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【クリミナル・マインド シーズン8】神への冒涜
そこを歩き続けるだけで自分のなにかが浄化されるような、そんな雰囲気のある緑り豊かな雑木林。鳴りひびく小鳥のさえずりが、まるで愛を語っているようだった。美しい自然がなせる神聖なる場所。ここは、そういうとこ。
そこに一人の修道女が、神との交流でお祈りをささげていた。髪みは黒いボブスタイルの髪型で、透き通るような白い肌と、白装束を着ており、いかにもカルトっぽい身なりをしている。そんな三十代後半くらいに見える華奢な女性が目を瞑り、石井戸のような石台のまえでひざまずき、そこに手をあて語りだす。
「生いしげる緑りと澄みわたる空気は幸いなり、日々、あなたと一体となり、強さと生きる力が我が身に湧き出ますよう、毎朝、あなたをたたえることをどうかお赦しください」
彼女の心の中で、ウィンドチャイムの音色が鳴り出した。自然と自分の精神がつながったような、膨大に膨らみ続ける宇宙とつながったような、とても魅惑的で幻想的な音色だ。その瞬間、彼女は「ッハァー」と深く息をもらし、ゆっくりと目を開ける。そして、石台の上に置かれていた陶器のお皿を手にして、野原に出向く。
白装束をきた修道女は、陶器のお皿に鮮やかな彩りを魅せる花たちを摘みかさねていった。その光景はかつて無垢なアダムとイブがいた楽園と呼ばれる地をイメージさせている。
花を積み終えて石台にもどってきた修道女は、また、目を瞑って地面にひざまずき、陶器を石台の上に置いて祈りの言葉を発した。
「このささやかな捧げ物と引き換えに力を……!?」修道女は眉をひそめ、とても不気味で異質な存在たちを感じとる。集中してみると、なにか、ほんのわずかだが、なにか音が聞こえる。ウジャウジャ、ウジャウジャとお互いの体をぶつけ合いながら進んでいく音。修道女はうっすら目を開けた。彼女はあまりの光景に驚愕し、あとずさりした。
ハエの幼虫——ウジムシだ。
ウジムシは石台の上に、それも大量に存在していた。すぐに、陶器のお皿にも侵入し、せっかくの捧げ物もウジムシで埋め尽くされている。
怖気ずいた修道女がうしろを振り返った瞬間、なにかにぶつかる! 完全に硬いわけではなく、少しばかり柔さもあるなにか——人だった。修道女は目を瞠り、思わず 怪訝な顔でたずねた。
「あなた、誰れ? どこから来たの?」
「パティ、やっと会えたね。見つかると思わなかったろ?」優しい口調で男は言った。
「あたし、パティじゃ……何を言ってるの?」
ブルージーンズに黒の半袖Tシャツを着た男が銃を取り出した。
「うそー! やめて! なに? なにをするの?」左手をパーにして相手に突き出しながら、修道女は怯えた顔であとずさりしていく。すると——
「腹這いになれ」
「やめて、わたしは——」
「腹這いだ」
「お願いよ! わたしは神のいやしきしもべで」
「シーシーシー!」
修道女はすなおに地面へ腹這いになり、死の予感をさとっていく。神聖な神の領域で、冒涜の極みと思えるこの男に怯えながら。
「今の名前えは、フロレッサなのか?」友達に話すようなトーンで男は言った。
「あなた、人違いをしてるわ! 名前えは変えたけど、昔の名はパティじゃない! ニーナ・スキナーよ!」修道女が必死に説得してもこの男の耳には届かない。
「これを噛め、いいな」男は三〇センチほどの木の枝を修道女に噛ませた。そして、「しっかり噛んで」と優しく言い、うつ伏せで腹這いになっている修道女をまたいで見下ろした。彼女の後頭部に冷たく硬い工具を当てながら、用意しといたバッグからハンマーを取り出し…………やがて、彼女の魂は肉体から離れていくのだった——。
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まだ、あまり人間の本質を見てきてない人なら楽しめるかもですね。やっぱり、僕はラブコメって苦手です。だって嘘が多いんですもん。大人なのにアンパンを真剣に見ちゃった感じです(笑
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