素晴らしい国ノルウェーの落とし穴
まず、はじめに。 昨年度11月にノルウェーに長期滞在するつもりで、配偶者ビザを取得しました。(いきなり5年分のビザがもらえました。)
そして、それに伴って、ノルウェーで頑張って地域のコミュニティに入り、ピアノの先生としてフルタイムではないものの働かせていただき、さらにコンサートにも出演。 そして、今後は地域の教会でオルガニスト代理として働かせていただけること さらにさらに 合唱団の指揮者の役まで舞い込んできておりました。最高じゃん!!私 頑張った!!
…………………が!!! ここでトラブル。
日本じゃ考えられなかったトラブルです。
給料未払い ・ 超システム化の落とし穴
ノルウェーは ほとんど全てデジタル化しており、超福祉国家です。例えば妊婦さんは 出産の2週間前?から出産まで、病院に無償で入院する事ができるそうです。
なんて素晴らしい!と思うかもしれませんが、 移民の私には 色々と大問題でした。(後で説明します)
そして、労働者の権利というものが しっかり保証されており、ブラック企業でパワハラ上司なんてことも まずありません。最高です!(でもこれも主人にとっては大問題でした)
さて、ノルウェーにも 個人番号(d-number)というものがあります。これによって、給料から病院の費用・履歴 何から何まで管理されているわけです。
私ももちろん、このd-numberを もらって ノルウェーのシステムの中に入る予定でした。
ちなみにこのd-numberがないと…
1 ノルウェーの銀行で、口座が開けられません。
2 税金や総収入額なども管理するので、脱税を防ぐため?d-numberがない と、税の管理が出来ないということで、給料がもらえません。
(d-numberさえあれば、例えばスウェーデンの口座に給料を振り込みとかはできるようです。)
他にも、病院に関わることなど 色々と不便があります。
なんとなく、お気づきの方もいるでしょうか。。。
私は、配偶者ビザはGETできたのに、d-numberがもらえなかったのです!!
え?? ってなりました。
d-numberは 配偶者ビザの申請とは別に、後から申請がいるようでした。
まぁ、それはそれで、 面倒だけどいいか。 と思いましたが…
申請に行くと、なんとなんと
税務署の方に(d-numberの申請は税務署・配偶者ビザの申請は警察署)
「d-numberの申請には 勤めている会社の正規雇用の証明書がいるよ」
と言われてしまったのです。。。 は????
「いえいえ、私、配偶者ビザ所持者なんです。 労働ビザで来ているわけではないんです。。」
しかし…「配偶者ビザでも、d-numberの申請には 勤めている会社の正規雇用の証明書がいるよ」
そんなアホな。。。
多分その担当者さんの ひどい勘違いだと思いますが(後に調べた結果、病院に行くという理由でもd-numberは発行してもらえるようです。)、そんなこんなでd-numberの取得ができず。
そして、最初に述べた仕事の数々は どれも非常勤講師のような立場で、1つ1つの労働時間が長くなかったので 雇用証明書が出せない と言われました。
ということは… すでに働いた分も 給料がもらえない!!!
今後働く分も もちろんこのままでは 給料がもらえない!!!!!
誰が好き好んで、この物価の鬼のように高いノルウェーで ボランティア活動ばかりするでしょうか。
ということで、 主人の状況も重なって、早々にノルウェーから離れることを決意しました。
労働者の権利の保証 ・ の落とし穴
体感として、一番強い力というのは、雇用した者を不当に解雇できない。というものでしょうか。
主人は ウクライナやシリアなどからの難民を支援する団体で働いていました。さて、主人の職場にある黒人男性がいました。彼は主人の同僚で 仮に名前をトムとします。
トムは いつも勤務中にフードを深々と被り、顔をかくす。また、突然いなくなったかと思えば 難民の子達が使っている井間のソファーで居眠り など日常茶飯事でした。
ある日トムは 急にみんなで日帰り旅行に行こう!!と言い出しました。
もちろん、そんな申し出が通るはずもありません。
しかし、トムは勝手に強行突破。 挙句、難民の子の頭を何針も縫う大怪我をさせました。
その他にも とっぴな行動や 責任放棄 危険を伴う問題行動の数々があったのですが、 団体が彼のことを 地域の管轄に報告すると…
「黒人差別か!! 差別は許されないぞ!!!」 と。。。。
いやいやいや 。。 報告書読みましたか? でっちあげだと思われてるんですか??? えぇっ!!!報告者が全員 白人だから???
白人差別じゃん!!!
そんなこんなで、 彼を辞めさせることはできません。
しかも彼はその時まだ試用期間でした。
主人や その他同僚は 制御の効かない彼と働いていると いつ自分らが危険に巻き込まれたり、加害者側にされてしまうか分らない。 上司は 地域のボスに何も言えない。言っても 白人差別を受ける…
そんなこんなで、主人も 職場に見切りをつけました。
以上。 ノルウェーも困った点は沢山あるね って話でした。今日現在私はスウェーデンにいます。 来週 ギリシャに行って そのあと日本に行く予定。。 色々 未定。(溜息 )