神セーブ的 静岡SSUボニータ 対 オルカ鴨川FC レビュー!!
こんばんは、神セーブです。
なでしこリーグ1部 開幕戦、静岡SSUボニータ 対 オルカ鴨川FCの試合を観戦してきました。
レビューしていこうと思います。
ボニータ 開幕前情報
昨シーズンはなでしこリーグ1部に昇格し、12チーム中11位でした。
本来は入替戦を戦う順位でしたが、2部リーグ2位のJFAアカデミー福島がなでしこリーグ1部への昇格条件を満たしていないことから残留が決まったという、ギリギリの状況でした。
昨シーズンの振り返りは下のブログをご覧ください。
新監督がなかなか発表されないまま開幕が近づいていましたが、3/9に本田美登里さんが監督に就任。
3シーズン前に指揮を執っていたので、主力選手の特長は知っている選手も多い事は、短い準備期間でもアドバンテージかなと思いました。
本田監督は女子サッカー界ではトップクラスの実績のある監督です。それだけに今シーズンの開幕戦はとても楽しみでした。
オルカ鴨川 開幕前情報
オルカ鴨川は昨シーズンなでしこリーグ1部を制したチャンピオンチーム。
しかし優勝監督の野田監督が退任。
野田監督は日テレベレーザなどでも実績のある名将。
さらに主力選手も数人移籍しており、こちらも新体制で、昨シーズンの強さが維持できているのかは未知数。
それでは試合の話に入ります。
スタメン
ボニータは昨シーズンの3-4-2-1ではなく、新システム4-1-4-1。
GKは入団2年目の安間帆乃香選手。なでしこリーグデビュー戦となった。
昨シーズンの3バックの主力3人が右から並び、左サイドバックには経験豊富な渡辺彩香選手が入った。
アンカーに日野李保選手、センターハーフには梅津真央選手と、昨シーズンは右のウイングバックの主力だったジュビロサポの三輪玲奈選手が入った。
ちなみに三輪選手はジュビロのファン感謝デーにも参加していたジュビロサポガチ勢でもある。
右サイドハーフには新加入の守屋栞奈選手、
左サイドハーフにはドリブルが得意な土屋佑津季選手、
CFは山本心選手が入った。
オルカ鴨川はオーソドックスな4-4-2。
前半
ボニータはいきなり昨シーズンからの進化を見せる。
ビルドアップでサイドバックがアンカー脇にポジションを取る、偽サイドバックのポジショニング。
誰だ、よみがえる名波監督時代の悪夢とか言うジュビロサポは⁉
このポジショニングからCB→SH、中が開けば三輪・梅津のCHへというビルドアップをしていた。
まだまだボールホルダーへのサポートや単純なパスミス、トラップミスからロストしてしまうことも多かったが、チームとして形が明確なことは良いこと。
次節以降にも期待したい。
15分までは一進一退の攻防。
ボニータ右サイド 対 オルカ左サイド!
オルカ鴨川は左サイドハーフ、サイドバックにFWが絡んでの攻撃が多く、15分以降はオルカが主導権を握る展開。
左サイド中心の攻撃を展開しつつ、右サイドハーフの松尾美月選手が中央に入ってきて、CBからの縦パスで決定機を作るが、わずかに枠を逸れて事なきを得た。
この嫌な流れを断ち切ったのはボニータ新加入の守屋栞奈選手。
50m独走し、ペナ横で裏街道ドリブルで相手を抜き去り、ファウルを誘う。
このプレーで流れを五分に引き戻した。
守屋選手の近くで三輪選手のサポートも効果的で、セカンドボールの回収、そこからの2次攻撃の展開がリズムを生んだ。
ここから山本心選手、土屋佑津季選手のシュートがあり、ボニータにも得点の雰囲気が漂い始めた。
ボニータの守備はコンパクトなミドルブロック。
DFラインも統率されており、オフサイドを取ることも出来ていて、この時間帯は安定した守備を見せていた。
GK安間選手もデビュー戦とは思えないプレー。
ハイボールのキャッチング、キックの際の時間の使い方などはベテランのようなプレーを見せていた。
36分、オルカの縦パスから決定機を迎えるが、ここは日野選手、彦坂選手の身体を張った守備でなんとか掻き出しクリア。
先制点!!
ボニータゴールキックの後のセカンドボール争いの中、日野選手の気迫のダイビングヘッドパスが山本心選手に通る。
山本選手が裏のスペースに出したパスに反応した土屋佑津季選手が抜群のスピードで相手DFを振り切り、冷静に中央へ折り返し、走り込んだ山本心選手が蹴り込む!
オルカGK・DFもクリアしようと足を伸ばすが掻き出すことは出来ず、ゴールに吸い込まれていった!!
そのまま前半を終え1-0リードで折り返した。
後半
ボニータは選手交代なし。
オルカは前半攻撃の起点となっていた22番 浦部美月選手に代わり15番 木村美桜選手が入った。
木村選手がCF、10番近藤選手が左サイドハーフに。
51分、セカンドボールの争いを制したオルカのボランチ並木選手のドリブル突破からDFラインの背後へ絶妙のパスが通る。
右サイドから中へランニングしてきた11番 松尾美月選手の一瞬のスピードでシュートに持ち込まれてしまう。
塩澤優選手もブロックに行くが一瞬間に合わず、みごとなゴールで同点に追いつかれてしまった。
ボニータ左サイド 対 オルカ右サイド!!
後半はオルカの浦部選手が交代した影響か、得点をあげた松尾選手を起点に右サイド中心の攻撃をしかけてきたオルカ鴨川。
しかしボニータも俊足ドリブラー土屋選手、ベテランサイドバックのシンこと渡辺彩香選手がしっかりと対応。
松尾選手は前半からシュートを多く撃っていたものの、渡辺選手とのマッチアップではほとんど勝てず、中央に流れてのシュートがほとんどだった。
渡辺選手の冷静な判断とポジショニングでのっている松尾選手を封じ、オルカの勢いを削いだのはさすが。
またスローインを土屋選手・山本選手にシンプルに投げ、相手もタッチラインに逃げざるを得ないようなボールをひたすらやり続けるのも地味に効いていた。
ボニータ陣内のスローインからこのプレーを繰り返し相手陣内へ押し込んでいくのだ。
後半疲れていく中でじりじりと陣地を挽回していくのはオルカにとって嫌だったはずだ。
このプレーから土屋選手の突破、CKを日野選手がヘディングシュート。
惜しくもクロスバーをかすめゴールキックに。
65分までの攻防はボニータ優勢の展開で進んでいった。
選手交代
66分、オルカのロングボールから寺尾選手がシュート。
威力のあるシュートだったが、ボニータGK安間選手が冷静に背面へディフレクトしてタッチラインに弾き出した!
オルカはボランチの並木選手に代えて5番 高塚選手が同じポジションへ入る。
正確なキックでオルカのチャンスを作るがここはボニータが守り切った。
ボニータも70分本田監督が動く。
右サイドの守屋選手に代えて新加入の8番 白井未来選手を投入。
75分にはその白井選手のドリブルからチャンスになりかけるが、山本心選手とわずかに合わず。
84分にボニータは土屋選手に代えて7番 中川瑚々選手を投入。
右のインサイドハーフに入り、三輪選手が左サイドハーフへ。
2回ほど中川選手・白井選手のコンビネーションから攻め上がるシーンがあったが、本田監督からするともっとこの右サイドからの攻撃を増やしたかったのかもしれない。
終盤疲労からCF山本心選手にボールが収まらなくなり、チャンスメイクの回数が増やせなかった。
山本選手が悪いわけではない。彼女は得点だけでなくファーストディフェンダーとして前半からかなり走っていた。
交代枠も2つしか使わなかった。
個人的には70分~75分に疲れの見えた土屋選手・山本選手に代えてフレッシュな選手を投入しても良かったと思います。
しかし本田監督にはこのタイミングで投入したいと思わせる選手がいなかったのかもしれません。
ベンチメンバー・メンバー外だった選手は明日からの練習でどれだけ
「私を使え!」
とアピールできるか。
それがチーム力の向上に繋がるはずです。
昨シーズンからの成長
昨シーズンの課題として僕が感じたスタミナの向上・ビルドアップ・ポゼッション率の向上。
すべてに成長を感じられたのが嬉しかったです。
全員が最後まで走り切れていました。
オフシーズンの選手たちの努力の賜物ではないでしょうか。
ビルドアップも本田監督の戦術もありますし、昨シーズンよりポゼッション率は上がっていたと肌感覚ですが感じます。
まだまだ伸びしろも大きいですが、次節以降も楽しみです。
守備の時間を減らすことでスタミナの消耗も減らすことが出来るという好循環もあると思います。
昨シーズン2敗した女王相手に先制してのドローは決して悲観するものではないと思います。
次節以降も期待しかない!
ボニータの試合の楽しみ方
本日の入場者数はボニータ過去最高の観客動員で1200名を超えました!
柏戦で配布された無料入場チラシの効果は大きいと思いますが、また行きたいなと思う方はボニータを支援する意味でも有料チケットを買って来てほしいと思います。
有料チケットも大人800円、18歳以下無料。
詳しくは下のリンクからボニータのHPへ。
https://shizuoka-ssu.com/schedule.php
入場ゲートで本日は選手コメント・サイン入りカードが配られました。
僕がもらったのはカミックと同じ21番、寺田選手のカードでした。
ハーフタイムには山田大記選手のトークショー、
ヤナギアオさんとジュニアダンサーによるパフォーマンスもありました。
カッコイイです、これが。
試合後は選手たちが帰るサポーターをお見送り。
選手たちとハイタッチして帰ることができます。
時間内であればファンサもしてくれます。
ある程度ハイタッチの行列が終わるのを見計らって選手にお願いすればみんな快くファンサしてくれます。
この距離の近さもボニータの魅力かなと思います。
次節以降も応援していきましょう!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!
〆