留学に行ってよかったこと
帰国して半年弱経った頃に作成した、留学体験談をまとめたものに書いていたものです。せっかくなのでここに記しておこうかと。
今も考えはそれほど大きく変わってはいませんが、この時に強く感じたことが文として残っていたので、ここで公開します。
(見出し写真は私の留学先、スコットランドのストーンヘブンという地域にあるダノター城 Dunnottar Castleです。)
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留学に行って後悔は全くありません!そう言い切れる理由は3つあります。
一つ目は「私は日本が好きだと知れた」こと。
日本の文化や技術の素晴らしさだけではなく、日本語の柔軟性にさえも魅力があることに改めて気づかされました。
海外には海外の良さが、日本には日本の良さがありますが、私は日本でキャリアを積んで、日本のために仕事をしたいと思っています。そして日本の素晴らしさを海外に発信できるようになりたい。そう思えたことは留学のいい収穫だったと感じています。
二つ目は「挑戦心が身についた」こと。
元々持っていた『やりたいと思ったことには積極的に取り組む』という精神に自信を持てるようになりました。
挑戦してみたいと思うことが自分に合っていることなのか、楽しいと思えることなのかどうか、何事も挑戦してみないとわかりません。様々な経験をすることで、自分自身を成長させることができるのだと思います。
私は留学中、一人暮らし、一人での海外旅行、0からの友達作り、、、と初めての経験で溢れていて毎日うきうきしていました!
三つ目は「自分がマイノリティであることに誇りを持てるようになった」こと。
つまり個性を隠すことなく表に出せるようになったということです。
日本人の傾向かもしれませんが、どうしても大多数の意見に乗ることが当たり前と思われたり、マイノリティであると冷たい目で見られたりすることがあると思います。
ヨーロッパへの留学では、アジア人の私は「少数派」です。まして理系の日本人留学生なんて私のほかにはいませんでした。でもそれが私としてはかなり嬉しかったです。
日本に興味を持っていて私に話しかけてくれる人がいたり、どうして留学に来たの?と私自身に興味を持ってくれたり、私の顔と名前をすぐ憶えてくれたりしたからです。
マイノリティを省くのではなく、受け入れてくれる周りの人の姿勢に助けられて、心地よかったのです。
マイノリティの受容は日本でも積極的に進めるべきだと思います。人と違うことは個性であり、表に出すべきです。
留学を通して、私は自分自身の個性を表現できるようになったのと同時に、人の個性も認められるようになりました。
最後に、留学に興味がある人へ。
多くの人から「理系なのにどうして留学に行くの?」と聞かれました。英語=文系科目という意識が強い人が多いのだと思います。
ですが私は、理系だからって英語が必要ないわけではない、むしろ英語がないと世界は発展していかないと思っています。
サイエンスは世界共通です。自分の国でだけ研究をしていたら可能性が狭まってしまいます。理系こそ英語が必要だと考えています。
私は留学を通して、化学を勉強する際に英語を用いることに抵抗がなくなりました。
留学経験が一生の財産になることがあるかもしれません。ぜひ自分なりの目的と目標を持って踏み出してみてください。そうすれば何か必ずいいものを留学で得られるはず!
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理系学生に向けたメッセージだったので、理系の留学の推進に見えますが、留学に理系も文系も関係ないというのが本心です。
何のために留学に行くのかにもよりますが、少なくとも私は一番の留学の目的が「今と違う環境で生活すること」だったので、私が理系であろうと文系であろうと留学に行くという目標を叶えない大学生活はなかったと思います。
そして、全国民が留学に行けばいいとも考えていません。
行きたくないなら行く必要ない。目的がないのに行っても仕方ない。
留学推進!グローバル!という風潮の中、留学を強制するのはいいことではないと考えています。何事もそうですが、主体的に物事を行わなければ身になるものもならないんです。
これから留学に行こうとしている方、留学に行くことを漠然と考えている方へ。なぜ行きたいのか、何のために行くのか、何を成し遂げたいのか、自分はどのように成長したいのか。よく考えてから飛び立つことをお勧めします。
そして、もっと簡単に留学に行ける環境が整うことを願っております。というかそんな世界にするべき。せっかく留学を推進する風潮があるなら、促進のキャンペーンをするより、行きやすい仕組みを整えることから始めていただきたいものです。
「行きたいなーとは思ってたんだけど面倒だしやめた」という友人を何度も見てきました。実際面倒です。手続きなどの準備が大量にあります。
もったいない。そんなことで諦めてほしくない。せめて短期留学でもいいから何か一歩踏み出すことをしてほしい。
もちろん、留学でなくてもいいんです。
何か違うことをしたい!挑戦したい!と意気込む若者を応援したいし、私もそんな若者でありたい。