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あさイチの股関節ケア特集を見て①・・・たれ尻の直し方

2月15日のあさイチで股関節ケアを紹介していました。

 股関節を整えると、体の代謝がよくなり太りずらくなったり、膝痛や腰痛の予防になるという我が意を得たりという感じでのスタートでしたが、その中身に関してはいろいろと突っ込みどころ満載でしたので、礒谷療法を臨床している者の意見を書きたいと思います。

 番組では、股関節を使い過ぎることにより負担をかけてしまっていると言われてましたが、使いすぎるのが原因であれば昭和30年以前ぐらいの方々は股関節を痛める方が多かったのでしょうか?
 インフラの整備が遅れていて、徒歩が交通手段の国々では股関節を痛めている方が多い?
 そんなことはありません。

 股関節を痛める方が多いのは、その使い方に問題があるからで、使いすぎではないのです。

 何回かにわたり、番組で紹介していたお話に説明を加えていきますので股関節に対する正しい認識を持っていただきたけたらと考えています。

 まず、手はじめに『立位で片足立ちをして、片脚を後ろに振り上げられるか? 振り上げられないのは、股関節が動いていないから、その原因はお尻の筋肉が硬くなっていたり、弱くなっている』という説明に関してです。

 さてこの説明に関して私の意見は・・・

 まず今回のモデルさんはお二人ともO脚から起こる猫背の方でしたが、そもそもO脚は股関節が外に開きすぎている状態を指しますが、股関節を開く筋肉群は太ももの外側にあります。

 そして、その外側の筋肉のうち2本の筋肉はお尻の大殿筋についているので、O脚になるぐらい太ももの外側の筋肉が縮まり硬くなると骨盤が後ろに引っ張られてしまう骨盤後傾という状態になり、これが立って片脚を後ろに振り上げられない大きな原因なのですが、番組ではお尻の筋肉が硬くなっているからだと説明されていました。

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 また更に、体の後ろ側の重さが増えて、それを支えるために太ももの前側の筋肉が緊張していますから、この緊張も脚を後ろに振り上げる邪魔になります。

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 ↑骨盤が後傾していると椅子に座る時も、このように座ることにより太ももの前の筋肉を常に緊張させています。
 これもO脚から始まる骨盤後傾が原因で、太ももの前の筋肉が引っ張られているので、太ももの前が硬いのは結果ということになるのです。

 また、脚が後ろに上がるかどうかのテストでは、骨盤が後傾している人だけではなく、股関節が硬い人も脚は振り上げられません。

 股関節周りの筋肉がすべて硬ければやはり脚は振り上げられませんが、この場合はお尻の筋肉だけが硬いのではなく、すべての筋肉が硬いけれどバランスが良いのであれば、特定の筋肉だけ鍛えるようなことはかえってバランスを崩してしまうので注意が必要です。

 したがって、私は股関節の動きに関しては個人差があるのだから、その動く範囲で股関節の機能は判断できない、と思います。
 股関節は前後左右、内外と6方向に動く全動関節なので、その機能を知るためにはその6方向のそれぞれの動く範囲とともにその力を計測しないと判断できないと考えますが、そんなことは一般の人には必要ではありません。

 それよりも、体の部分に現れたサイン、例えば外反母趾、膝痛、猫背、O脚などで股関節の状態は判断できるのです。

 股関節は人体最大の関節で、それを支え動かす筋肉は人体最強!!ですから脚の筋肉のアンバランスは体に何らかのサインを出すのです。

  その一つでもあるお尻の形!
 番組ではこのお尻の筋肉の話の流れで、お尻が下がる、たれ尻もお尻の筋肉が弱るからと説明していましたが、骨盤がこのように後傾すれば筋肉云々の前にお尻が垂れるのは一目瞭然。

 筋肉の中の骨が垂れていれば、いくら筋肉がついても形は変わりません。

 したがって、プリッとしたかっこいいお尻を作るには・・。

 まずこのような寝てしまった骨盤の状態を起こすように脚の筋肉のバランスを回復したのちにお尻を鍛える、というのがプリッとしたお尻を作る道筋となるのです。

 股関節を整えていい姿勢、プリッとしたお尻が作れる礒谷式力学療法ベースの整体院 杉並区・西荻窪 鴨下療法所

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