魚の鱗模様 - こいのぼりのボディの柄は鱗文様ではないのです。
来年の干支、辰年にちなみ、龍の絵を描いてみて、気が付いたことがありました。
アーチが連なるのは青海波
鯉の鱗、というと思い浮かぶのは、こいのぼりのボディによく描かれる、アーチが連なる模様。
ですが、日本の伝統文様としては、アーチが連なる文様は、青海波文様と呼ばれ、魚の鱗というよりは、海の波を表現しています。
三角形が連なるのが鱗文様
鱗紋文様は、こちら。
正三角形あるいは二等辺三角形を連続して配置したものが、鱗文様と呼ばれます。三角形が連なる様子が、魚、龍、蛇などのの鱗に似ているから、鱗文様と呼ばれています。
でも、龍のボディとしては、三角形が連なる柄より、アーチ柄のほうがしっくりきます。
実際の鱗に近いのは、アーチ?三角形?
では、実際の魚の鱗はどうなの?ということで、魚の鱗の写真をトレースして柄にしてみました。
トレースすると、確かにアーチ型なのですが、陰影を意識すると、三角形が連なっているほうが立体的に表現されているようにも感じました。