豊平館はホテルだった!
中島公園を歩いていると、ひときわ優美な色の豊平館が視界に飛び込んできますね。
豊平館は札幌市民には結婚式場として親しまれていますが、140年前はホテルだったことをご存知ですか?
1880(明治13)年に明治政府が建てた唯一の木造ホテルとして完成し、1881(明治14)年8月30日から9月2日にかけて、明治天皇行幸の行在所(天皇が行幸する際の仮の御所)となり、ホテルとしての華々しいスタートをきりました。
続いて1911(明治44)年の皇太子殿下(大正天皇)、1922(大正11)年摂政宮殿下(昭和天皇)の行啓の折にも宿泊所になり、三代続けてお泊りになった由緒ある建物です。
岩村通俊(初代北海道長官)や伊藤博文、李垠(りぎん)(韓国皇太子)等も宿泊しています。
部屋数はなんと!8室!で営業していました。宿泊料金も当時のホテルと比べても高いというものではなかったそうですが、政府の役人や開拓使が雇った外国人などが宿泊していました。
豊平館が建てられた3年後に鹿鳴館が建てられているので、鹿鳴館よりも古い建物で、現存する木造ホテルとしては日本最古の建物です。