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「夏のアレキサンドリアには行くな」とエジプト人は言う②


アレキサンドリア2日目。
前夜から雨は降ったり止んだりを繰り返し、道路には大きな水たまりが点在している。
トップの写真は地中海にかかる虹。アレキサンドリアでは雨にたくさん降られた。エジプトに来て約1年。初めて傘を使用。

昼過ぎにはカイロに向けて帰路に着く。本日はどこに行こうか。
ダンジョン系の観光地が好きな我が家は、その目的地を共同地下墓地・カタコンベ(The Catacombs of Kom El-Shoqafa)に決めて出発したのだった。

中心地からUberで約15分。段々とローカル感が増す道を行くと観光バスが何台か見えてきた。

敷地内に観光バスなどが停まる。
エジプトの道路は、排水という概念が欠如している


そもそもカタコンベとは、地下につくられた共同墓地のこと。
このコム・エル・シュカファのカタコンベは1~2世紀ごろに貴族の墓地として建造され、その後共同墓地となったといわれている。エジプト国内では最大のものだとか。


プレハブ小屋のようなチケットオフィスに着くと、思ったより人がいる。団体さんのチケットをそこで発券しているらしい。永遠に終わらない。
そうこうしている間にも後ろに列は続いていく。「地下に降りていくトンネル状の場所なのに人数制限とかないのか?」などと考える。まぁないのだろう。


奥に行くと井戸のような入口がある。数年前に保全作業をしているからか、薄暗い階段も木材がしっかりしていて降りやすい。中は思ったより閉塞感は無く、地上と繋がった部分も大きいので息苦しさもあまり感じない。正直ギザのピラミッドの中の方が空気も薄く、階段もハードで閉所恐怖症の人には10倍キツいと思う。

なんとなく小さなサーカスのような、ここが入り口
内部図。なるほどわからん


中は地下3階まであり、各フロアがまたいくつかの空間に分かれている。ひたすらに穴ぼこが開いた共同墓地部分と、もともとの貴族の墓地部分がある。

上から見るとこんな感じ
意外と開放感がある地下フロア
共同墓地スペース。ほぼ迷路

内部ではエジプトとグレコ・ローマン時代の特徴が混じった、独特の彫刻が見られる。

大変申し訳ないけど、全然期待してなかった割におもしろかった。この雰囲気が好きな人にはおすすめです。


お昼はアレキサンドリアの中心地まで戻っていただく事にする。
知人におすすめされていたカフェ「Delices」。実は到着した日のおやつタイムにも来てみたが、その日は休日で中はぎゅうぎゅう。とてもじゃないが入って席を探す根性はなかった。

ギリシャ系の老舗カフェのようで、街中でもここの袋を持っている人をよく見かける。とても広い。

テイクアウトの洋菓子や軽食も充実していて、観光客から地元の人まで来ている印象。
ケーキはイートインの場合でもショーケースの前で自分で選び、そこにいる係の人に言って商品名を書いてもらい、それをテーブルに注文取りに来た人に渡すというトリッキーな方法。確かにお店広いし、品物多いしね。

ちなみに子どものリクエストで頼んだ大きなチョコケーキはおいしいけど中々の甘さで、食べきれなかった!すみません!

ピンぼけチョコタルト。成人男性の拳くらいの大きさ


冬のアレキサンドリアは、どこもゆったりしていて良かった。
次はいよいよ夏に来て、リゾート地としての過ごし方にチャレンジしてみたいなぁと思う。
そして本当に夏に来ては行けないところなのか検証したい。


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