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【絶叫!!】山奥の古民家で一泊 〜食料なし、携帯圏外〜

関東からのUターンにて長野県に移住。そして山奥にて築180年の古民家を細々と運営しております。

まだまだ修繕が必要な家屋ではありますが、ひとまずお客さんに泊まってもらえるくらいの環境になってきたので、まずは自分がお客さんの気持ちになってみよう!ということでお客さんを体験するために泊まってみることにしました。

しかしながらさすが山奥。電波がない、当然携帯は圏外、そしてなぜか食料持ってきていないという環境。自然をなめているとかじゃないですけどね。
なんか結果そうなってしまったな、という感じですね。

さて、まずは妻の車でやってきましたが、妻はさくっと本日の作業を終え滞在時間3時間ほどで市街地に帰って行きました(ちなみに自宅まで車で40分ほど)

そして、さくっと電波もない山奥に一人ぼっちになりました。ここからが恐怖との戦い。
元々暗所恐怖症なのになぜか一人で宿泊。

夜がマジで不安です。

なんなら昼間でも隙間風の音にいちいち振り向いてしまうので、ここは意識して川のせせらぎに全力で耳をかたむけることにします。
そうしてみると中々に自然はいいものなんですよね。虫の鳴き声とかも聞こえたりして。

特に今のコロナ時代を生きるには素敵な場所です。3蜜の心配も全くありません。なんてったって今や廃村となったこの集落に自分一人しかいませんから。多分ですけど。

さて、何もない山の中、さっさと晩ご飯に取りかからないといけません。
ってか何も食べるもの用意してないんですが。ま、年齢に規則正しく比例して右肩上がりの体重なので、最悪食べないという選択肢も考えていたところ、まさかの母が畑仕事にやってきて少し早い芋の収穫をして、差し入れをいただきました。

じゃがいも5個と大根1本。

もはやこれは断食どころか食べきれないレベル。つくづく人にはよくしておいて良かった良かった。

なんやかんやご飯の心配はしなくてすみそうになりました、とは言ってもじゃがいもと大根と塩のみという質素とも言えないモヤモヤする晩ご飯。

まずはじゃがいも、
濡れた新聞紙に包み、それをアルミホイルに包んで燃え盛る火の中にどん。焼き芋やるときの要領ですね。

そして大根、
皮むいて、塩つけてバリッ、この状況でこれ以外の食べ方があるのだろうか?

以上古民家の晩ご飯でした。


念のため焼き上がったじゃがいものお味は、

これがマジでうまい。

塩だけなのにマジでうまい。3個目くらいまではマジ最高、4個目、5個目は普通にうまいレベルになりました。そりゃ芋しか食べてないので。

そして、実はお酒だけは密かに持ってきていたのでじゃがいもをつまみに1杯、やはり夏はウイスキーのお湯割。氷も必要ないので最高です。

お酒が入れば1人ぼっちの怖さも大したことないだろうと思っていたら、マジ大したことなかったです。
ただ雨がうるさい。まさかの深夜に激豪雨。
せっかく1人の時間があるから本を読んだり、文字を書いたりしようと張り切っていたけど酒飲んだらマジで仕事する気が起きず、やはりどこか怖かったようで人工物の音に集中しながら寝ることに。


古民家の朝は早い。
が、それは人による。

ということでしっかり7時まで睡眠をとり、朝の散歩。これがまた気持ちいい。

流石に朝からお酒を飲むわけにはいかないのでようやく本を読みはじめる。しかし風が気持ちいい。これこそ自然の醍醐味。
夜の不安とうってかわって川の音や風の音を聞いていると、東京で仕事をしていた時を思い出し、なんとなく優越感。


ってな感じで今回不運にも大雨の中で1泊したわけですが(かと言って雨音がうるさかったくらい)築180年の建物、人間で言えばかなり長寿のおばあちゃんがこんな山奥にひっそりと建っているわけで、たぶんこんな豪雨はしょっちゅう1人で耐えていると思うと、少しはお客さんを呼んで賑やかくしてあげたいなとおもいました。

しかし、
次は誰か誘ってくることとします。

はよ、迎えこないかなー。