リスクマネジメントと厚切りジェイソン氏
厚切りジェイソン氏こと、ジェイソン・デイヴィッド・ダニエルソン氏は、先日のクイズ番組で適切なリスクマネジメントをやったとのこと。
クイズに10問連続で正解をして、100万円の権利獲得。後一問で300万円と言うところで、挑戦放棄。100万円を確保したと言う。
テレビ的には挑戦してこけるところが欲しかったのかも知れないが、そこはちゃんとリスクを測ると、ここでもらっていた方が良いと二足の草鞋を履いている彼ならではの判断を称賛する。
お笑いタレント一本なら、途中で降りると言う選択肢はなかった。
しかし彼は押しも押されぬアメリカの大企業の役員でもある。
正直に言って、いつお笑いタレントを干されても構わない状態だ。
ここで登場するのがBATNAである。
Best Alternative Than Negotiation Agreement.
交渉結果よりもマシな選択。
ここでの交渉結果は、300万円取りたければ挑戦せよ。
できれば転けてお金の節約に協力してほしい。
当然選択は、ここで降りて100万円もらう方がマシな選択肢である。
なぜならば、彼はお笑い一本で生きている人間ではなく、明日廃業しても痛くも痒くもないからだ。
事業というのは3本足が良いとされている。
お店を出すのも3店出せば安定する。
そう言う事なので、この場合のBATNAは「ここで降りて100万円を貰っておく」だ。交渉してよりマシな結果は、答えを教えてもらって300万円だか、損をしたくない製作者側がそれを飲むのは期待できない。
となれば、ここで降りて100万円もらうがリスクマネジメント的には最適解となる。
でも、本当のリスクマネジメントは、こうだ。
"選択の自由度を確保する。"
いつでも優先するべきは、選択の自由度だ。
彼はお笑い芸人も真剣だが、捨てても良い状態だ。
この選択の自由度が、本当のリスクマネジメントなのだ。