ヤヤ・バラードデッキの道のり【11】
昨夜からイロイロ考えてデッキ組んでみたりしたものの、悪くはないがヤヤじゃなくていい、というデッキになりがち
よく考えたら、第0回以降にヤヤについて考えてなかったので、今までのプレイの中で見えてきたことも含めて、改めてヤヤについて考えてみることに
長いです
前回はこちら
《焦熱の公証人、ヤヤ》
(2)(R)(R)、初期忠誠度4のプレインズウォーカー
能力は4つ
+1能力:クリーチャー・トークン生成
+1能力は果敢を持つ赤の1/1のモンク・クリーチャー・トークン(ケルド人)1体の生成
毎ターン1体のクリーチャーがノーコストで生み出せるのは強くて、基本的にはチャンプブロッカーとしてライフやヤヤ自身を守りつつ時間を稼いでくれる
この能力が本体なのでは、というくらい便利
果敢持ちなことから、インスタント火力と合わせてタフネス5くらいまでなら打ち取れる(こともある)
-1能力:衝撃的ドロー
-2枚見れるので、何かしらはできることが多いけど、狙ったものが引けるわけではないし、プレイしなかった方は追放されることに注意
消費する忠誠度も少ないし、手詰まりになったときには便利だけど、盤面有利じゃないこれ起動したせいでヤヤが落ちるなんてことも
土地もプレイできるので、4マナ出ている状況とはいえ、マナフラッドに少しだけ貢献してくれる
-2能力:対クリーチャー火力
-2能力は、攻撃クリーチャーの数だけダメージが出せる対クリーチャー火力
ただ、クリーチャーが少ないデッキだとそもそも攻撃クリーチャーの数が用意できず、十分な火力を期待できない
《怪しげな統治者、スクイー》あたりで殴り掛かれば、2点は確保できる
他の速攻クリーチャーとかと合わせれば、そこそこダメージも出せるかもしれない…というコンセプトで組んだのが第0回で組んだヤヤ・アグロなわけだけど、結局この時はヤヤいなくても殴り切れるよね、という結論に
あと、-2能力を起動する場合は、もう-8能力は基本的には狙えない
初期忠誠度4から-2したら残りは2、ここから6ターンかけてケルド人を生み続けて、ようやく忠誠度8になる
そこまで素直にターン重ねたら、-8能力起動するのは11ターン目になってしまう
そこまで行ったら勝ってるか負けてるかわかんないけど、少なくともほぼゲーム終わってるし、それなら適時-1能力や-2能力を起動してる方が多分有用
-8能力:赤のインスタント/ソーサリーの2回コピー紋章
ヤヤの奥義、奥義ゆえに起動できることは稀…というか、起動したことほとんどないかも
《火遊び》が6点火力(ついでに占術3)になるし、《稲妻の一撃》が9点火力になる
また、コピーした呪文はその追加コストも要求されないので、《胸躍る可能性》などのルーターが2:6交換と実質4ドローに変わる
フラッシュバック呪文でもコピーはされるので、《電撃の啓示》でもいいけど、紋章獲得時点でのマナがどれくらいになるか次第では3マナは重いかもしれない(フラッシュバックしたら4マナだし)
ただ、《火遊び》にせよ《稲妻の一撃》にせよ、6点や9点を1回撃つだけではそのまま勝利、とはならない
火力を連打するだけのマナ、そして、(できればプレイヤー対象で)連打する赤インスタント/ソーサリー呪文が必要になる
これらのカードは、忠誠度を8に上げるまでの間にクリーチャーに向けて消費されている可能性が高く、フラッシュバック持ってたりとかがありがたかったりするんだけど、フラッシュバック持ちの赤の火力呪文ってないんよなぁ…
ヤヤである意味
各能力からみたアーキタイプ相性
+1能力が強力で、飛行やトランプルがない限り、基本的にはチャンプブロッカーを永続的に出し続けることができ、長期戦に向く
あと、果敢持ってるのでクリーチャー以外の呪文の連打にも向き、特にインスタントであればその効果の内容を問わずにコンバット・トリックとして使える
手詰まりになった際にクリーチャーが展開できる、ともいえるので、アグロ~コントロールまで幅広く使うことはできるか
-1能力は手詰まりの際に強く、特にマナフラッドを起こしている際に効果的で、デッキ次第だが土地かドローサーチのどちらかを拾ってくることでテンポロスを防ぐことができる
特にミッドレンジにマッチしそう
-2能力は盤面がある程度作れれば、手札の火力も併せてクリーチャーを除去し続けることもできそうだし、数体のクリーチャーを展開して攻撃するプランが主体になることから、アグロ/ビート寄りの構成に合うといえる
-8能力は、インスタント/ソーサリーの数と質に関わるため、ここを重視すると相対的にクリーチャーが減る
また、カウンターや確定除去などの非赤呪文では効果の対象となれないので、結果として青/白/黒といったコントロール寄りの構築はマッチしにくい
紋章を作ること自体にはマッチするけど、紋章の使い道が少ない、という感じ
全体的にみると、ミッドレンジが一番合いそうな感じ
ただ、この場合はヤヤがいないと成立しない、ということもなく、展開したクリーチャーで押し勝ってしまえそうな感じもしてたりする
-8能力まで見るのであれば、カウンターや確定除去による盤面支配は厳しくなるので、クリーチャーの性能と火力呪文での盤面制圧を見ていく形になるか
ミッドレンジにおけるヤヤの役割
+1能力によってチャンプブロッカーを準備し盤面の構築を進める
盤面が優位であれば-2能力でその優位を広げる
テンポロスが発生しそうであれば-1能力で土地やその他のカードをプレイしてこれを防ぐ
つまり、基本的にはヤヤはエースではない
盤面を整える中継ぎの役割が、彼女の本質なのではないか
そう考えると、見えてくることがある
ヤヤ(中継ぎ)を中心としたデッキってあり得ないのでは…?
…これについては、いったん保留しよう
ミッドレンジで、序盤と終盤をつなぐキーカード、それがヤヤなのだという体で進めていく
相性のよさそうなカード
《怪しげな統治者、スクイー》
《怪しげな統治者、スクイー》は先に触れた通り
-2能力を起動してから殴れば、少なくとも2点はクリーチャーに飛ばせる
仮に先行3ターン目に着地、即座に攻撃してトークン生成、4ターン目にヤヤ着地から-2能力起動して殴れば、盤面のタフネス3までは焼けるわけで、そのまま盤面取り切れる可能性まである
インスタント/ソーサリーを多めに積む傾向になりそうだし、復活するための墓地のカードも事欠かない可能性が高い
-2能力とセットで運用することが前提になるとき、《怪しげな統治者スクイー》は3マナ2点クリーチャー火力、2/2ゴブリントークンと1/1ゴブリントークンがついでについてくる呪文で、そして条件を満たす限り4マナで再利用できる呪文になる
めちゃ強そう
《溺神の信奉者、リーア》
なんかすごいこと書いてある人
ここで重要なのは2文目で、ミッドレンジにするとクリーチャーの数が必然的に増えてしまい、重要な赤い火力やその他のインスタント/ソーサリーが足りなくなってしまう
また、特に赤い火力は中盤までの間で盤面を取るために使用してしまう可能性が高く、終盤に向けて火力が枯渇、クリーチャー頼みになっていく
そこを、フラッシュバックで補えるのは偉い
フラッシュバックコストもプレイコストから増加しないので、1~2マナの呪文であれば連打することも可能になる
-8能力の紋章がある状態からなら、《稲妻の一撃》1枚で18点叩き込めるようになり、コレは十分な火力を持ったといえそう
《渦巻く空、開璃》
エース候補
護法3と除去耐性があって、6/6飛行なのでダメージもなかなか
2回も通せば残りライフ8点であり、《稲妻の一撃》3発分となれば、あとは《溺神の信奉者、リーア》あたりがフラッシュバックで回収してフィニッシュできそう
ふたつ目のPIG効果で6枚切削した後にインスタントないしソーサリーを拾えるので、そこまでに利用したカードも含めて追加のダメージなど狙っていける
あとは、どう落とすかとか、間に合ってないとかイロイロ懸念はあるけど、最近よく当たってた、やたらとトークン展開してくる相手にはひとつ目のPIG効果で一掃できるのも偉い
《くすぶる卵》
準エース
《傲慢なジン》はフラッシュバックとの相性が悪く、墓場に溜めていた呪文を利用するとスタッツが落ちてしまう
また、このデッキそこまでインスタント/ソーサリーが多くならない予感がしていて、こちらの方が相性がよさそう、という判断
何気に、《時の火炎嵐》をキッカーして守ってやるといきなり変身したりもする(7マナ要るけど)ので、盤面さらった後でスマートに変身してボードテンポを取っていくという動きができたら気持ちよさげ
ただし、変身までは防衛付きなのが玉に瑕
ヤヤの-2能力の後押しにはならない
《移植された自我》
生け贄はケルド人
赤の宿命である、ファッティ除去れない問題への回答になるのでは
対象としては《黙示録、シェオルドレッド》あたり
1~2枚挿しておけば、いい仕事してくれそうな予感がしている
メタにあってそうなカード
3章まで進めて《熊野の食刻》を出してしまえば、《しつこい負け犬》などの墓地から要らんことしてくる系を咎めれる
《しつこい負け犬》なら、奇襲で墓地から出てきたらそのターン終了時に追放されてしまうくらいには仕事する
他にも、降霊系のクリーチャーなどは、適当に焼いてしまえば封殺できる可能性が高い
《炎恵みの稲妻》で事足りる、とも言えるんだけど、逆に《稲妻の一撃》などの火力呪文全部が《炎恵みの稲妻》になると考えたら悪くないのでは
その他の候補
(少なくとも今回のver.では)不採用とした候補たち
後で差し替えたり、あるいはサイドボードに使えるかもしれないのでメモを残しておく
画像つけてコメント書いてたら切りがないので、簡潔に
画像が無いのでただただ長い…
《魂転移》
《渦巻く空、開璃》のPIGで拾ったら《渦巻く空、開璃》を使いまわせるし、この赤青の組み合わせには無い確定除去までついてくる
ただし、ダブルシンボルなのが痛い
この為に黒マナ用意するのか…というのが微妙なところ
《星の大魔導師、ヴァドリック》
-8能力からの呪文連打のお供にしたいところだけど、ちゃんと使うためには下準備が必要になるし、守ってやる余裕がない
《鏡割りの寓話》
1章のトークンが産む宝物・トークンが魅力的だし、2章のルーターも心強い
ただ、伝説のクリーチャーが多すぎてコピー対象が《くすぶる卵》くらいしかない
期待しすぎるとダメな気がしている
《耳打ち》
(1)(U)で2枚見て1枚手札に、もう1枚はライブラリーボトムに送るインスタント
《衝動》の方がよさそうにも見えるけど、キモは犠牲1があることで、ケルド人トークンを利用することで手軽に2マナ2ドローに変化する
要らない方を墓地に落としてくれれば採用だった
《散らかった思考》
ということで、(3)(U)で4枚見て2枚手札に、2枚は墓地に送るインスタント
要らない方を墓地に落としてくれるので採用か、と思ったけど4マナは重い
とはいえ、インスタントだし相手ターンに撃つならやることないターンには有用かも
《生体解剖》
どれだけドローソースを探しているのか
(3)(U)で3ドロー、追加コストで生け贄を求めてくるけど、生け贄ならケルド人がいるし、-8能力の紋章があればなんと9ドロー、驚異の1:9交換が実現する
問題はソーサリーであること
さすがに自分のターンに4マナ使って3ドローしても使い切れない
盤面が硬直している状態なら有利に使えそうな一方で、盤面が硬直してる状態でクリーチャー生け贄に捧げてて本当にいいの? って気にもなる
あと、純粋に4マナでドローって遅くないかな、という
《かき消し》
よく考えたら、犠牲1が気楽に払えるしヤヤとの相性一番いいカウンターなのでは…?
今回は《溺神の信奉者、リーア》の採用から見送り
《錬金術師の計略》
-8能力の紋章があれば、3ターン得られる
紋章持ってて3ターンあったら、もうそれは相手爆発するんじゃないか
というか、もっと言えばヤヤの忠誠度が1増やせるので、忠誠度8になったターンに切除して撃てば次ターンに-8能力起動できるし、なんなら《溺神の信奉者、リーア》が場にいれば、今度こそ3回起動できる
…と思ったら、プレイしたら追放されるのかコレ
事前に1枚落としといて、上記の流れでフラッシュバックして撃てれば強そうではあるけど、さすがに2枚、3枚と入れる余裕はなさそう
《感電の反復》
あるいは、《双業火》
要は、コピーしたいかどうかってことで
インスタント呪文を唱えつつ、少ない火力を倍増させることができるのは魅力的ではある
ただ、そこまでしないといけないの? というところ
《霊炎貯蔵器》
衝撃的ドローと、インスタント/ソーサリーを唱えた回数でダメージを与えられるアーティファクト
3発分溜めれば《稲妻の一撃》相当だし、使ってみたくはあるものの、ここに割くスロットがないんだよなぁ
《巨竜戦争》
横に展開してくるデッキに対して、全体強化が入る前にさらえるなら悪くない
ただ、エンチャントであることはこのデッキには逆風
5マナ払えば全体除去自体は《時の火炎嵐》なり《家の焼き払い》なりあるので、2章3章に価値を見出せそうなら再考する
《秘儀の砲撃》
(4)(R)(R)のエンチャント、毎ターン1枚目のインスタント/ソーサリーを唱えると墓地からインスタント/ソーサリーを1枚追放して、それをコピーし続ける
めちゃ強いこと書いてあるし使いたいんだけど、《溺神の信奉者、リーア》の種がなくなっていくのが難点
使うならどちらか一方かな、という印象
デッキ再誕
ということで、出来上がったのがこちらである
デッキ内容
デッキ
2 焦熱の交渉人、ヤヤ (DMU) 133
4 くすぶる卵 (MID) 159
3 怪しげな統治者、スクイー (DMU) 146
2 顔壊しのプロ (SNC) 116
2 溺神の信奉者、リーア (MID) 59
2 渦巻く空、開璃 (NEO) 60
2 とんずら (SNC) 62
4 火遊び (MID) 154
2 稲妻の一撃 (DMU) 137
2 削剥 (VOW) 139
2 時の火炎嵐 (DMU) 147
4 大勝ち (SNC) 102
3 熊野と渇苛斬の対峙 (NEO) 152
1 移植された自我 (MID) 57
1 カーンの酒杯 (DMU) 234
8 山 (ZNR) 383
1 反逆のるつぼ、霜剣山 (NEO) 276
4 島 (ZNR) 381
1 天上都市、大田原 (NEO) 271
4 シヴの浅瀬 (DMU) 255
4 嵐削りの海岸 (VOW) 265
1 日没の道 (VOW) 266
1 さびれた浜 (MID) 260
想定される理想の回り方
序盤は《熊野と渇苛斬の対峙》《くすぶる卵》を展開しつつ、火力呪文で盤面を焼いて有利を取る
《焦熱の交渉人、ヤヤ》からは取っておいた盤面と《怪しげな統治者、スクイー》などの攻撃と-2能力で盤面を抑えつつ、+1能力で横に展開して《顔壊しのプロ》でテンポを取る
終盤は《溺神の信奉者、リーア》によって序盤に撃ち尽くした火力を再度展開して勝つ(ついでに《くすぶる卵》が孵ってるはず)か、あるいは《渦巻く空、開璃》で殴りぬける
盤面が硬直するようなら、ヤヤの-8能力から紋章を展開、一気に3倍火力で相手を焼き切る
…ということができたらいいなぁ!
アグロやトークンには有利に動けると思われる一方で、エンチャントやアーティファクトを並べる展開には厳しいので、そうなったら《時の火炎嵐》や《カーンの酒杯》を引くことを祈る
ミッドレンジの敵エースには《移植された自我》が効いてくれると信じつつ、《熊野と渇苛斬の対峙》の2面と火力で墓地にクリーチャーを残さないようにしてアドを取らせない
コントロール相手はもう、殴り切ろう、そうしよう
まとめ
なんか、デッキ考えながら書いてたら、今日はほとんどデッキ回せなかった
これから回して感触を確かめてみる
今度こそ、ヤヤの為のデッキになっていますように!
そして、ちゃんとそれなりの強さがありますように…
次回はこちら
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