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前歯って使っていますか?

そう聞かれて、はて?ワタシは前歯を使っているのか?と思ったのです。

くいしばりが強かったワタシは(最近養生をして改善してきました)、奥歯(臼歯)については普段から意識していました。ガジガジとガッチャンばりに食いしばり、歯医者さんからもマウスピースを使うように言われるくらいだったからです。でも、前歯は?と問われるとあまり気にしたことがありませんでした。

歯には前歯(切歯)、犬歯、臼歯とあり、それぞれ役割が違っています。
前歯は食いちぎって食べ物を小さくし、犬歯は食べ物を切り裂き、臼歯は噛み砕いたりすりつぶしたりします。

つまり、それぞれの歯でしっかり噛むということの意味の一つに、食べ物を消化しやすい形に変えるということがあります。噛むことで消化酵素を含んだ唾液が出ることもあり、こうして口の中で一次消化が行われた食べ物は、次の消化器官である胃へと運ばれさらに分解されます。その後も消化酵素を混ぜ混ぜさせながら最終的には腸で吸収されやすい形に消化されていくわけです。

口→食道→胃→小腸→大腸→肛門と消化管は一本の管でつながっています。トンネルのようなものです。すべての歯をしっかり目的に合わせて使うことで、口腔内の環境がよくなり、それによりトンネルでつながっている腸内環境も良くなるという素敵な関係性もあるのですよ。

話が逸れてしまったので戻しますが、この大事な「噛む」という行為の一つとして前歯が使われるわけです。それなのに前歯を使えているか認識できていないなんて、ワタシったら。。(一旦凹んでおきます)

そもそも前歯を使うときってどんな時でしょう?
想像してみました。

りんごをかじるとき。
丸ごとトマトにかぶりつくとき。
きゅうりをそのまま食べるとき。
原始人ばりに骨付き肉にかぶりつくとき。
クリスマスのチキンにかぶりつくとき。
Bigなハンバーガーにかぶりつくとき。
ポッキーを食べるとき。
じゃがりこを食べるとき。
指をくわえるとき。
お裁縫のときとりあえず糸を確保しておくとき。

などなど・・・・


こう見てみると、
やっぱり一番はかぶりつくとき!
歯型がつくような行為は前歯を使っているときってことですよね。

つまり、大きいものから小さい部分として切り離すときの行為というわけで、食べるときの最初の行為は前歯を使って行っているということになります。

ちなみに何かをくわえるときも前歯を使ってるんですね^^。

とはいえ現代で考えると、私達の食生活においてかぶりつくことってそうはないですよね。

ワタシの親世代(70代)は、小さなころのおやつといえば、トマトやりんごなどを丸かじりしていたそうです。今みたいに大きくなくて、小ぶりでかじりやすいサイズだったとか。

今はかぶりつくこと自体あまり良しとされていないところもあり・・。
ワイルドだろ~ってなってしまいますもんね。
(ワタシが小さいときはおせんべいはバリッと前歯で割って食べるものでしたが、今はお上品に袋の中で割ってから食べたりしますし。笑)

食の西洋化でナイフとフォークを使う料理も増え、先に切り分けてから食べるようにもなりましたよね。


また、料理もやわらかいものが多くもなっています。
昔ならかぶりつかないと固くて食べられなかったお肉が、今ではお箸で切れるようなやわらかさになったりと、とにかく食べ物がやわらかいのでお箸で小さく切り分けてから食べられてしまうのです。

でもやわらかいのもばかりを食べていると、顎が退化してしまいます。
噛むことは消化につながるだけでなく、脳の血流改善したり、顔の筋肉を発達させて笑顔などの表情をつくったりと、とても大事な行為なのです。

というわけで、私達の現代の生活では、なかなか前歯を積極的に使うタイミングがないけれど、それでも前歯をしっかり使いたい!


そんなあなたに朗報です。
この夏の季節、おー前歯使ってる♪と思えるタイミングに出会いました!!

そう、それはトウモロコシを食べたとき!
前歯を器用に芯と実の間に沿わせ、とうもろこしをこそげ取っていきます。まさに前歯が織りなす華麗なる技♪

ぜひ、この夏は前歯を使うことを意識しながら茹でたてトウモロコシを味わってみてください。
前歯によい刺激が伝わって潜んでいた何かが活性化するはず。
あなたも知らなかった新たなあなたに出会えること間違いなしです!
(大げさ。笑)

追伸
ふと、この記事を書きながら、現代人は前歯をしっかり使えないから、奥歯に負荷がかかって歯ぎしりや食いしばりの人が多くなってきているのかも?と思ったりしました。

この辺についてはまた別で綴ってみたいと思います。






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