新型コロナウイルス感染症対策⑤~持続化給付金(個人事業主編・詳細)
*5月1日追記
申請のサイトが本日開設されましたので、ご利用ください。
持続化給付金とは
中小企業200万円、個人事業主100万円(いずれも最大)の持続化給付金の詳細が本日(令和2年4月27日)公表されましたので、簡単にまとめます。
以前の投稿についてはこちらも参照
申請手順
おおむね中小企業と個人事業主は同じ流れですが、個人事業主の方々の方が申請が難しいと思われるので、個人事業主の方向けに解説します。
原則としてネットで完結できます。
①専用サイトにアクセス(補正予算成立翌日に開設)
②メアド入力して仮登録
③メアドに来たメールからマイページにアクセス
④入力・添付して申請完了
⑤2週間程度で入金
よくあるネット通販や会員登録と同じような流れなので、流れをつかむこと自体は難しくなさそうです。問題は中身です。簡単にまとめていきます。
必要な書類その1~売上げが2019年以前からあることの証明
持続化給付金が「前年(2019年)と比べて売上げが落ちている人・企業」を対象にしているので、前提として2019年も事業をしていたことが必要になります。
通常は
2019年分の確定申告書第一表の控え(収受日付印付き)
を出すことになります(e-taxの場合は「これに相当するもの」とあり、おそらく申告書データ+送信データなどの組合せになりそう)。
ただ、理由あって出せない場合もあると思います。以下のような場合には特例が認められています。
①2019年に確定申告の義務がなかった場合→申請できる
2019年分の市県民税等の申告書を出せばよい(売上げは月平均で計算)
②2019年の確定申告書を紛失等した場合→申請できる
2018年分と比較すればよい
③2019年に新規開業した場合→申請できる
2019年の売上げを稼働月数で割って算出する(開業届等を追加で提出)
必要な書類その2~売上げ減少を示す資料
青色申告の方は、所得税青色申告決算書の控えが最も簡便です。月別が載っているので。
その上で、2020年の対象月の事業売上げが分かるものを提出します。
次のようなものが例に挙げられています。
・経理ソフトから抽出した売上げデータ
・Excelで作った売上げデータ
・手書きの売上帳のコピー
手書きやExcelでの作成でOKなので、比較的緩く認められています。
なお、提出はPDF・JPG・PNGなので、ExcelならPDF化、手書きならスマホで写真撮影をして提出するのが良さそうです。
青色申告だけど決算書を出せない方、あるいは白色申告の方は、2019年と2020年の月別の売上げを両方明らかにする必要があります。
2019年の売上げについては、月平均とします。
他方2020年については、これもやはり上で上げたようなExcel等で足ります。
また、以下のような特例も定められています。
①季節によって売上げが大きく変動する業種の場合→申請できる
ある3か月間の売上げが年間売上げの半分を占めるような場合には、その3か月で比べて50%減ならば給付対象になります。
②事業承継を受けた場合→申請できる
2019年の承継元+承継先の合計と、2020年を比べることが認められています。
③2019年に災害があった場合→申請できる
2019年も災害にあって売上げが減少している場合、罹災証明書があれば、2018年などと比べることが認められています。
必要な書類その3~通帳の写し
給付金を振り込んでもらう通帳です。注意点は以下のとおり。
・申請者と同じ名義の通帳にすること(家族などではダメだと思われる)
・紙であれば1枚目と2枚目をコピーするのが無難(銀行名・支店番号・支店名・口座種別・口座番号・名義人が分からないといけない)
・ネット口座の場合でも、必要な情報は一緒(銀行名等)
必要な書類その4~本人確認書類
これは他の申請とほぼ同様です。
1枚で足りるもの(免許証、マイナンバーカード、住基カード、在留カードなど)と2枚必要なもの(パスポート・保険証+住民票)があります。
その他の申請手続~同意と宣誓
申請の際に、いくつか同意しなければならない事項があります。
例えば
関係書類の提出指導、事情聴取、立入検査等の調査に応じること
不正受給が判明した場合には、規定に従い給付金の返還等を行うこと
暴力団排除に関する誓約事項に同意すること
などです。
おそらくよくある「規約をよく読んで応募します」のようなチェック項目がサイト内に設置されるのだろうと思われます。
申請期間
令和2年度補正予算の成立翌日から令和3年1月15日まで。
12月まで対象期間ですので、かなり長い期間申請ができます。
申請の仕方
先に述べたとおり、基本的に申請用ホームページに入力し、必要書類をPDFやPNG等にして貼り付けることになります。
おそらくスマホでも行けると思いますが、補正予算成立直後はパンクしていると思われますので、タイミングを見計らう必要はあるでしょう。
Excel等のままでは原則ダメというのは先に述べたとおり。PDFか写真にしましょう。
なお、PCがうまく使えない方々などのために「必要に応じ、感染症対策を講じた上で、完全予約制の申請支援(必要情報の入力等)を行う窓口を順次設置いたします」ともあります。
昨今のe-taxの普及状況をみればこの窓口もかなり混雑しそうですが、「パソコン使えないと申請できない」ということにはならなそうです。