【-12日め】40cmのピザはいつまで食べられるか

夫の単身赴任まであと12日。
遊びに行きたいところや、やってみたいことは概ねやり尽くした。
そんな折、こんな記事が飛び込んできた。

マジか。

食べたい。何がなんでも食べたい。
そもそも夫婦揃って50歳、1kgのチーズが乗った40cmのピザを、10年後の60歳に食べることが出来るかどうか。これは非常に怪しい。
今のうちにやっておかねば。

後悔する前にまず行動。
車を走らせピザを迎えに行く。何故ならドミノは今、持ち帰り半額セール中。3600円のこの巨大ピザも、宅配を頼むと7000円するのだ。マジか。

予約をして時間通りに受け取りに行くと、私が今まで見たことのないサイズのピザ箱が待っていた。こんなサイズ存在していたのかお前……。
斜めにならないよう大事に抱えながら、後部座席にそっとピザを置き、自宅へ戻る。
こんなこってりしたピザを、初老2人で食べ切れるのか? 胃もたれしないか? ギブしないか? 結果としては、

ペロリといけましたね。

トッピン具が無い分案外するする入りましたね。
ビッグバンセオリー見ながら2人でペロリ平らげましたね。
若者ならこのピザの他に、いろんな具が乗ったものも用意しておくと良いかもしれない。それぐらいペロリだった。

あすけんの女の言いなりである我々夫婦はこの昼食を以って本日の食事を終了とするため、夕飯の支度は無し。大変楽ちんである。

夜。
何気なくメールのチェックをしていたら、印刷所から原稿の不備の連絡が入っていた。慌ててデザイナーに連絡をし、修正のお願いをする。
私は現在無職ではあるが、作品作りは続行している。それは来年の就活のためでもあり、今の腕や勘所を鈍らせない為でもあり、いつ死んでもいいように手元にあるものは人の目に触れる場所に遺しておく為でもある。
ともあれ、コツコツと作業を進めているのだが、先日入稿したデータに不備があったというのだ。
幸いデザイナーはこの日、たまたま手すき気味だったとのことで、即座に修正対応して貰えた。

私は夫と離れて暮らすことで、夫に何かあった時にすぐ駆けつけられないことも心配しているが、逆に私に何かあった時に誰にも助けて貰えない心配もしている。
Twitter(X)に毎日猫の写真でも載せて、更新が途絶えたら安否確認してもらえるよう、友人に頼んでおくべきか。
夫に毎日LINEをする習慣をつけるのもありかもしれない。
しかし家や猫のことは誰かが気にかけてくれるとしても、私の作品のことは私しか知らないのだ。パソコンの中に眠ったまま、「この世になかったこと」になってしまう。それだけは避けたい。
いや、パソコンの中にあるものはまだいい。
問題は、WEB上に置きっぱなしのデータのサルベージだ。
こうしたサービスはいつ、なんの告知もなく、全データ消されても文句は言えない。そういう意味でも私は私の作品を手元に残すことについて焦りを感じている。

さて、データ収集を最優先とすべきか。
それともあと2週間とない夫との時間のために、私の魔窟と化した書斎を片し、炬燵をセッティングし、2人でネトフリでも楽しむ時間を作る努力をするか。
悩みながら、ひとまずブンと鼻を噛み、風邪薬を流し込むのだ。

【本日の成果】
・ドミノの巨大ピザを食べる
・猫のトイレ丸洗い
・データの修正
・データ再入稿
・洗濯

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