日本の残されし民より未来の全人類(選ばれし民)へ 。シリーズ『出エジプト記』に読む神のご計画 20.幕屋建造プロジェクトの秘訣②

日本の残されし民より未来の全人類(選ばれし民)へ 。

シリーズ『出エジプト記』に読む神のご計画 

20.幕屋建造プロジェクトの秘訣②

『“神に召された一人の偉大な指導者”が誕生すると、奴隷状況にあった一つの民族が解放されて、神の使命に生きる偉大な民族と変わりゆきます。その最初の選びがイスラエル民族にありました』。

今回は 20. 幕屋建造プロジェクトの秘訣②について学んでまいります。
いよいよ、このシリーズも残りあと僅かです。

幕屋建造プロジェクトの秘訣 - 牧師の書斎

世界情勢等も混沌混迷する中、私たちが進むべき道を教えてくださる、最高にして最大のリーダーは、この聖書の中に秘められた神さまです。

  1. 幕屋建造において神から賦与された特別な力

この幕屋建造という創造的プロジェクトにおいて、直接的に携わった技術者たちは神からの特別な力が与えられました。

特に、以下の二人に与えられた能力は際立っていました。

(1)

ひとりはユダ部族の「ベツァルエル」(בְּצַלְאֵל)

「神の陰(保護)に」という意味。

ユダ族ウリの子ペレツ、ヘツロンの子孫(Ⅰ歴2:20)で名工匠。

神の霊に満たされて卓越した技能を持っていた。

(出31:1,35:30,36:1, 2)

特に、貴金属や宝石の細工,木の彫刻,建築,木工などにすぐれており、

(出37:1,Ⅱ歴1:5)、

また、そうした技能を教えるすぐれた教師でもあった。

(出35:34)

いわばモーセの幕屋建設工事の棟梁を務めた。

(出38:22)

〔新聖書辞典、いのちのことば社〕参照。

「影」が存在するためには、本体である「光」が存在しなければならない。

「ウリの子ベツァルエル」の「ウリ」(原語は「ウーリー」אוּרִי)で「私の光」という意味。

「ウリの子ベツァルエル」とは、本体である「光」と「影」とは切っても切れない関係にあることを示唆している。

(2)

次にダン部族の「オホリアブ」(אָהלִיאָב)

「オホリアブ」とは「父の天幕」という意味。

ダン部族のアヒサマクの子で、神に賜物を与えられ、会見の天幕の建設と調度品製作において、また他の工人に教えることで、ユダ部族のベツァルエルを助けるように任命された。

(出31:1‐11,35:30‐36:3,38:22‐23)

神は,彼らがあらゆる仕事と巧みな設計をなす者として,彫刻する者,設計する者,および青色,紫色,緋色のより糸や亜麻布でししゅうする者、また機を織る者とした。〔同上〕参照。

「アヒサマク」(=「アヒーサーマーフ」אֲחִיסָמָךְ)とは「兄弟を支える」の意。

主は彼らにすぐれた知恵と英知を授けられました。

ここで大切なことは、幕屋建造において、単に、自ら進んでささげる者たちがいたとしてもそれだけでは建造することはできないという事実です。

卓越した技術と人に教える力、すべての上に立ってそれを成し遂げていく知恵をもった存在が必要なのです。

その必要な知恵は神が授けたということが重要です。

彼らは、神から与えられたものを、神の栄光のためにささげたのです。

彼らの指導のもとに幕屋のすべての部分が一つ一つ造られていきました。

そして、39:32では「こうして、会見の天幕である幕屋の、すべての奉仕が終わった」とあります。

それを見たモーセは「彼らを祝福した」(39:43)のです。

幕屋建造の目的は、25章8節にあるように「彼らがわたしのために聖所を造るなら、わたしは彼らの中に住む」ということです。

まさに、民が自ら進んでささげ、献身的な奉仕によって、また神から知恵を授けられた二人の者が、神の指示通りに造ったこの幕屋の中に神ご自身が住んでくださることにより、神がイスラエルの民と共に歩んでくださるしるし、これが幕屋なのです。

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 幕屋の全体像

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