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幸せな化学反応が起こって欲しい。原作と脚色、映画化、アニメ化、ノベライズなどなど。

半年間、映画・演劇・テレビドラマ・アニメを全く観ない月はなかった。
小説からアニメ、映画化されたもの。芝居から映画化されたもの。漫画がドラマ化されたもの。
メディアミックスは当たり前の世の中になった。
この漫画がリアルで映画化されたらこの人にやって欲しい。この小説だったらこの人。テレビアニメの声優さんに映画もやって欲しい。
作品への愛があるからこそ、外野でも盛り上がるのだ。

ワンピースはジャンプ連載から歌舞伎、Netflixでの実写化など小田先生の意向を聞きつつその裾野を広げてきた。メディアミックスの優等生である。
これは一重に集英社・フジテレビが作品を丁寧に扱ってきたからにほかならない。
現在ワンピースカードゲームは小田さんが描いたキャラクターとは異なる造形になっているのに大人気だ。
これは、本当に幸せな例だろう。

ドラゴンボールがハリウッドで映画化された作品は、評判が悪すぎて脚本家が謝罪する羽目に陥った。マリオの実写化も酷評でアニメ化はリベンジとしては最高の出来となった。聖闘士星矢の実写化は気の毒だった気がする。
時間をかけスタッフを集め脚本を練る映画でも失敗作という烙印を押されるものは沢山あるのだ。
が、ほとんどの場合。私が思ってるだけかもしれないが。
映画と小説。映画と漫画。映画と芝居。映画とゲーム。
は、原作は同じでも別物と受け取られているような気がする。
長い本や連載物を2時間にまとめる時、かなりの力技が必要であろうとみな思っているからではないだろうか?

だが、マンガ・小説原作のドラマ化には常に辛口な批評がつきまとう。
ドラマが安易に作られているとは思わない。
実際現場ではできうる限りのことをしているはずだ。
どこを削り、どの部分の焦点をあて原作を損なわないようにするか。
話さなくては伝わらないだろう。

私はちょっとだけ小説も戯曲も書く。
だからマンガ家さんの創作エネルギーには脱帽している。
週刊であれだけのカットを書いて、話をつなげて、さらに翌週までの期待感を持たせる。
背景から、小物から、モブから、何から何まで自分の伝えたいことを隅から隅まで描きこんでいく。
天才か狂人か。
息子がマンガ家になりたいと言った時。バクマンを観た。
これ、ずーっと一生やるんですか?!
って感じだった。
勝ち得た連載を死守。
マンガ家の皆さんにノーベル賞級の賛辞を贈りたい。
だから、丁寧に扱ってあげてください。TV局のみなさん。
小説原作は原作料が高い。出版社が口うるさい。
マンガの原作者はさほどうるさくないし、原作料が安い。
しかも一定のファンがいる。オリジナルより視聴率が稼げる。
とかじゃなくて!
原作者の意図を最大限に組んであげてください。
連載小説は時に書籍化する時ほんのちょっと直ってたりしてることもある。
連載マンガって書き直せないのに踏ん張ってるんじゃないでしょうか。

なんか、すごく悲しい。
自分の書いたものが違うものになってしまったことに異を唱えられないなんて。

自分の書いたものはどんなものであれ大切です。
描いた人にリスペクトして、幸せな化学反応が起こるような○○化を期待。
○○化に携わるメディア系のみなさん。
誰だよ?
あいつの原作使おうって言ったの?
なんて、いわないですよね。
ベストセラー、アカデミー、カンヌで著名人になった人のいうことなら聞く。
とかじゃなくて、オリジナルな原作を提供した人には等しく心を傾けてください。

私たちは
誰かが作った物語を相棒に
自分の物語を生きていくんですから。


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