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十人十色
17日振りに更新したnoteの4本目の記事もまた曲名をタイトルにしちゃったワケですけど、このそこはかとなく気持ち悪い試みがいつまで続くかは置いとくとして。一応、僕はTwitterをやっていて、エッセイストの能町みね子先生をフォローしてましてね。ただ、それは「歯に衣着せぬツイートが面白い」というだけの理由であり、今までテレビ出演を観たことも著作を読んだこともまったくなかったんですよ。
でも、最新単行本「結婚の奴」は“信用できるミュージシャン”RAM RIDERさんが推していたので気になって。さらに、昨年からずっと観ようと思っているNETFLIXオリジナル映画「マリッジ・ストーリー」を観る前に、なんとなく「自分とは違う結婚観」に触れておきたい気分になりまして。コロナウイルスがここまで猛威を振るう前の2月下旬、KINDLE版を購入して、通勤の行き帰りに読んでみました。
アッサリ気味な感想を書くと、非常に面白かったです。能町先生の人生が小説のようにドラマチック…というだけでなく。僕のような恋愛脳で生きている人間からすると、先生のように「恋愛感情を実感できない人がいる」というのが結構なカルチャーショックだったんですけど、とはいえ、彼女がサムソン高橋さんとの距離を近づけていく過程は恋愛のようだし(読んでいて胸がキュンとする!)、結婚する理由だって似てるし…。「恋愛ってなんだろう?」「結婚ってなんだろう?」とあらためて考えさせられたというか。
あと、文章力が素晴らしい。洞察力と表現力が優れている…なんて偉そうで恐縮ですけど(汗)、ちょっと感動しました。ちなみに僕は、意外と「他人の性描写」や「下ネタ」が苦手なんですが(自分で書く分にはOK…という卑怯な感性)、本書のそれは笑いながら読めて、嫌悪感や羞恥心が湧いてこないのも不思議でしたね〜。先生の他の著作も読みたくなりましたよ。
で、何が良かったかって、本書を読んだことで、ここ数年、ずっと考えていた「結婚観」が自分なりに固まったこと。実に今さらですけど(汗)、やっぱり「結婚なんかしてもしなくても良いんだな」と。いや、僕には妻子がいるし、彼女たちがいてくれて幸せだけど、いなくたって日々充実している人はたくさんいて。少子化が叫ばれている昨今ですが、単なる動物から進化してきた僕ら人間は、もう「子を生み、育てない自由」だってあるワケでさ。今後は少子化前提で社会を回していくことをしっかり考えるべきなんじゃないかな…偉い人たちが(唐突に、他者に丸投げな文章)。
能町先生のように「恋愛はしてないけど、ウマが合う友人と同居する」ような結婚だって全然アリなんですよね、当たり前だけど。だからこそ、「結婚をしないと一人前と認められない」なんて世の中は絶対クソだし、そういう呪いがミソジニーやらミサンドリーやらを生む原因の一つになっていると思うし。みんな「十人十色」なんだからさ、そんなことに縛られてストレスを溜めるのは時間のムダなんじゃないかしらん。
まぁ、こういうのって「僕が男だから」書けることかもしれないし(先生の友人の「子供を産まないと女じゃないと思ってるから」もまた呪いですよね…)、「自分に妻子がいるから」書けることなのかもしれないし、47歳の今だから書けることなのかもしれませんがー。何はともあれ、能町先生とサムソン高橋さんが仲良く暮らす描写が素敵だったのでね、2人の結婚生活がこれからもずっと続くといいなぁ…なんて思っております(でも、もちろん続けないのも自由)。おしまい。
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