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大五郎、セラピードッグへの道(序)

大五郎とは昨年、我が家の愛犬リンゴ(5歳)とマメ(4歳)の間に生まれた3匹の子犬の1匹。名の記す通り、ヨークシャーテリアとは思えぬデカさの犬で、3月に1歳になる雄犬である。名前の由来はもちろん、あの『俺とお前と大五郎』の大五郎である。

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(大五郎:右。レキシー:センター、ミラ:左)

これは生後2週間の写真であるが、もちろん、ででんと一番大きいのが大五郎。明らかにサイズ感が違う。真ん中が長女、はじっこVの字の白いマークのある子がミラである。末っ子ミラなぞ、大五郎がデカすぎるゆえ、「3番目の子犬はレントゲンにははっきりと写ってないけど…多分、いる……?かなぁ……?この真ん中あたりにいるコがでっかくて確定できない」と母犬まめの妊娠中にいわれていたほどなのだ。

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セラピードッグとは、人への忠誠心と深い愛情で、高齢者を始め、障がいを持つ方や病気(癌や精神)の治療を必要とする患者さんの身体と精神の機能回復を補助する活動をしする犬のことで、セラピードッグ達が患者さんの心身の状態と向き合い、リハビリに寄り添うことで記憶を取り戻したり、動かなかった手や足が動くようになる効果もあるのだという。

活動場所は、全国の高齢者施設、病院(がん患者の延命も含)、心身障がい者施設、児童施設、教育の現場(小、中、高等学校など)、刑務所(服役囚の社会復帰)、被災地への訪問活動などである。

大五郎さん。ただいま、セラピードッグになるためのトレーニングを受けている。「セラピードッグへの道」として、これからこの大五郎のトレーニング、もろもろなどを記事にしていこうと思う。

以前の記事に書いたが夫アルゴは現在、特別支援クラスの教諭になるために猛勉強中であり、5月には院を卒業、9月からは先生として働き始める予定なのである。

特別支援クラスには、心身障がいがある生徒やEmortionally Disturbedといって、心の傷ついた生徒や感情面で諸々の問題のある子供たちがいる。そんな子供たちにとって、セラピードッグは沢山の良い効果をもたらしてくれるのだ。

夫アルゴの同僚の教諭は、セラピードッグを飼っており、時折、彼女はその犬を連れてきていた。だが、同僚のセラピードッグはピットブルなのだ。とても優しく、おっとりとした犬なのだけど、生徒たちだけでなく、働く大人たちまでも彼を怖がってしまい(何もしてないのに!)沢山の苦情が寄せられたため(怖いとか)現在の学校ではセラピードックであるにも関わらず、彼女の犬を連れてくることは駄目だと校長に言われたのだという。

アルゴは「その点、なんせ大五郎はヨーキーだし、こんなにもかわいい顔だし、人懐っこいからきっと俺が先生になって、毎日、リュックにいれて連れていくよね!セラピードッグになった大五郎を!」と大学院の指導教員らにまでイキイキとその野望を語っているのだが……だが……

基本、犬の世話は私なんである。アニメ銀魂でも銀さんがぼやいていたが「犬を飼うって、最初はなんでも自分でするって言っても結局、お母さんに世話させるんでしょー!!」って。アレ。

その上、アルゴは現在、フルタイムでインターン、週に3回の院クラス(オンライン)の他に院プログラム履修のために大学でSciecnceクラスを履修中であり、土日も市の青少年プログラム的なもので働いているため、何をどう考えても大五郎をトレーニングする時間がない。というわけで、私が大五郎と共に週イチでトレーニングに通い、訓練を始めることになった。

なぜリンゴ(父犬)ではないのか?という疑問もあるかもしれない。犬バカなのは100も承知であるが、ここでの私の名前の由来になっているリンゴはとても賢く、優しく、そして人や他の犬が大好きな良き犬であり、私自身、命を救われた経験もある(詳しくはコチラ)アルゴも精神が不安な時にリンゴがいてくれたことで救われたと言っている。

それゆえ、私はリンゴこそセラピードッグにしたかったのだが。アルゴが断固として、リンゴの去勢に反対した(している)ため、リンゴはセラピードッグにはなれないのである。

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アルゴ曰く「男として!ボールを切断するなぞ!!!(憤怒)」とリンゴが我が家に来て以来、ずっとそう言っているためである。ボール、すなわち金○である。

もともとこの男(アルゴ)には、リンゴとマメを繁殖させて金儲けをするといういやらしい野望があった事もあり(そしてまんまと失敗した)リンゴは去勢していないため、セラピードッグにはなれないのである。

去勢をしていない雄は、フェロモンに振り回されやすく、発情中の雌に興奮しすぎたり、他の雄と喧嘩をしたりするケースが多いと言われているせいか、セラピードッグになるためには去勢した犬でなければならないのである。

ではなぜ、大五郎は去勢OKだったのか。

男として!ボールを切断するなぞ!(再)だがしかし!こいつがマメを襲い、妊娠するようなことがあれば、それは近親相姦になるため起こってはならない!決してだ!マメは、リンゴの唯一無二の奥さんなのである。オレとあなたのような!(叫)

という、なんだかMake Sense(=意味がわかる)なんだか、Not make senseなんだか、アルゴの謎言いぐさにより、大五郎は去勢したのである。

これもまた以前のNoteで書いてあるが、アルゴ自身、感情面に問題があり、幼い頃にADHDなど、もろもろの診断を受けた人だったため、特別支援クラスの生徒であった。ゆえに、彼は特別支援クラスの教諭になることにこだわっている(普通クラスの教員免許の方が資格試験も少なく、生徒たちも特別支援の生徒に比べれば教えやすいのにも関わらず)特別支援クラスは、Self-Contained Classと言われたり、Special Education, Special EDなどと英語で表す。

話を大五郎に戻そう。

Goofy Boy。Goofyとはまぬけ、という意味なのだが、大五郎。生まれた時からこの子はなんだかアホの子だった。アホの子、以外にこの子犬のことを示す適切な言葉を私は知らない。

上の写真にもあるが、何故か高いところを好み、ダイニングチェアにジャンプするものの、降りられず困った、固まっていたりする。だが、賢くもある。こちらは、ヨークシャーテリアの性格なのだが…

『性格は、テリアの要素を濃く持ち合わせています。賢く飼い主にも忠実ですが、警戒心と勇敢な性格が故に、知らない人や犬に対しては吠えることも。賢いので、子犬の頃に人や犬、音などに慣れさせるような社会化を行い、しつけを徹底することで一緒に暮らしやすい犬種となるでしょう。ヨーキーの魅力を引き出すためにも、まずは飼い主が知識を深めるところから始めましょう。美しい被毛とかわいい見た目からは少し意外ですが、ネズミ捕りの使役犬として活躍していた犬種なだけあって活発な一面ももっています。運動が大好きなので、毎日のお散歩やおもちゃで遊ぶ時間を大切にしてあげましょう』(引用元

なんだか、ここに書いてあるヨーキーの性格。確かに諸々当てはまる。だが、私は甘くみていたのだ。特にこの部分。『警戒心と勇敢な性格が故に、知らない人や犬に対しては吠えることも』

『警戒心と勇敢な性格が故に、知らない人や犬に対しては吠えることも』

大事なとこなので2度書いたが……そう、私は知らなかったのだ……アルゴと同じく、大五郎もまたSpecil ED Studentであることを……

これは、これから始まる大五郎(と私)のセラピードッグへの道のり。

願わくば(真顔)「やりました!大五郎!セラピードッグになれました!今日は夫アルゴと共に通学します!」などという言葉を書ける未来でありますように……(切実)

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↑友人に「子犬うまれたよ!」とメールしたら「…あれ?俺の目の錯覚……?一匹だけなんかサイズ、おかしくね?トリックアート?」と言われた生後2日目の大五郎。

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↑他の2匹は生後1か月くらいまで片手で持てた(毎日3回計量、写真を撮っていた)のに、2週間で片手で持つことができなくなった大五郎。そしてほとんどの計量写真は舌ペロ五郎さん。

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↑生後3か月で母犬より大きくなった大五郎氏。ちなみに私は大の犬バカなので当たり前のように愛犬のグッズをもりもり作成しており、写っているのはりんごとまめこさんのマルシェバッグである(自慢)

To be continued....


こちらが特別支援学級の教師を目指すGTO(グレートティーチャー鬼塚*元不良が教師になる話)USA版的なアルゴの話↓

我が家のお犬たちのNotesまとめ ↓


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