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おいしい本「白いサンドイッチ」 day2

  冷凍した食パンは、常温解凍したら白いふわふわに戻るのだろうか? なんとなくいつもトーストにしてしまう。食料を買いに外に出なくなったので、白いふわふわのパンはより有り難い存在になった。数年前、桜上水のメガネコーヒーというお店でカルピスバターを使ったおいしいサンドイッチに出会ったのが忘れられず、以来カルピスバターを常備している。バターを食べたくてパンを食べる、のような現象が起きるほどおいしい。

  きょうは「白いサンドイッチ」です。

・『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』のキュウリのサンドウィッチ
・『あこがれ』のおこづかいで買うサンドイッチ
・『村上レシピ』のレシピたち
・『クーネル 2013年5月号』のおうちのサンドイッチ

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  村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』のサンドウィッチ(サンドイッチではなく)はしっとりした食パンにキュウリがパリパリ。あたたかい珈琲でごくごく。たくさん食べられそう。作中では食べる直前にパラパラ塩をふっていて、真似したい。

  それを食べてみたくなった読者が実際に作ってしまったのが、『村上レシピ』というレシピ集。このタイトル、村上さんご本人はどう思っているのかわからないけど、偏愛に満ちていてレシピも豊富で詳しい。サンドウィッチのほかにスパゲティー(パスタではなく)ももちろんたくさん載ってるし、『ねじまき鳥クロニクル』でクミコがキレた牛肉の炒め物も載っています。

  英訳版のタイトルが『 Ms lce Sandwich 』な、川上未映子さんの『あこがれ』は表紙にもすてきなサンドイッチが。主人公の小学生がよくおこづかいで白いサンドイッチを買っていて、その環境がうらやましい。お店の人に頼んで商品を取ってもらう形式は、サンドイッチ屋「メルヘン」みたいな感じなのかなぁと勝手に想像している。なので「メルヘン」の前を通ると『あこがれ』の気分でついつい買い物してしまう。品川駅とか、デパ地下で。フルーツサンドとカツサンドみたいなのを選びがち。

  だいすきなリニューアル前の雑誌『クーネル』は、ほぼ全巻揃えて大事に持っている。そのなかに「詩とサンドイッチ」というすてきな響きの特集をみつけた。各家庭のサンドイッチを紹介していておもしろい。サンドイッチって家庭料理なのか。私は決まったサンドイッチレシピは持っていないので、これを機に追究したくなった。

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