鳥Aves note I-xv
空と雲の写真とともに、断章詩篇『鳥Aves note I』をお届けします。
鳥Aves note I-xv
わたし、私たちが書くとき季節はつねに不規則に蠢き伸縮する遲い春。あらわれたまだ柔らかい文字の虫たちを鳥、鳥たちが咥えに来て見えない場処に営巣する。鳥、鳥たちはそこと巣を日に520回往復するからわたし、私たちは明日も白地の春に針孔を空け虫の湧くのを待つことから始める。あとは虫孔を耕し直す。鳥が来なくなってしまってから虫たちはひ弱に痩せ針孔から動かなくなり推耕までに到れない。