【頭が良い人ってどんな人?】
はじめに
まず頭が良いって、すごく良い響き。
それについて自分はどう考えているのか、考えを巡らせようとすると、今までのいろんな体験が頭を過ぎって────まず感情がおしゃべりを始める。
内なる正直な自分は「”頭良いね”って、言われたい。すごく言われたい!どうやったら頭よく見えるかな」と答えるし、内なる陰湿な自分は「頭の回転が速くなりたかった。本当に自分は馬鹿でうんざりする」と答えるし、内なる斜に構えた自分は「僕は頭が良いけど、僕の頭の良さが分からないやつはそもそも見る目がないし頭のy」と喚き始め、よくある”なろう系主人公”が爆誕する。
”頭の良さ”には種類がある?
”頭が良い人”とはどんな人のことを指すのか?
会話していると時折遭遇する「あの人頭良いよね」という言葉。
発信者によって結構“頭の良さ”のニュアンスが異なっていると感じたので自分なりに分類してみよう、と思ったのがこの記事のきっかけ。
ただ良いとか悪いとかはなく、自分が他人と接していて“この人は頭が良い”と感じるのは具体的にはどんな部分なのだろう。という論点で話していきたい。
なので人によっては”それは頭の良さなの?”とか、”こんなのも頭良いと感じる要素だよ”とか、自分の意見が出てきて当然だと思う。
せっかくなので読みながら一緒に考えてみて、自分の考え方や捉え方を感じる一助になればいいな。
きっと的確に考察している人は世の中にはたくさんいて、既に過去の偉人が心理学的に分類しているだろうし、教えを請えば有識者の方はそんな文献について親切に教えてくれて、きっと私は目から鱗の数々に感激することだろうけど。
だけどまずは自分で考えてみる。この頭から捻り出した要素を並べてみた。
1.記憶力
言わずもがな何かを覚えたり暗記する力。学校のテストで結果が出る基礎能力はベースとなるこの部分が大きい気がする。
知識の引き出しの積み上げはここ。
また細分化していくと、記憶の持続力や鮮明さ、短期記憶向きか長期記憶向きか、とかたくさん枝分かれしそうだよね。
2.処理能力
解を見つけるための頭の回転のはやさ。個人的にしっくりくる言葉は思考の速度。
これにはハワード・ガードナーの多重知能理論の分類(*対人的知能と内省的知能を除く)とかが細分化されていたら面白いなーと思ったり。
3.論理的思考力
物事を分割して思考することができる。原因となる物事の論理を分解し、組み立てることができる力。
4.内省的思考力
自分自身を客観的に観察し、正確に判断する力。物事の本質を見抜き、自分なりの答えを導き出すことができる力。
(そもそも何をもって”正確”とするのか、物事の本質とは……?考えはじめると別の哲学記事が完成するのでここではふんわりと流すこととする)
5.理解力(しっくりこないので修正項目)
他者の脳内で構築されている思考の意図を、自身の頭の中ですぐに展開することができる力。
不可視の思考を汲み取ることができる力とも言えるのかもしれない。
処理能力や経験に依存している部分もありそう。読解力とはまた別。これは感情面と論理面のどちらも読み解く必要があるので、3.論理的思考力と10.想像力が前提になるのか
6.発信力
理論を相手に合わせて説明することができる力。
対人であればその相手、状況であればその場所への観察力が必要。
7.洞察力
他者の言動や行動から状況、思考や感情を読み取ることができる力。
※人に限らず環境や場所、物質に対しても同じ。
対象によって分類を細分化していくのが良さそう。
8.学習能力
自分が人生で蓄積してきた経験や知見から学び取って、その後に活用できる力。失敗から工夫したり、新たなことを生み出す力。
9.発想力
些細な事柄から閃きを得る。0から1を生み出すことができる。思考が柔軟で創造性を持つ。直感に優れ、着眼点が通常とは異なっている。
現実的な問題や、既存のアイデアに対しての応用力。工夫を生み出す力。
10.想像力
数少ない自身の内面から生まれる能力。目に見えない部分の可視化能力でもある。まだ起こっていないことを予測したり、他人の内面を推察する。
現実にはまだ存在しない状況や、可視化できていないものを頭の中で描く力。
結論
結論から言うと、私がしみじみと感じる”頭の良い人”というのは、
2.処理能力が高く、3.論理的思考力と4.内省的思考力のバランスが取れていて5.理解力の高い人間ではないか、と感じました。
例えば、論理的思考力の高さと内省的思考力は≠であるため、論理的思考力が高くても内省的思考力が低ければ、自分自身については客観視できない人間も多い。
感情に支配されて論理を語ろうとすると、途端に主張が理論武装しただけのお話にすり替わってしまい、話がその説得力を失ってしまう(感情をぶつけたいという目的にすり替わっている)ので、実際には内省的思考力というものの影響力はとても強いと思えてしまう。
そして相手が実際に何を伝えようとしているのかを読み解く力、つまり理解力というものも会話を重ねていく上では同時に必要で。
自分にとってはこの4つの思考力が重要に感じられるのかもしれない。
全てのバランスが取れていてそのパラメータが高ければ勿論言うことはないのでしょう。しかし実際には、社会においてはどれかに突出している人の方が価値が高いです。
世の中を発展させてきた大抵の著名な研究者、また芸術家たちというのは、めちゃくちゃな人間性(大体の人間関係問題は4.内省的思考力と10.想像力の欠如)でも、突出した能力で何かを生み出していますよね。
しかし晩年碌な死に方をしていなかったり、一個人の人生として見たときに果たしてこの人は幸せに人生を全う出来たのだろうか、自身の人生を幸せに出来なかった(自身から遠ざかっていた)のであれば、それは頭が良かったのだろうか……?
実際幸せであったかは本人たちにしか分からないことであるので、聞ける機会があれば本人たちに聞いてみたいものです。笑
ここまでの自分自身の考え方から考察すると、私は頭脳が明晰であることを指す”頭の良さ”(一般的には1.記憶力、3.論理的思考力のパラメータの高さだろうか)よりも、一個人として豊かな人生を送るための行動を取れているのか、が頭の良さの大きな判断基準になっているようです。
自分自身が”幸せに人生を生きること”が人たる自分の目的だ、と無意識下で考えているんですね。面白い。
そんなことを考えられる余裕がある時点で、幸せな時代に生まれたものだと思います。この時代を謳歌したい。
余談
人類に大きく貢献してきたいろんな分野での研究というのは、その時の瞬発的な処理能力ではなく、時間をじっくりとかけて解を求めるというどちらかというと忍耐強さと集中力を必要とされるものですよね。
単なる瞬発的な処理能力だけじゃなく、そういった忍耐を伴う長期的な処理能力も分類してみたいですね。
感覚的な言葉になってしまいますが、まだ全く表面の浅い部分を横に並べてみた、くらいの分類なので、もっと深く木の根のように広げて考察していってみたいなあ。
個人的にはみんなのいろんな意見を募ると面白そうだと思う。
いつかメンバーシップのコミュニティ掲示板などでディスカッションしたりすると、とても楽しそうな議題ではないだろうか。
拙い考察をここまでお読みいただいてありがとうございました。
次回またお会いしましょう!