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信じちゃいけない〇〇人、動くと思うな〇〇製。

昔、まだWindows95というものもなかったの時代。
私はDOS/Vという運動に参画していた。
全世界的に標準だったのは、IBM PC/AT互換パソコンだった。
なぜか日本だけがガラパゴスPC98。

日本語の壁である。
その日本語の壁をIBM PC/AT互換パソコンで乗り越えるというプロジェクトが密かに進行していた時、私はたまたまその運動にはまり込んでしまった。一般的には、WindowsがPC98の牙城を壊したことになっているがそれは違う。

その基礎部分で地殻変動を起こしたのがこのDOS/Vであり、当時シャープを中心に企画されていたAXパソコンを死に追いやったのも、このDOS/V運動だった。Windows3.xもWindows95もこのDOS/V運動が起こした地殻変動の一現象に過ぎない。

このDOS/V化現象は、秋葉原を中心にIBM PC互換機の洪水を生み出した。
台湾を見れば、そこにはIBM PC互換機が所狭しと並べられていたから、それが日本に流れ込むのは、日本語の問題さえ解決できれば容易に予想できたことだった。

それをいわゆるDOS/Vギャングがバリアを破壊してしまった。
Intel 386/486/Pentiumと高速化するCPUとメモリーの巨大化が、ソフトウェアによる実用的な日本語化を可能にした事と、マイクロソフトとIBMがOS/2に関して協議離婚する直前のタイミングだったことが、幸いしたのだった。

適切に判断できる人間が、適切な場所におり、技術的な環境も整ったまさにそのタイミングで、当時の日本IBMの技術陣を代表する人が、「これは日本という国の国益のためである。」と宣言して、「Open Archtecture」と宣言を書いたその瞬間に勝負が決まったのだった。

そんな大きな日本語処理のソフトウェアによる解決という技術的な転換点の中で、地べたで這いずり回る私を悩ませてきたのがこれである。

「信じちゃいけない〇〇人、動くと思うな〇〇製」

〇〇に何が入るかは、皆さんの想像にお任せする。

とにかく日本人の感覚とはまるで異なるのだ。
買ってきたら期待通りに動くのが日本人の感覚なら、買ったもののパッケージと中身が異なるとか、最初に買ったものを再度注文すると、違うものが来るとか、そもそも電源が入らないとか、もうそれはそれはカオスなのだ。

Windows3.xと95は動くけど、まともな32bit OSであるOS/2やWindowsNTは動かないなんちゃって32bitパソコンなんて掃いて捨てるほどあったし、そもそも動かないものに、「QC OK」なんてシールが堂々と貼られている。

有名なアダプターカード(機能を拡張するために使う)ほど、他社のものと相性が悪い(利用するIO Portがバッティングして使えない)など、それはそれはカオス。

でもこれが今に続く「世界標準」の実際なのだ。

日本人は世の中が変わろうとしている今、刮目して自分の足元を見つめ直す方が良いと思う。あの頃よりもさらに苛烈な地殻変動が起きていることを。

サポートいただき感謝します。いろいろ困難な時ですが、人様のお役に立てる事を考え、行動していく所存です。宜しくお願いいたします。