衰退・成長産業について

本日は、前から感じていた、産業について書きたいと思います。

私自身、10年弱日本の大企業に勤務した後に転職しており、また最近大企業に所属している方とお話する機会があったので、改めて感じましたが、自分が今やっている仕事で身につくスキルや人脈の有効期限がいつかという点はよく考える必要があると思っています。

例えば銀行や証券会社の個人営業は特徴的です。これまでは情報の不均等によって、情報のないお金持ちのためにお金を運用してあげる、というのは一定の価値があったと思いますが、今はネット上でいくらでも情報が取れ、また証券アプリを使うことで自分で投資もできるわけです。

目の前の新卒2年目にお金を任せるより、ウォーレンバフェットの意見を聞いてお金を運用することも可能で、また手数料もほぼゼロに近い金額で運用できるわけです。当然、これまでのやり方を望む高齢者は一定数いると思いますが、今後縮小していく仕事であることは間違いなく、地頭が良く優秀な人材がそこで時間を費やしているのは、国力の向上にも繋がらないと危機感を持っています。(まぁ、本当に優秀であれば早めに脱したり、そこで身につけた能力でファンドを立ち上げる人もいたりするとは思いますが、それには高い情報アンテナも必要ですし、皆が皆できるとは思えません)

今は、こう言った衰退産業にいる、ポテンシャルの高い人材の受け皿がほぼコンサル一本になっているように感じています。もちろん、コンサルで視座が上がり、戦略の定石を学ぶのはすごく価値があると思いますが、多くのコンサルではインダストリーに分かれており、自身のバックグラウンドである衰退産業向けのコンサルを長く続ける価値ってどの程度あるのだろう、と思っています。


この問題については、新卒採用時に大学生が気付いていない(親世代は漸次成長を続けてきた世代なので、できるだけ有名な会社に行ってほしいという希望もあることが、より混乱させる)ことに原因があると思っています。

個人的には、①新卒に対して、ある程度将来を見据えた自分なりの選択をできるよう、適切に情報提供をしたい、②衰退産業にいる中途には新しい道を示したい、と考えています。

②は私自身も全く答えがあるわけではありませんが、単なる個人向け転職エージェントではなく、人材流動の大きな仕掛け作りができれば面白いと感じています。既得権益の問題もあるので難しい点もありますが、日本の国力向上や、さらにはグローバルに世の中を良くするためにも必要な視点だと感じているので、色々考えていきたいと思っています。

・東大出て鉄鋼会社に行き、鉄鋼の生産については誰よりも詳しいが、ソフト系の知識・経験もなく、給料が上がる転職を選択出来なくなり、キャリアに迷っている人など、周りにたくさんいます。。

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