甲子園への切符を手にしても。
昨日17日の高校野球、第4試合「早稲田実業×大社」は手に汗握る好ゲームでしたね。こんな良い試合なのに、テレビで見ると意外と空席が多いことに気づきませんか?はい、その空席の一つは私の席でした。
チケットは17日ながら、前泊するため予約した飛行機は16日の午後便。台風7号の上陸と見事に重なり、欠航。新幹線も終日運休ということで、さすがに諦め、飛行機もホテルもすべてキャンセル。悲しい。
普段あまり野球を見ない私。それでも高校野球は毎年見ていて、去年ついに甲子園で観戦することができました。テレビで見るのも良いけれど、実際に見るのはやっぱり違う。だからこの夏も、と楽しみにしていたのです。
飛行機は欠航なので払い戻しとなり、ホテルも前日までキャンセル可能なので負担はゼロ。唯一ムダにしてしまったのが、甲子園のチケットでした。今回確保したのは一番値段が高い中央指定席、4200円。
いや、お金の問題ではないのです。せっかく良い座席なのに、この日行われた4試合すべてを空席にしてしまったのが残念なのです。
譲れるものなら譲りたかったけれど、公式でリセールが行われておらず。かといって、メルカリやヤフオクを使うのも手間や時間を考えると難しい。そして結局、未使用のチケットは手元に残ったままに。
台風だけでなく様々な事情で会場に行けず、チケットをムダにしてしまうというのは、よくある話。ただ、高校野球は少し事情が違います。甲子園に行けたとしても、ムダにしてしまうケースがあるのです。
先ほど私「4試合すべてを空席に~」と書きました。そうです、高校野球は試合ごとではなく、日ごとでチケットが販売されます。朝8時の第1試合から、日が沈む頃まで続く第4試合まで、通しのチケットです。
好きな時間に好きな試合を見に行き、最大4試合も見られて「おトク」という見方もあるかもしれません。ただ、よほどのマニアでもなければ4試合すべて見るのは至難の業です。なにしろ猛暑です。
席によっては暑さはしのげるかもしれませんが、ずっと座っているというのもカラダに堪えるもので。外に出てリフレッシュでも出来れば、もう少し観戦時間も伸ばせそうなものの、一度でも退場すると再入場は不可。
そうなると、4試合の中から見たい試合だけ見て、あとは諦めるという選択も無理はないかと。その結果、空席が生まれてしまうとしてもです。
そもそも前売りを買った時点では、どの対戦カードに当たるのか分からず「見たい試合」自体があるか分からないというのも、なかなかギャンブルだなと思っています(分かってから買おうとすると売り切れが多いのです)。
ここで一旦、問題点を整理します。
試合単位ではなく1日単位のチケットになっている
1日ずっと観戦するのは難しいことが多い(再入場もできない)
自分の都合で見られない試合が発生しても、リセールや再販売ができない
どの試合が見られるか分からないが、席を確保するためチケットを購入しないといけない(※準々決勝以降は除く)
こんなところでしょうか。
試合単位での購入が可能になり、なおかつ対戦カードが分かった時点でも買える、という形になれば色々解決できそうではありますが、なかなか難しいだろうなと。チケットが売れているのに、コストを増やすのですから。
とはいえ。長い目でUXを考えると、チケットにまつわるアレコレは解決しておくに越したことはないかと。
なにより猛暑の中、頑張っている球児がグランドにいるのだから、スタンドはできるだけ応援で満たしたいのです。応援が試合を作ることだってあるのだと「早実×大社」戦を見て感じたので、なおのこと。
そういえば今回から暑さ対策のため、午前と夕方に試合を行う2部制が導入されました。チケットも午前と夕方で分かれるので、これが最初の数日だけなく、もっと長い期間で実施されると多少は問題解決になるかもしれませんね。