8月の暑い日
世の中には理不尽なことが多々あります。中でも最大の理不尽は戦争だと思います。
人が人を愛する尊い想いや、優しさ、思いやり、慈しみらを無慈悲に奪う戦争を二度と起こさない――そんな祈りと願いを込めて『赤い白球』を書きました。
理不尽に立ち向かう人に寄り添い、物語を紡ぐ者でありたいです。
例年であれば夏の甲子園の便りが聞こえ始める頃ですが、残念ながら今年(第102回)は中止です。
目指していた球児の気持ちを思うと胸が痛みます……。
前回の中止(1941年)は戦争の影響が原因でした。
自分の力ではどうしようもない理不尽に翻弄される若者に、多くの幸があらんことを心より祈ります!
コロナという理不尽が全世界を覆っている今、私にできることは物語を紡ぐことだけです。
微力さに絶望したくなりますが、それでも顔を上げて歩き続けるしかありません。
多くの先人がそうやって理不尽に立ち向かったからこそ今の世界があるわけです。
8月の暑い日には、ふとそんなことを想わずにはいられません……。
第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞して自衛隊ミステリー『深山の桜』で作家デビューしました。 プロフィールはウェブサイトにてご確認ください。 https://kamiya-masanari.com/Profile.html 皆様のご声援が何よりも励みになります!