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暗闇の効果

暗闇の中で光と向き合う



久々の美術館。
 
箱根の岡田美術館。
行って良かった…。

反射しちゃっててすみません!

外からも見える巨大な風神雷神図からもう圧巻なのだけど
携帯やカメラなど電子機器は禁止なのでロッカーに預けて、巨大な風神雷神の足元を歩く。
 
そして黒い自動扉(黒い扉が左右にブワーンと重い音を立てて開かれる)から入ると外の明かりは一切入って来ない。
作品だけに集中できる空間。
 
真っ黒な内装、照明は極々僅か。
美術品だけが明るく照らされていて際立って見える。
 
またガラスがすごいなと思って。
作品に触れられそうで、ガラスがあるとは思えない透明感。
曇らないし汚れも全く無いので本当に作品が良く見える。
 
静寂、闇の中に光と作品。
 
それだけでもう別世界、異空間。
 
こんなにゆっくりと美術館内を観て回ったのは初めて。

気づいたら3時間以上経過していてそれでも足りなかった。

5階まであって、
ずっと暗がりの中の光を見続け、大きな黒い自動扉(近づいてじっとみたら濃紺なのかな?真っ黒ではなかった)が開くと大きな窓から入る太陽の光とフツーのエスカレーター。
振り返ると暗闇の扉は閉じている。

エスカレータで上へ、そしてまた黒い扉は開き、闇の中へ光を観に行く。
 

すごく好きだなぁと思った。

扉、暗闇、光と作品、扉、外の光…の繰り返しが。
 
1F *中国陶磁、玉器
2F*横山大観『霊峰一文字』、日本陶磁、和ガラス
3F*特別展『若冲と一村』
4F*特集展示『生誕360年記念 尾形乾山』、古代の工芸、韓国陶磁、日本の絵画
5F*仏教美術
 
この時代にもうこんな鮮やかな陶磁があったの?
と驚愕しつつ見て周り、東洋の文様も興味深かった。
 
早速、東洋の文様の本を取り寄せている(←あたしアルアル、感化されると調べずにいられない)。
 
北欧柄っぽい色味、柄物があったり、
江戸時代にこんなに可愛らしくカラフルで薄く、小さなガラスの杯が作れたの?
とびっくりしたり。
 
東洋のものだけをこれだけ見られたというのは東洋人として非常に良かったと思った。
 
メモ魔なので思ったことや好きな作品などをメモって来たんだけど、字が走り過ぎていて自分でも読めないという…。
落ち着け、自分…と冷ややかに思ふ…。
 
なにしろ1Fからずっと
扉、暗闇、光と作品、扉、外の光
…の繰り返しなのでそろそろ疲れが…と思ったところに縄文土器!
4Fにまさかの土偶。
その愛嬌にも癒される…。

からの、5Fの仏像。
 
小さな『天上天下唯我独尊』像が可愛い。
可愛い言っていいのかは別として。
 
木造薬師如来坐像の耳!
ピアス拡張し過ぎか!という耳の穴たらーんぶりと、穏やかな表情がなんとも親しみやすくて、しばしじっと向き合う。
 
四天王立像はカッコ良すぎ!
足元に踏みつけられてる生き物?魔物?に少々同情しつつ…。

*******
 
プール組の夫と子供との待ち合わせがあったので3時間強で帰ったけど、外で足湯に浸かりながら風神雷神図も見られるので(斬新な組み合わせじゃない?)、次回はコーヒーなど飲みながら足湯に浸かりつつメモを清書するくらいの時間は持ちたい!
 
美術品紹介の中には『こども語』と書かれた解説もあって
疲れた時にはその簡単な説明がありがたかった。
ポイントはしっかり書かれていて優しい文章が素敵でした。

白い孔雀、鳳凰、風神雷神図は外せないよねー!

実物は本当に美しかった!


携帯に指で描いたのでいつも以上に仕上がりが雑いイラスト!

風神さんとお揃いで現在金髪のアタクシ。
金髪を中和させようと黄色いセーターを着て行ったんだけど
悪目立ちしてました(笑)


暗闇の中で光と向き合うようでとても心地よかった
きっと光の中で光を見るより深く見えたはず。


暗闇も大切。
暗闇もあって良い。

人間も同じね!



では、
またね!



2023.01.30



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