新生ゾンビヴァイン
KamQです。こちらはMagic Online のモダンリーグで擦っているZombie-Vineの記事になります。黄泉からの橋(とホガーク)が禁止されて以降、弱体化どころかデッキとして成立しなくなったかに見えた復讐蔦デッキですが、カタチを変えて今も生き続けています。現在も調整中ですので、ゾンビ愛好家の方々におかれましてはご助力頂けると幸いです。
また、調整の初期段階にあたってはニコニコ動画のsm35648606を参考にしました。よければ視聴してみてください。
デッキ
以下がデッキリストの画像、及びMO のインポート用ファイルです。赤緑フェッチは黒緑フェッチor青黒フェッチがあるなら代用してください。あと復讐蔦くんが一枚だけトッパー仕様なので画像だけ統一しました。
【モダン】Zom-Vine
クリーチャー:32
2:《墓所破り/Cryptbreaker》
4:《墓所這い/Gravecrawler》
4:《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》
4:《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
4:《恐血鬼/Bloodghast》
4:《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》
2:《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
4:《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
4:《復讐蔦/Vengevine》
呪文:8
4:《忌まわしい回収/Grisly Salvage》
4:《這い寄る恐怖/Creeping Chill》
土地:20
3:《沼/Swamp》
2:《湿った墓/Watery Grave》
3:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4:《草むした墓/Overgrown Tomb》
4:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
2:《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
2:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
サイドボード:15
1:《骨までの齧りつき/Gnaw to the Bone》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
2:《突然の衰微/Abrupt Decay》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2:《減衰球/Damping Sphere》
2:《減衰球/Damping Sphere》
3:《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》
1:《ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen》
Zombie-Vine 概要
Zombie-vine は、ホガークヴァイン(旧Bridge Vine)の後継機といった趣のデッキです。序盤から1-2コストのゾンビを連打し、墓地に落とした《秘蔵の縫合体》や《復讐蔦》を早い段階で走らせることで相手に対処する暇を与えずに削り切ることを目標としています。
ただしプレイする上でホガークデッキとは異なる点も多く、こちらのデッキでは必ずしも墓地にカードを溜めこむことが強くない、というのが大きな特徴です。色は従来のヴァインデッキが黒緑t赤を取っていましたが、《信仰無き物あさり》が禁止され、かつサイドボードに赤いカードを取らない選択をしたため黒緑t青になっています。
役割をリストの上から順に(役割によってまとめつつ)軽く説明します。
① 軽量ゾンビ群
2:《墓所破り/Cryptbreaker》
4:《墓所這い/Gravecrawler》
4:《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》
4:《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
これら14枚の1マナゾンビを軸にしてスタート。おおまかな優先順位は《屍肉喰らい》>《墓所這い》>《縫い師への供給者》>《墓所破り》。手札から捨てることで真価を発揮するカード群も多いですが、基本的には盤面に軽量かつ殴り続けられるゾンビがいるか否かが展開に影響します。
サイドボード後もこれらのカードは極力減らしません。
② ハンド回転群
4:《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》
手札を捨てる要員。《墓所破り》も一応はこの枠。これと《屍肉喰らい》がサイドボード後の鍵になります。どちらも赤緑系のデッキに対して非常に強力なアンチカードになり得ますが、《屍肉喰らい》は白いデッキに、《ロッテスのトロール》は黒いデッキに対して非常に強く出ることが出来ます。
③ 墓地利用枠
4:《恐血鬼/Bloodghast》
4:《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
4:《復讐蔦/Vengevine》
4:《這い寄る恐怖/Creeping Chill》
墓地から帰ってくることを前提にしているグループ。捨てたり生け贄にしたりと酷い目に遭いますが、その鬱憤は対戦相手の顔面で晴らしてくれ。
どのカードも手札に来た場合は《ロッテスのトロール》をサイズアップするために使います。特に上2つを手札から唱える行為は相手のライフが10以下or《屍肉喰らい》を太らせたい時しかありません。2回生物呪文を唱えると言う条件を満たし得る可能性を持っているほど軽いためです。
復讐蔦が元から速攻を持っていることは忘れがちですが、墓地にいない状態だと結構な相手がケアせずに動くようなので雑に4/4/3速攻として投げつけてもOK。
《這い寄る恐怖》は《黄泉からの橋》が抜けた部分の穴埋めとして、また軽量カードが大量に搭載されているためバーンの《大歓楽の幻霊》に滅法弱く、そのためのアンチカードとしてフル搭載しています。
④ 土地回収
2:《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
4:《忌まわしい回収/Grisly Salvage》
土地の枚数が20と少なく、4マナのカードを素でキャストしたい場面も多いため6枚と多めの採用。最初は《サテュロスの道探し》の枠に《壌土からの生命》を使用していましたが、毎ターンハンドに土地が増える状況がドレッジほど嬉しくなく、赤緑ランデスを泣かせようにも《血染めの月》の前には意味がないため解雇。《復讐蔦》の条件を考えれば逆の枚数が良い風に見えるかもしれませんが、《忌まわしい回収》の方が見られる枚数が多い上にゾンビをハンドに加えられる可能性もあるため、後半により強い(=条件達成に寄与しやすい)回収の方を4にしています。ホガークと違って召集コストにもなりませんし。
⑤ サイドボード
1:《骨までの齧りつき/Gnaw to the Bone》
バーンが憎くて憎くて……だから採用しました。
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
ジャンドの《タルモゴイフ》、青白系の《石鍛冶の神秘家》や細菌生物、ランプなどのマナ生物からサイド後の《不屈の追跡者》など、多岐に渡る生物を橋の欄干から蹴落とせるため採用。環境がちょっと重くなってきたら1枚は《残忍な切断》とかに変えてもいいかも。《四肢切断》は緑タイタン等を倒せないのであまり好みません。
2:《突然の衰微/Abrupt Decay》
石鍛冶が出してくる《饗宴と飢餓の剣》(黒緑剣)や、青白系標準搭載の《安らかなる眠り》を打ち消されることなく破壊出来るために採用。
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
黒力戦と引き換えに土地を渡すのはやめた方がいいよ枠。
相手のPWやコンボ完遂のためのパーツを除去するために採用。相手の対策が分からないサイド1本目にはよく使いますが、サイド2本目は抜きがちです。
2:《減衰球/Damping Sphere》
トロンを倒したいと考えて出した答えがこれ。墓地対策の対策をしようにもトロンは《大祖始の遺産》を用いることが多く、これを対処するのは容易なことではないために土地基盤を虐められる方向へシフトしました。《幽霊街》も候補でしたが、相手の最速を咎める目的ではどちらも変わらない上、《幽霊街》は相手に色マナを与えてしまう為(=スラーグ牙などが普通に出てくる)《減衰球》を採用しました。
3:《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》
墓地対策枠。《虚空の力戦》とは明確にメリット、デメリットがアリ。
メリット
① 置物対策を無効化出来る。
② 墓地を肥やせる(=相手が墓地対策を積んでいなくてもOK)
③ ヴァラクート、トロンなどのサーチ前提のデッキ対策にもなる
デメリット
① 殴りだけで落とされる
② 即時に効果が出ないため、RIPよりも遅い場合アリ
③ 打ち消される可能性アリ
1:《ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen》
ミッドレンジ向け、かつ中期~長期戦が予想される場合に。明確に相手を定めているわけではないが、バーンや相手のアショク&ナーセット&3テフェに対応できる枠。
土地構成に関しては妥協に妥協を重ねているため、資産に余裕がある場合は以下の部分を変更することを強くオススメします。上のリストで事故ったことはありませんが、運が相当に悪い場合も『ない』と言い切れませんし。
☆現在の構成
《血染めのぬかるみ》2 《樹木茂る山麓》3 《闇滑りの岸》2
☆改善案の構成
《血染めのぬかるみ》3《新緑の地下墓地》3《闇滑りの岸》1
キープ基準
基本的にはアグロで立ち回れるか否か、が指針となります。コントロールチックに振る舞うことも出来なくはないですが、難しいので割愛。
基本的には土地が2-4枚、2マナ以下のスペルが2-3枚でキープします。
① 黒緑が2ターン目までに揃う組み合わせで土地2枚以上
② 《屍肉喰らい》or《ロッテスのトロール》1枚以上
③ 《墓所這い》or《恐血鬼》or《秘蔵の縫合体》or《復讐蔦》1枚以上
が揃っていればO.K.です。よって5枚まではリスクなしにマリガン可能で、事故の確率が非常に低いデッキになっていると思われます。確率論は単位が取れるギリギリしか出席してないので、計算得意な人は頑張ってください。
サイドボード
以下、代表的なデッキに対してサイドボードを解説します。
まだ回数が浅いため未熟な部分の方が多いと思いますが、指針だけでも。コンボ系には《這い寄る恐怖》を抜く、それ以外には《墓所破り》を中心に1枚ずつ抜いていくことになるかな、と思っています。プロも雰囲気でやると言っていたので多分こんな感じで。
☆青白石鍛冶
先攻)
IN:《致命的な一押し》3《突然の衰微》2《夢を引き裂く者、アショク》2
OUT:《縫い師への供給者》1《秘蔵の縫合体》4《這い寄る恐怖》2
後攻)
IN:《致命的な一押し》4《突然の衰微》2《夢を引き裂く者、アショク》1
OUT:《縫い師への供給者》1《秘蔵の縫合体》4《這い寄る恐怖》2
一度アショクが着地すれば相手は動きが悪くなる……ものの、それだけでは勝てないためフル投入は控えます。相手の妨害をすり抜けて《ルーンの守り手》を倒す為タイミングよく除去を当てて力押ししましょう。
《流刑への道》をケアするために《屍肉喰らい》が活躍し、彼+もう1体のゾンビがいれば単体除去をほぼ無視して、また《殴打頭蓋》の絆魂をスカして攻めることが可能になります。大事に育てましょう。
☆ジャンド
先攻)
IN:《致命的な一押し》4《突然の衰微》2《暗殺者の戦利品》1
OUT:《縫い師への供給者》1《秘蔵の縫合体》2《恐血鬼》2《這い寄る恐怖》2
後攻)
IN:《致命的な一押し》4《突然の衰微》2《ゴルガリの女王、ヴラスカ》1
OUT:《縫い師への供給者》1《秘蔵の縫合体》2《恐血鬼》2《這い寄る恐怖》2
相手の《タルモゴイフ》《漁る軟泥》を落とす為に除去は使います。黒いデッキのため《致命的な一押し》を打ち込まれる可能性があり、《ロッテスのトロール》が持つ再生が染み渡ります。
墓地対策は《虚無の呪文爆弾》か《漁る軟泥》です。前者のケアは難しいので、とにかく盤面に5/4以上の《ロッテスのトロール》を出して、常に黒マナを浮かして動ければ”圧”の差で勝てます。レン6はタフ1の色々な生物を落としてきますが、墓地から舞い戻ってくるので特別な対策はいりません。
後攻1ターン目に出す生物は《屍肉喰らい》以外にしましょう。
☆トロン
先攻)
IN:《減衰球》2《夢を引き裂く者、アショク》3
OUT:《墓所破り》1《這い寄る恐怖》4
後攻)
IN:《暗殺者の戦利品》2《減衰球》2《夢を引き裂く者、アショク》3
OUT:《墓所破り》2《秘蔵の縫合体》1《這い寄る恐怖》4
キープ基準は1マナ生物+《減衰球》とそれを出すマナです。コンボ相手には不利ですが、トロン相手には憎しみで入れた5枚のサイドボードカードが刺さることを祈りながら戦います。《歩行バリスタ》が八面六臂モードにならなければ基本勝てます。レリックケアするよりも、トロン封じ>盤面を強化>忘却石ケア、の方が勝ちに繋がります。
後手の戦利品は最速トロンが揃いそうな場面でのみ使用すること。色マナの供給によりスラーグ牙などの脅威が流れてくる可能性があります。ロングゲームになるほど勝利が遠のくため、マナを使い切りながら攻めて守りましょう。
☆バーン
先攻)
IN:《骨までの齧りつき》1《致命的な一押し》4
OUT:《サテュロスの道探し》1《恐血鬼》2《墓所破り》2
後攻)
IN:《骨までの齧りつき》1《致命的な一押し》4
OUT:《サテュロスの道探し》2《恐血鬼》1《墓所破り》2
パスを打ってくれれば土地が伸びる、嬉しい! くらいに思いましょう。
回復して殴り合います。それ以外ありません。デカい生物なら火力で落ちなくなるため、2体以上のタフネス4生物を作れれば勝ちに繋がります。
☆ヴァラクート
先攻)
IN:《夢を引き裂く者、アショク》3《暗殺者の戦利品》1
OUT:《這い寄る恐怖》2《秘蔵の縫合体》1《墓所破り》1
後攻)
IN:《夢を引き裂く者、アショク》3《暗殺者の戦利品》2
OUT:《這い寄る恐怖》3《秘蔵の縫合体》1《墓所破り》1
サーチを封じれば勝てます。稲妻で落とされないよう、アショクを起動するのは1度までにしましょう。相手の除去は《神々の憤怒》+《稲妻》程度なので、タフネス4がいれば何とでもなります。タフネス7を超えれば絶対に落とされない、というレベルになるため、相手の除去を推し量りつつパンプしましょう。
《不屈の追跡者》や《漁る軟泥》をみた場合はプッシュを入れます。
☆ドレッジ&ミラー
先攻)
IN:《夢を引き裂く者、アショク》3
OUT:《恐血鬼》1《秘蔵の縫合体》1《墓所破り》1
後攻)
IN:《突然の衰微》2《夢を引き裂く者、アショク》3
OUT:《恐血鬼》2《秘蔵の縫合体》1《墓所破り》2
ホガークヴァインの必殺技《活性の力》は使えないため、相手の墓地対策に対策……とかする必要はないです。デッキをあまり大きく変えると爆発力が低下するため、必要なのは相手への墓地対策のみ。こちらは素出しを前提にしたカードを優先しているため、相手が《虚空の力戦》を2-3枚も出そうものなら枚数差で圧倒的有利に立てます。
などと謳いつつ、実際には”理想的なブン”に対抗出来ないならこっちもブンするしかないよな、程度の認識です。後手の場合は相手のトリガーを破壊するために衰微を2枚入れてます。墓地対対策にはならないので、ドレッジを踏んだらトロフィーで土地を割ったほうが気持ちいい可能性があるかも。
更新履歴
2019/09/26 サイドボードを変更
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