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かさかさの手を見て思うこと
最近右手がかさかさになっている。
冬だし、おむつを替えるたびに手を洗うし、家事をするようになったし、世の中的によく消毒するようになったしで、とてもかさかさ乾燥している。
かさかさの母の手を思い出した。
私の手は生まれつき肉厚であまり血管の浮き出ないむちむちの手だった。赤ちゃんみたいだねえと、母は私の手をもちもち触りながら言っていた。母の手はかさかさで、血管が浮き出てごつごつしていて、あかぎれで痛そうだった。
そうだ、私も母になったのだ。
めぐるいのちが、一周まわりかけていることを考えた。
母の父にあたる私の祖父は、私が大学生のときに亡くなった。追うようにして、母方の祖母もすぐに病気で倒れ、半身に麻痺が残った。記憶もあいまいで、私のことはあまりわからない。
私も母になった。いつか、きっとそう遠くはないいつか、私の父と母もいなくなる。
「魔法の料理〜君から君へ〜」の曲を、私は今まで自分の目線で聴いていた。
おばあちゃんが君の顔を忘れたりすること
ひげじい、あれは犬だって伝えようがないこと
これはぴったり私の母方の祖父母だった。
今、歌の主人公は息子になった。
おばあちゃんが君の顔を忘れたりすること
ひげじい、あれは犬だって伝えようがないこと
いつか全部わかる、ずっと先のこと。