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アメリカ雇用統計で金利は目先上昇後から低下とみる

7月7日に発表されたアメリカの雇用統計は、為替市場で金利上昇が終わりつつあると解釈され、円高で日本時間に戻ってきました。

統計の内容をみてみると、雇用者数は勢いを失いつつあるものの、まだ増加しており、失業率は3.6パーセントでわずかに低下しました。これを受けて7月26日の政策決定会合で政策金利が0.25パーセント引き上げられる可能性が高まりました。

一方、雇用者数の増加の勢いが減りつつあること、さらに平均時給の上昇率が4.4パーセントと横ばいであったことから、持続的なインフレの材料が強くないとみなされ、年末から来年年初に向かい政策金利引き下げの可能性が高まったと見ることもできます。こちらの方が為替市場で強く受け止められたのでしょう。

米連邦準備理事会(FRB)はメッセージとしてはインフレと戦う姿勢を強く出していますが、金融政策はデータ次第であるとも説明しています。今後、FRBは、政策金利を高めのまま維持してインフレ持続の兆しがなくなるのを待つと予想します。7月に1回利上げの後、12月まで5.5パーセントの政策金利を維持し、現在4.4パーセントの賃金上昇率が3パーセント程度まで落ち着いてくれば、金利の引き下げを模索するとみています。

このように考えると、アメリカの金利はそろそろ峠を越し、一方で日本の内需回復で金利は上がりやすくなりますので、緩やかなドル安・円高の方向を見ておく必要があります。日銀の金利引き上げはあっても緩やかでしょうから、12月までに1ドル135円程度への円高を予想します。


〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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