたのか、思いをめぐらす機会はなかなかありません。
「染める」ためには染料が必要となり、「天然染料」と「化学染料」が注目されることがよくありますが、皆さんに知っていただきたいのが、それ以外にも以下のようなものが使われるということ。
-生地に染料が吸着しやすくするための媒染剤
-色落ちを防ぐ色止め剤
-ムラなく染める、色ムラ防止剤
-染め上がりを安定させるための分散剤
上記のような様々な助剤は、美しくきれいに染めあげるために使われているのですが、これらの化学物質が水に溶けて流れ出し、地球環境にも大きな影響を与えているのが現実なのです。また、環境にやさしい染めとして、草木染めを思い浮かべる方も多いと思いますが、こうした助剤を使わないとなかなか安定して染め上げることができないため、草木染めをされている方でも多くの方が助剤を使っているのだそう。
知っているようで知らない、自分たちが身につけている衣服のこと。
そんな現状を変えていきたい、という思いで「新万葉染め」という新たな染色技術を広める活動をされているのが、京都市 壬生で染色業を営まれている京都川端商店さん。自然由来の染料にこだわり、廃水に関しても染液や媒染液ともに自然回帰するものを使用することで環境に配慮したモノづくりを行っておられます。
京都川端商店さんのモノづくりの詳細については、次回のコラムでお届けいたします。お楽しみに。
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