見出し画像

ここがムズイよ韓国語⑤ 대다/떼다

韓国語の発音は日本人には聞き取れないものが多い。とはいっても、音ひとつ、単語ひとつが聞き取れないことで、困ることはない。会話の中では、状況や文脈から理解できるからだ。

ただ、通訳をする中で、同じ状況で使われる、発音が似ていて、かつ、反対の意味をもつ単語に出会って困惑したことがある。

それがタイトルの 대다 / 떼다 であり、同じシチュエーションでこの単語が出てくるのである。
」と「 」は韓国人もアナウンサーくらいしか発音の区別をしないので、気にしないでいいのだけど、「 」と「 」が難しい。日本人が聞き取れないだけで、韓国人にとっては、「た」と「だ」くらい発音が異なるのである。

  • 대고 앉으세요~ 「背中を(背もたれに)つけて座って」 = 深くもたれて

  • 떼고 앉으세요~ 「背中を(背もたれから)離して座って」 = 胸を張って腰を曲げないで

通訳をしているとこの表現に関わらず、聞き取れない場面が多いのだけど、基本的には状況と文脈で判断が可能である。
ただ、上の2つの表現は判断が難しい。

この話をすると、
「今の状態が、もたれて座ってたら、離せってことで “떼고“ だし、もたれないで座ってたら、もたれろってことで “대고” なんじゃないの?」
と言う人が多いのだけど、病院だとそうもいかない。

病院だと安全に治療をするために、
背中をつけないで座っていても「もっと胸を張って」という意味で “등 떼고” と言い、もたれいても「もっと深く座れ」という意味で “등 대고” と言うからだ。

どうにも聞き取れないものはしょうがないので、適当にどちらか(もたれて or 離して)を伝えた上で、もし反対であれば看護師がもう1回注意してくれるので、改めて伝えなおす、ということをしていた。

これを繰り返しているうち、解決方法に気付いた。(※万能ではない)
発音が聞き取れないなら、イントネーションで区別する方法を。
韓国語はイントネーションで意味が変わることはないけど、日本語はイントネーションで意味が変わる(ex. 橋と箸)ため、日本人はイントネーションにすごく敏感である(と感じている)。

この2つの場合、このようにイントネーションが異なる。

  • 대고 ↗ 앉으세요~

  • 떼고 ↘ 앉으세요~

ただ、「万能ではない」としたのは、韓国語はイントネーションがあまり重要ではないので、これが一般的ではあるけれど、皆が皆このように話すものではない、ということ。

というように、今後は、勉強だけでなく、仕事や生活の中で感じたこと、経験なども少しずつ書いていきたいと思っています。

いいなと思ったら応援しよう!