うつ病、福祉につながるの巻

ノートはすっかりご無沙汰しているカモハイです。
お久しぶりです。
今回は、うつ病と福祉について簡単にお話したいと思います。
福祉っていいですよ。

福祉につながってどんないいことがあるの?という雑感についてお知りになりたい方は、最後にまで飛んでください
なお、私が福祉に繋がれたのは、教えてくださった友人のおかげです。
この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございます。


1.うつ病患者の生活


うつ病になると、いろいろなことができなくなります。
例えば、自分の体のこと。歯を磨いたり、お風呂に入ったりができなくなります。もちろんそれだけではなく、一日中気力が湧かずにベットで天井をみつめて自己嫌悪に落ちている日が何日もあったりします。どうしても身体が動かないのです。

そして、部屋の簡単な片付けや洗濯物や洗い物、お風呂掃除にトイレ掃除はもちろんのこと、炊事もできないので、家事はほぼ全滅になります。
これらの程度は人によって大小はあれど、個人的には大体みんな全滅になるんじゃないかなと思います。

まぁ、そもそも何もできない日が多いので何かできるわけではないのです。

私はうつ病になってそろそろ10年経ちますが、2024年7月から諸々の準備を始めて同年9月よりこれらの問題を解決するために福祉サービスのお世話になり始めました。

2.福祉サービスにつながるとは

意外かもしれませんが、精神疾患の患者は福祉サービスにつながることで多くのサポートを受けることが可能です。
現在私が受けているサポートは以下の4つです。
①自立支援医療
②精神障害者手帳の受給
③訪問看護
④居宅介護(ヘルパー)
準備中ですが、障害年金を申請する予定です。
上記3つだけでも病状改善に大幅に貢献してくれています。それぞれの内容については後ほど。

一方で、福祉サービスは「求めよ、さらば与えられん」性質であることに注意が必要です。
福祉サービスが向こうからやってきて助けてくれるわけではありません。
自らが様々な手続きを行い、ようやく得られるものです。

実はこの点が精神障害者の福祉サービス導入の大きな参入障壁となっているのです。
考えても見てください。先ほど述べたように、私のようなうつ病患者は「何もできずベッドで天井を見つめている」のです。(全てのうつ病患者がそうというわけではないですが)
そのような人々が市役所に通い、医師からの診断書をもらい、面談・審査を経て、必要な福祉サービスの打ち合わせをすることは容易ではありません。

このあとは、上に挙げた福祉サービスの概要と申請方法についてお話したいと思います。簡単なものもあるので、ぜひ調子のいい時にチャレンジしてください。

主な福祉サービス

①自立支援医療


取得難易度 簡単
お助かりレベル 100
参考:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsu/seishin.html
担当部署 市町村の役所の障害課もしくは福祉課、それに該当する課
必要なもの:医師の診断書及び申請書(自治体配布)
費用:医師の診断書料のみ
概要:自身が指定する精神科及び精神医療で処方された薬をもらうための指定した薬局での保険負担割合が1割になり、支払い上限額が決められる(指定額以上は支払いの必要がない

これは、今すぐにでも行って欲しいです。
ざっくりいうと1割負担で精神科にかかれて、精神科で処方された薬も1割でもらえます。
精神科の薬は結構高額なものが多いです。私は何年も毎月1万5千円払っていました。
今は1500円でお釣りが来ます。
申請方法も簡単で、役所の当該部署に行き指定診断書をもらい、医師に記入してもらいます。それをまた役所に持って行き申請するのみです。
受給書が届いたら病院と自分が指定する薬局に持って行きましょう。
それだけです。

なお、私は長い間職場にはうつ病であることを隠していたので、これを申請することでバレないか大変迷いました。
でも、結論から言ってこれだけではわからないので大丈夫です。

②精神障害者手帳の受給

取得難易度 簡単
お助かりレベル 70
参考:厚生労働省 

担当部署 市町村の役所の障害課もしくは福祉課、それに該当する課
必要なもの:医師の診断書及び申請書(自治体配布)
費用:医師の診断書料のみ
資格:その精神障害による初診日から6か月以上経過していることが必要
概要:障害を持つ人の社会参加を促すもの。手帳には1級から3級の等級があり、等級によって受けられるサービスや内容が異なりますが、交通費の割引があったり美術館等の施設が無料であることもあります。
受けられるサービスについては以下のサイトが参考になります

こちらも同様に申請方法も簡単で、役所の当該部署に行き指定診断書をもらい、医師に記入してもらいます。それをまた役所に持って行き申請するのみです。

なお、職場バレですが、これはバレる可能性が高いです。
障害者手帳を取得すると障害者控除が27万円受けられます。
つまり、税が同じ給料の人に比べて安くなります。そういうところから発覚することがあるので注意が必要です。以下の国税庁のサイトを参考にしてください。

③&④訪問看護師と居宅介護

取得難易度 めっちゃめんどくさい
お助かりレベル 100
担当部署 市町村の役所の障害課もしくは福祉課、それに該当する課

概要 居宅介護:自宅に来て家事援助等を行ってもらえる(簡単に言い換えれば家政婦さん)
   訪問看護:内服管理や、コミュニケーションの支援、セルフケア援助等相談事を主治医に相談してもらえるなどの連携
費用は1割負担で、支援の時間数などは認定区分による。

これははっきり言って、精神の回復にめちゃくちゃ貢献してくれます。
私はまだ始まって2回目ですがめちゃくちゃに感謝しています。
ヘルパーさんが家に来てくれて家事や炊事を行なってくれます。中には、移動支援と言って、買い物に同行してくれたり、病院に一緒に行ってくれたりします。

最初に述べましたが、とにかく自分の面倒も見られなくなるわけで、最低限のことはできても、掃除機はかけられてないとか、水回りは掃除できていないとか。そういったものに着手できずに自己嫌悪する時間がなくなります。これ、本当にメンタルにいいです。
私は、毎日吐いてるせいもあって不食気味だったりするのですが、体調をみてご飯を作ってくれたりします。
あと、自分で買い物に行けなかったら指定したものを買ってきてくれたりもするそうです。

さて、これの申請がめちゃめんどくさいです。

以下の画像を参考にしてください。

厚生労働省:https://x.gd/QAz0y

はい、めっちゃめんどくさいですね。
順番を簡単に書きます
①役所の福祉課もしくは障害課に行き「居宅介護」「精神訪問看護師」もしくはその両方のサービスを受けたいという

②相談員を決める
→これは役所の人ではなく、指定相談員という人決めます。いわば貴方が受ける支援全体のディレクター。相談員の事業所リストは役所でもらえるので、適当なところに電話をかけて、今後支援を受けたい旨を伝えましょう

③役所で認定区分の決定の面談の日にちを決定する。

④面談を行う
→この面談は、あなたがどの程度介護を必要としているかを判定するものです。認定区分は1〜6まであり、6がより多くの支援を必要としている人です。区分によって介護に入ってもらう時間数や内容が変わってきます。
どのような内容かは以下のサイトが参考になります。

このての面談で重要なことは自分の困りごとを嘘のない範囲でわかりやすくオーバー気味に伝えることです。
大体、精神で介護を受ける人は生真面目な人が多いので「これくらい誰でもできてることなに私はできないから・・・」となりがちなので、そうじゃなくて「私!!!!これ!!!できません!!!」とでっかく出てください。あ、ちょっとはできるかも、という「できる」を伝えるのではなく「できない」を伝えてください。

⑤具体的な補助内容の打ち合わせ
面談が終わったら、2番目で決めた相談員さんにすぐ連絡です。あなたの希望の日数や曜日、頻度や時間を決めたり何を支援してもらうかよく相談して、受給者票の発行を待ちます。
訪看さんを入れる場合は、必ず①で紹介した自立支援を受けましょう。こちは保険の範囲で1割負担です。

⑥サービス開始

最後に

私は、友人の強い勧めがあって今回福祉に繋がることができました。
最初は福祉サービスに抵抗がありました。というのも、福祉サービスというのは、「かなり困ってる人」が最後にたどり着く場所だと思っていたからです。
うつ病は本当に辛いですが、10年も経つとぐちゃぐちゃなままなんとか生活を回せてしまうので、私は「福祉サービスを受けるに値しない人」だと思い込んでいました。
それに、親もそのような考えで初めは強い抵抗をみせました。これをなんとかやり込め福祉サービスの申請をしました。

さらに、うつ病に「介護」というのもなんだかイメージがつかなかったということもあります。
けれど、実際に家事支援に入ってもらうと、朝起きて、洗濯しなきゃ、掃除しなきゃ、と汚い部屋で朝ごはんを食べるのを躊躇うことがなくなりました。
私は一人暮らしなので、汚くったて別に生活できます。しかし、汚い部屋でご飯も食べず一人でいる生活が精神衛生に良いわけがありません。
それに、そういった「しなきゃいけない」ができていない状況は、やろうとしていること、読書や勉強、こういったブログを書くという行動を自然と後回しにします。
そして「できない」日々が続き、また自己肯定感を下げます。
そう言ったことがなくなり、また困ったことも「次来てもらった時にやってもらおう」という健康的な後回しができます。
ものすごく精神が楽になります。

介護のみならず、手帳や自立支援は支出が大いに抑えられます。
とかく、病気は金がかかるのです。
これらの制度を受けることで、支出が大幅に抑えられ、自分の心地の良い生活への投資ができるようになります。

これは人によるでしょうが、私は、人と関わるひが増えることも良いことだと思っています。
今は無職で療養中でリアルでの人との関わりが薄く悩んでいることを相談したりできません。
そういう意味でのサポートをしてもらっていると感じます。

福祉のサポートを受けることは決して恥ずかしいことでもないし、法外な料金がかかるものでもありません。
ぜひ、困っている方は一度役所に相談に行ってほしいと思います。


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