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公文生の英検2級の壁問題①

今回は長い間「次回書く」と言いながら書いていなかった英語についての話です。
まず我が子についてですが、公文を小5の2月くらいにKII教材まで進み、英検準2級に合格したので一旦中断し、中学受験後1月にG教材から再開、夏休みにIまで行って解約しました。
英検2級は今年の3月(SーCBT)と5月に受験し不合格になった末、9月の試験で一次試験にやっと合格、その後の2次試験もギリギリながらも一発でなんとか合格になりました。
公文後の英語をどうするか、またZ会の英語、合格のために何をしたかなど書こうともいます。


公文だけで英検2級合格はかなりのハードル

KIIまで行った経験から言って、公文だけで英検準2級までは可能だとしても、2級を合格するのは相当のハードルがあるのではと感じています。
確かに、KIIでは高2くらいの内容なので、LやMまでいけば2級も行けるのでは、と考える方もおられるとは思うのですが、M以降の教材を見ても同じ形式のため英検の合格が目的である場合はなんとも遠回り、さらにどこまで行ってもやっぱりここまでやれば2級合格できるという確証がないという印象です。

その理由は以下の通り、

  • 公文だけでは2級に合格できる文法が身につかない

  • 単語力がつかない

  • 読解に物語が多く英検2級で出てくるような社会問題や歴史など扱わない

  • 公文では作文力が全くつかない

  • リスニング(スピーキング)も練習が必要

以下に詳しく書きます。

公文だけでは2級に合格できる文法が身につかない

以前、「公文でスタートダッシュ」について書いたときにも言及したのですが、公文ではGからIまで一通りの文法をやるのですが、やっているときにはバッチリできていても英検2級の最初の選択問題では総合問題として出るので、まるでできません(例えば過去形なのか過去完了なのか、はたまた過去完了進行形なのかなど文章を見て判断する能力が必要)こうした総合問題には個別で問題集などで対応するか、もしくは文法問題自体は少ないので切り捨てて長文読解の練習などに全振りするかなどの戦略を立てることになります。実際、前回の9月の試験では文法問題はなくて単語のみの問題だったように見えるのでさほど文法に注力しなくてもいいのかもしれません。

我が子に関して言えばGまで2回やった夏休み時点でも、文章中書かせると動詞が2個あったり、be動詞なしでingが来たり、非定型動詞がうやむやだったり本当にひどい状態でした・・・(今でもうっかりするとその調子)

単語力がまるでつかない

単語については、ほぼ一から勉強する必要があります。
後ほども書くのですが、公文で扱う文章が物語やスピーチ、伝記が多いので英検2級で扱われる話題と違っており、公文だけでは必要な単語を覚えられません。

公文LII(高3程度)短い英文の下にすぐ和訳がついて、親切にも単語リストもある。子供1人でも楽しんで継続できる工夫がある
2024第2回英検の読解問題。さほど難しい単語が多くないものの、自信がないと最初のBonobosがわからないと言うだけで頭がパニックになる。こののち4択問題が4問ある。

英検2級では環境問題・社会問題・世界の歴史的出来事などなのでこうした文章に使われる単語力がないとまず読めませんし、ライティング・リスニングともにそれがわかった上での問いなので尚更できません。
Readingの最初の選択問題は長文読解よりも難しい単語が出るので、最初のうちは我が子も正解率が3割くらいしかなかったです。
公文では単語を覚えることに全く重点が置かれていない(一応単語の意味を聞く問題もあるのですが、前のページに単語リストがあるので覚えるには至らない)ので単語については、出る単などで別で覚えていく必要があります。

公文の題材では英検2級で出るような長文読解が扱われない

先ほど上で書いたことに重複するのですが、公文では一段落ずつ物語などを読む(しかもすぐ下に和訳がついている)のに対し、英検2級の長文読解では小6や中学生には馴染みのない内容の英文を一度に3段落〜4段落分読んで問いに答える形式なので難易度がかなり違います
相当単語を固めていかない限り、英検2級の英文の中にはわからない単語が何個かあり、そのわからない状態でもなんとか接続詞や前後の内容から想像して答える、という読解力が必要なのです。これはいくら公文をやっても身につかないものかと。
J以降の公文の英語の問題点として、英文をほとんど読まないでもプリントをこなせるというのがあり、不真面目な我が子は最初に英文をほとんど読まないで和訳を読んで(本人に聞くと「読んでたもん!」と言いますが苦笑)、下にある単語リストと見比べながら次のページの問題をやっていました。
親がかなり介入して最初の英文を音読させたりEペンシルできちんと読ませた上でプリントをこなせば多少違うのかもですが(それでも覚えるというには至らないような)、小学校高学年やましてや中学生以上にそこまで介入は難しく、とりあえず公文をこなした、というだけで親も満足してしまうのが公文英語の最大の問題点であり金銭的時間的無駄と思います。(あくまで英検に合格するためという理由です。手放しでも英語に毎日少しでもいいから触れられる、という意味では価値があるかと。)

公文では作文力が全くつかない

英検準2級に合格されているならわかると思うのですが、ライティングについては公文ではまるで扱わないので個別で練習が必要です。書き方に王道がありその書き方をマスターすれば少々文法が違っていたり綴りが間違っていても合格するのが準2級。また子供にも答えやすい学校生活などについての話題が多いので答えやすいのも準2級ですが、2級になると社会問題的な内容になるのもまた難しいところです。

英検2級2024年過去問より。Pointsのreputationは当然わからない単語となるだろう

例えば、2級になると「自動運転の車が増えると思うか」「最近は公衆マナーが悪化していると言われるがどう思うか」「親が子供に自由を与えすぎだと思うか」などある程度の難易度の単語も使いながらある程度長く(80〜100語)論理的に書くことが求められるのでなかなかの難易度ですが、練習を重ねれば得点源になるのでこれも公文とは別で練習が必要なところです。

しかも実はスピーキングはライティングとほぼ同じ内容(問3・4)なので、ライティングができないということはスピーキングでも点が取れません。

リスニング(スピーキング)も練習が必要

そしてリスニングもやはり練習が必要でしょう。幸いにも我が子はリスニングで逃げ切るタイプなのでそんなに意識をしたことがないのですが、もし英検をGくらいから始めたとか、Jから始めたという方がおられたとしたらリスニング力はつかないかなと。特に前述の通りEペンシルでJ以降は聞いてなくても全然できますし、I以前は3回文章を適正時間内に読むとか、もっと前であれば聞いてどれが答えか選ぶなどもあったのですが、Jからは1回読んだかどうか(時間も計らない)のみです。年齢的に言って親が介入していない限りは、読まないで済ます子もかなりいるのではと。
また、スピーキングは特に練習を要する上に慣れも必要です。

と言うことで、公文のみで英検2級はかなりのハードルがあるし、もし小学生や中学生のうちに取らせようと思うと、かなり親が関わらないと無理かなと思います。公文をやっていれば直前にちょっと対策しただけで合格、という準2級までの難易度を超えています。
というところで、もうすでに3000文字超えたのでまたもや続くということになりました。

次回は英検2級にために何をしたかと、Z会英語についてやっと書けるかなと、、