ビデオカードとグラボは全くの別物であり、それをGoogle先生は教えてくれない。
初noteです。情弱なので使い方わかりません。
PCショップの人や、Xで広告やってる人は知ってか知らずか
ビデオカード=グラボ(グラフィックボード)
だと説明します。
それらはPC自作界の底辺に住まうオッサンにとって全く別の概念に思え、言葉の整合性を無視したものだと考えてます。
まあ物の名前なんて別に好き勝手呼んで売ればいいし?
僕だってグラボって言ってるし?なんでもいいじゃん?
とも思うのですが、それとは別に正しい知識はこうだよという与太話。
1.なぜそんな下らない事を言い出したのか経緯
先日Xを眺めていたらこういった投稿が目につきました。
まあ色々と思うところがあり、こういったクソリプ返信をしました。
そこからクッソ下らないレスバに発展しますが、彼らの主張は大体がこうです。
まあ要はGoogle検索すれば正解にたどり着ける、だから自分で検索くらいしろ情弱と言ってるわけです。
2.その検索結果、本当にあってますか?
さて、そんなレスバはどうでも良くて日本国内のカスタムPCショップ大手のドスパラさんではゲーミングPCを「ゲームをするのに高性能なグラフィックボードを搭載しているPC」だと定義(表現)しています。
レノボさんも一緒です。
NEC-lavie(Bazar dé Gozzare)のクソッタレは高性能なビデオカードと書いて同じページにグラフィックボード(GPU)って記載してます。
早速整合性取れてねぇなぁ!お前が諸悪の根源だぞ自覚しろ!(後述)
https://www.lenovo.com/jp/ja/articletop/gaming/gaming-pc-basics/
んで、グラフィックボードとはビデオカードとも言うと書かれています。
現に秋葉のお店を回ってもそのように書かれています。
https://dosparaplus.com/library/details/000636.html
そんな中、アスキーさんの記事でも
編集部内でビデオカードと呼ぶかグラフィックボードと呼ぶか、統一できないぜ。へへへへ、って笑ってる戦犯記事があります。古参メディアなら正しい名前ぐらい知ってたらどう?????
3.君の名は?
さて、結論から言うと僕たち私たちが秋葉で握りしめてるGeforceとかRadeon(ラデオンではない)とかLarrabee(笑)とかの製品群のお名前は
Graphics Card
と、いいます。
これが正しいお名前になります。パチパチパチ。
(カタカナならグラフィックスカードかな?)
ビデオカードでもグラフィックボードでもありません。
歴史とか商習慣とか辞書とかgoogle検索が何と言おうと、
異論は一切認めません。
3-1.その根拠は?
それを指し示したる文書はドスパラなんかのショップが示しているわけではなく、PCI-SIGというPCIeやらのそのバスやら突っ込む拡張カードやらを取り決めてる規格団体がこのパーツはこう呼ぶとSpecificationsで示しています。
例えばamazon?で拾えるpci express card electromechanical specification(R3)ではgraphics cardという単語は複数ヒットして目次にも存在しますが、graphics board(graphic board)もvideoという単語もヒットしません。
つまるところ、規格を決めてる団体がgraphics cardという名称で統一しているのです。
正直これ以上の情報ソースは不要だと思いますが、さらに補強をするならば、製造メーカーたるIntel、NVidia、AMDのサイトを見てみましょう。
そのあとにベンダーであるASUS(「正しくはアスースと読む」という読み方を変えたのは一回だけ)やMSI、GIGABYTEを見てみましょう。
みんなみんなみーーーーーーんな、馬鹿なX担当(もしくは大人の事情がある人)以外はGraphics Cardと表現しているはずです。
※1 NVidiaさんはGPU Cardとか言い出す時があるけど座っててください
※2 ELSA Japanさん(ELSAではない)はノーカウント
そもそも、PCIeに挿すアレらはspecificationでexpansion card(拡張カード)と表現され、boardとは表現されていないのでグラフィック「ボード」ではないのです。
ワレは今時サウンドボードって言わんじゃろ?
オンボードグラフィックってグラフィックボードにグラフィック機能が実装されててもそう言うんか?
整合性とれんじゃろうが(滲み出す広島弁)
3-2.いつから言われていたのか?
ちょっと追うのが難しいのですが、PCIeの前のAGPスロットでは既にGraphics cardと表現していたようです。(v2.0 1998発行)
http://esd.cs.ucr.edu/webres/agp20.pdf
その前のPCIやISAではgraphic cardとあまり明記されず、graphics adapterやVideo adapterと言ってるようですね。
(expansion cardとexpansion boardという目次があったりしてカオス。何が違うねん)
3-3.じゃあグラボって何なの?
結論、コレです。(画像はヤフオクから拝借させていただきました)
コレはPCIとは別の規格、PC-9800シリーズにあるグラフィックアクセラレータと呼ばれていたものです。スロットは通称Cバス。
(CバスのCはcompatibleだから汎用拡張バスって言ってるけど、もはやPC-98以外で使えないから専用じゃないの?って思ってた。思わない?)
NECパーソナルコンピュータ株式会社殿はこんな感じに挿すものを拡張カードではなく拡張ボードと呼んでいました。
彼らが定めた規格なので、そう呼ぶのは正しい。そこに異論をはさむことはできません。
なのでこれらのグラフィックを強化するものをグラフィックアクセラレーターと表現し、それが拡張ボードなもんだから
グラフィックボード
と表現しました。
これが(もっぱら日本で)グラフィックボード、グラボと呼ばれる所以です。
※まあその前のカオスの時代からグラフィックボードと名乗る製品があるようですが・・・
つまりPC-98(PC98ではない)まではグラフィック(アクセラレーターの)ボードと表現され、それが正しかったのです、が
PC-98が終焉してPC98(PC-98ではない)やらになったとき、表現を直さずにPCIカードのグラフィックアクセラレーターをグラフィックカードではなくグラフィックボードと銘打って売り出し続けたのでしょう。
PC98とPC-98の違いはBazar dé Gozzare(それかビルゲイツ)にでも聞いてください。
喋るまで凍ったバナナで殴ってもOKです。
https://jpn.nec.com/bazar/family/detail1.html
とりま今現在はそれが受け継がれ、さも正しいかのようにショップがそう言ってるだけ、というのが正確な認識だと思います。
まあ僕はショップの中の人じゃないのでどういった事情心情があったかは知りませんが、四半世紀経っても使い続けるのはねぇ・・・
へえ、若造が囀ってるじゃん。
3-4.補足
関連ある話として、グラボ作ったことがないI/Oデータの人が図書館で勉強して作ったGA-1024i/GA-1024Wという名機?があります。
(え、図書館で勉強してグラボって作れるの???ヤバくね?????)
そのコンセプトは記事にある通り、「安価で1677万色と1024×768ドットが実現できれば、描画速度が遅くても構わない」というものでした。
こういった製品はエロゲー美少女ゲームを快適にヤリたい層に大ヒットしました。(実際ヒットしたのは後継のアクセラレーター付きGA-1024Aっぽ)
※イースⅢとかイースⅢとかイースⅢとか普通のゲームもあったけどね、それやりたいならゲーム機でいいよねって時代背景もあります。
3-5.もしかしてゲーミングPCって?
ドスパラさんは「ゲームをするために高性能なグラフィックボードを搭載しているPC」としています。
上にある通り、グラフィックボードとはPC-98の拡張ボードを指す言葉であって、今現行のPCIexpress slotやらにブッ挿すGraphics Cardのことではありません。
強引な意訳すると「(エロ美少女)ゲームをするのに高性能な(PC-98の)グラフィックボードを搭載したPC(-98)」ということになります。
そんなPCでExcelが動くかと聞かれた場合、パッと答えられますか?
Google先生はすぐ教えてくれますか?
※1 Excel3.0とかの時代だっけか・・・?多分動くっぽいけど、メモリどんなもんだろうか
※2 エロゲーは英語でadult gameではなくErogeといいます。(マジ)
3-6.残るビデオカードの謎
グラボは分かったけど、じゃあビデオカードって何なのかという話になりますが、結論は「わかりません」
正確に言うと(多分)誰も規格にしていません。
有識者求む
調べた感じ、IBMが言い出した(かどうかわからないけど)、Personal Computerって言葉が確立する前のHome Computer(apple)とかMy computer(日本勢?)って言ってたカオスの時代に生まれたふんわりした概念だと思います。
IBM PS/2やappleⅡのサードパーティー製品にVideoCardと銘打ってる製品がチラホラとあるようです。
ジョブスじゃないスティーブが半田付けしてた時代ですな。
ちなみに今のPCの源流であるIBM PC/AT(互換機ではないオリジナル)ではVideo display adapterと表現していました。
これらの物はVideo subsystemと呼び(Memory subsystemとかAudio subsystemもあるよ)、そのカードだからvideo cardと呼ばれているのとかなんとか。
英語wikiではVideo Cardという項目が無くなり、Graphics Cardというタイトルに移動してます。
そのノートを見ると「今時だれもvideo cardなんて言って無くね?」「せやな」「せやせや」というやり取りがあり
「多分、オーディオカードに対してビデオカードって言ってたんだろうな」的なことが書いてありました。
だからショップの広告に書いてある「グラフィックボード(ビデオカード)」なんて表現は「PC-98の亡霊(IBMの残渣)」みたいなものではなかろうかと僕は推測します。
4.オッサン、何が言いたいのよ?
つまるところ
・Google先生がトップに出した答えが正しいとは限らない。(当たり前)
・ショップの言ってることも正しいとは限らない。(当たり前)
・こういったものは規格団体、製造者が定めることを正とする。(当たり前)
・このクッソどうでもいい無駄な知識はPCショップの店員とレスバするときに役に立つ。(かもしれない)
・店員がいくらラデオンと言っても僕はレイディオンと言う。リサスーもそう言っている。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
早く新しいグラボでないかな。
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