名もなき毒 ボーダーラインの物語
宮部みゆきさんの「名もなき毒」という本は、ドラマにもなったのでご存知の方もおられるかもしれません。
所謂、境界型パーソナリティー障害(以前は境界型人格障害と書いていたが変更されている。ボーダー、ボーダーラインともいう)の症例なわけですが、企業や組織の中に入れてはいけない代表的な人です。
この人たちは基本的に「サバイバル人生」を歩んでいます。
無意識下でのサバイバルをしているがために、平気で嘘をつきます。というよりも、自分が嘘をついているという自覚がありません。
実は昔、良く知っている人にこのタイプの人がいました。
とにかく人当たりがよく、自分をかまってもらうためならその場しのぎの嘘を平気でつきます。その嘘を信じてしまうと、とんでもない目に合わされ、こちらが加害者にされてしまいますので要注意です。その時、私は加害者にされてしまいました。
同じ様に組織に入れたくない存在として、自己愛性パーソナリティ障害の人があります。傾向としては似ているのですが、境界型パーソナリティ障害の方が、感情の起伏や行動が激しい傾向があります。
私はこちらも身近にその傾向が強い人を知っていましたので、対処が大変でした。この対処中に親しかった人が離れたり、身に覚えのない非難をされた経験は忘れません。
自己愛性パーソナリティ障害の人は、身近な親族以外にはものすごく立派でまともな人に見えます。DV加害者にもこの類型はしばしば見られる様です。
私の知っている人も、言葉によるDVが激しい人でした。
さて境界型パーソナリティ障害の人は次の質問をするか、過去に勤めていた先での評判を聞くと分かります。
この手の人は必ず自分を他人がものすごくよく評価する様なことや、分不相応な実力がある様なことを言いますので、下記の質問を必ず行ってください。特に中途採用の場合は、応募者全員にするのも一手です。
「そうですか。それでは、次回の面接であなたの能力を示す具体的な資料や作品を作ってきてください。それが出せない場合は、次回の面接はありません。」
私の経験上、99%次回には現れません。
もし仮に現れたとしても、必ず作品や資料は持ってきません。
「こちらの採用条件に合わないので、採用面接はこれで終了です。採用できません。さようななら。」と言ってください。
明確に言わないとこの手の人はあることないこと言って、サバイバルを仕掛けてきますので、頑として面接の前提条件を譲っては行けません。
自己愛性パーソナリティ障害の場合は、自分の理想形に少しでも近づく様に他人を利用してまで努力しますので、近親者にならない限りは採用しても良いでしょう。ただし、このケースの場合は会社のトップとの相性について必ずチェックが必要です。途中で退職して、お客様を持っていくケースが散見されるからです。
「人は石垣、人は城」。でも、無意識な悪意を持っている人を入れたら、内部から組織は崩壊します。
人の採用はリスクマネジメントの根幹なのです。
サポートいただき感謝します。いろいろ困難な時ですが、人様のお役に立てる事を考え、行動していく所存です。宜しくお願いいたします。