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徳島では馬もヤギも3歳以上生きられない ②

現在はヤギたちの種付けをやめ、子ヤギの譲渡もしていません。ヤギが欲しいと言って訪ねて来る方はたくさんいらっしゃるのですが、ほとんどの方は「産まれたら教えて」と言ったままそれっきりで、ヤギの様子を見に通ったり、飼育の仕方を聞きに来るような人はほとんどいません。熱心な方はなぜか遠方にお住いの方ばかりです。

ヤギと暮らし始めてからもうすぐ8年になります。新しく生まれた8頭はすべて安産でした。しかし、譲渡した子ヤギは間違った飼育をされ、亡くなってしまう子が多いのです。

メイの子どもたちのうち、1枚目の写真右のレッドは繋ぎ飼いで放置され、首吊り事故で亡くなりました。真ん中のグリーン(ソラ)は牟岐町のご家族に引き取られてパートナーにも恵まれ幸せに暮らしていましたが、原因不明の突然死で5歳で亡くなりました。左端のブルーは高知県の方に譲渡しましたが、腰麻痺で2歳で亡くなりました。

3年前に生まれたメイの息子のきびちゃんは池田高校の農業科で原因不明の病死。1歳半でした。さらにその子どもたちは除草作業に売られ、2頭は首吊り事故で死に、1頭は犬に食べられて死んだと聞かされました。みんな1歳にもなっていませんでした。

本気でヤギのことを考え、生活の伴侶として大切に育ててくれる人が現れない限り、とても種付けして子ヤギを生ませる気になれません。

里親希望の方には以下のような条件を出しています。
1, 雨風の入らない1頭あたり2m平方以上の小屋を作ること。
2, 繋ぎ飼いで放置しないこと。できるだけ広めの土地で柵の中で飼育すること。
3. 1頭飼いをしないこと。また極端な多頭飼いをしないこと。
4. 飼い主さんの目の届く、生活圏の中で飼育すること。
5. ブログ、SNS等で、頻繁に成長記録をアップすること。
6. ご高齢の方はお断りさせていただいています。

すべてをクリアすることは難しいかもしれませんが、特に2と4は重要と考えています。お金による譲渡はしていません。一応形だけ4万~5万が相場という話だけして、そのお金で丈夫な小屋と柵を作るようにお願いしています。

《徳島ではヤギも馬も3歳以上生きられない》

ヤギは通常は13歳、馬は28歳くらいの寿命と言われていますが、徳島県においては3歳以上生きた例は非常に稀です。(乗馬クラブやプロのヤギ牧場は除きます)
私が斡旋したヤギたちも含め、次々と動物たちが亡くなったという悲しい知らせが入ってきます。ヤギは家畜の中では特に飼いやすい動物と言われているのに何故こんなに簡単に死んでしまうのでしょう。死因はリードでの首吊り事故死、寄生虫による病死、野犬などの捕食、パンや穀類などによる鼓腸症など、ほんの少しの知識があり注意をしていれば避けられる事ばかりです。

1枚目の写真は和歌山県のトイトイファームさんで暮らす助さんというオスヤギで何と18歳ですが、まだまだ元気です。長野県の宝ファームさんのメスヤギさんは13歳でも現役で出産し、ミルクを出してくれたそうです。どちらの牧場さんもストレスフリーにこだわっているだけでなく、飼育環境や健康管理に気を付けています。

たまちゃんは来年春で8歳なので、そろそろ中年に差し掛かります。先はまだまだ長いですが、後悔のないように共に暮らしていきたいです。

18歳のオスヤギ、助さん

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