質の転換

自然栽培や無農薬で育てる事に関心のある方は増えてきているように思います。

僕は慣行栽培から自然栽培へと転換したタイプですので、両方を体験していますので、失敗しやすい部分を書いてみたいと思います。

慣行栽培は、育てる人が人為的な事を駆使して育てるのに対して、自然栽培は自然の力を利用するというか、植物自身が育つ力で育っていきます。

なので、根本的な所が対称的なので、農薬や肥料の使用を減らしていった先に到達するものではなく、根本的に質の転換が必要になります。

失敗するケースとしては、人が栽培するという意識の上で、農薬や肥料をやめるというケースが多いように思います。

植物の話では分かりにくいかもしれませんので、体で例えますと、薬で症状を抑えるというのが慣行栽培でやっている事と同じです。
表面に出る症状のみに着目して、それを抑えても、原因が無くならない限りはその症状は出続けます。それを薬で延々に抑え続けた状態を治ったともらえる事が多いですが、本来薬を飲む必要が無くなった状態を治ったと言うべきであると思います。

例えば、熱が出ると解熱剤で熱を抑えるとなりますが、ここでなぜ熱が出ているのか、その意味を考えると、意味もなく熱が出るわけではありません。体内に入ったウィルスなどを殺すために体内の温度を上げて戦っているわけで、これは免疫の正常な反応です。
ここで熱を抑えてしまうと、ウィルスはより元気に動けるわけで、当然治るのも遅くなります。
これは自身の免疫を抑え込む事をやっているわけで、こういったことを続けると免疫も衰えていきます。

では薬を使わずに治すということは、なぜそうなるのかを理解し、一見悪くなっているように見える症状の本当の意味を考え、免疫力を上げていくという方法で対処していくという事になります。

自然栽培とは、そういう事であると思っています。

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