1ヶ月のフィールドワークを通じて、普通のサラリーマンが見てきた上川町の魅力の本質、と何か。
「サラリーマン」が「ワーケーション」してみる理由
44歳、子どもが受験生、今後継続的にお金が必要になる。老後の生活もうっすらと見えてきた。。。
堅実で安定の生活を送る理由はいくらでも思いつくライフステージです。
そんな中、急遽決まったこの生活。「え?家出するの?」冗談交じりに、仲間たちからは、そんな話もされました。「熊に気をつけて」が一番多かったかな(笑)
長女には「…単身赴任って、、、ヤツ?」と言われ、長男は「1ヶ月もいないの、、、」と少し寂しそうな顔。妻は割と気持ちよく「いいじゃん!行っといで」と背中を押してはくれたけど、きっと内心思っていることもあるとは思う。
幸せなことに、勤め先の会社からは「完全テレワークの会社なんだから」と全面的にOKも頂き、副業であるにもかかわらず、本業の調整も多少して頂いています。
「サラリーマン」である安定感、家族を養っていく父としての役割。日常の息抜きは、リーズナブル目のいつものお酒。そんな「安定感」に囲まれた生活に逆に焦りを感じていた部分もありました。
昔から何かを成し遂げたいという思いが強く、「安定」の獲得の裏で次第に狭まっていく自分の可能性のようなものに、窮屈さを感じていた部分もありました。
そんな気持ちの中出会った、上川町からの「かみかわKICHATTA」へのお誘いは、まさに探し求めていた形でした。
この歳になってから、誰も知らない、何も知らない土地に1ヶ月とは言え、住人となる。私の今の状態と同じような状況のみなさん。ちょっとワクワクしてこないですか?
そのワクワクが、ワーケーションをする理由ですし、やりたい。という気持ちに素直に、周りを説得するべきなんです。自分の人生ですしね。
「北の山岳リゾート」上川町の本質。
と。ここまで色々と偉そうに書きましたが、実は上川町の知識はほぼゼロ。町へのあこがれや、観光資源、その他色々まったく知らない、え?ホントなんでココきたの?と言われるだろうノープランサラリーマンでした。
自分がこれまで大切にしてきたこととして、
・何かの良さを知って自分事に落とし込む。
・その為には、実際に体験をしてみなければ(体験できなくても、自分事とできるように置き換えて考える)本質はわからない。
・で、そこにいる人が一番わかっている。
と思っていたので、アレコレ考えず、とにかく行ってみるか!と思って乗り込んではきたのですが。
やってきてみると、上川町の誇る観光資源「層雲峡」には駅前からバスで30分程度。そこからロープウェイで20分程度登っていくと、もうそれはそれは見たことがない景色が広がっていました。
さすが「北の山岳リゾート」を標榜する町です。「層雲峡」の登り口近辺には、温泉宿がずらり。雪見風呂を堪能できました。12月に滞在していて良かった!と感じています。
層雲峡の黒岳に登った様子、すばらしさは、かみかわKICHATTAメンバーのこちらの記事でもご紹介の通りです。
なるほど。では、上川町の本質はこんな自然いっぱいの土地なんだな。と思われるでしょうが、、、
違うんです。
いや違わないんです(笑) 層雲峡は素晴らしく上川町の本質であることには変わりないんですが、それ以上に短期移住してみて気づく本質は、月並みな表現ですが、「人」が良いんです。
上川町のWebサイトによると2023年11月末現在、上川町の人口は3,153人。世帯数1,883戸。決して多いとは言えない人口で、訪れる前は「よそからきて短期滞在するだけ」の自分なんて、冷たくされてしまうのでは。という、そこはかとない心配をしていました。
しかし、予想は150%裏切られました。役場の方々がどなたも快く受け入れてくれ、雑談をしに来てくれる方もたくさん。町に出ても、コミュニティスペースの方々や郵便局、神社や、なんならスーパーやセイコーマートの人たちもとにかく、やさしく声をかけてくれました。
観光地だから、とかではなく、おそらく外から来た人をフラットに受け入れる文化が、ここ数年で急激に町全体に浸透してきているのだと感じます。
今回、役場の方からのお誘いでワーケーションをさせて頂きましたが、役場の方の想いとご尽力が町に浸透しているんだな、ということが感じられる短期移住でした。
町には「これをしたい」と考えて活動している方がたくさんいらっしゃいました。想いのある方々は、みなさんやさしく、他の方の想いを応援する力も強いです。役場の方々の支援も相まって、そんな想いが町全体に広がっているのだと感じました。
で。平田武の「かみかわKICHATTA」は何だったのか。
冒頭で書いた通り、ワーケーションというヤツをしてみたい。という思いだけで乗り込んできた私は、実は最初の1週間程度、想いの強いみなさんのお話に少しだけ、食傷気味になっていました。
おそらく、自身の考えの浅さに少しショックを受けていたのかもしれないです。
でもすぐにそうではないと感じ始めます。周りのやさしい人達、色々なことに興味を持ち、とにかくやってみたり、学んでみたりする風土。思いついたことを話すと、実現できそうな人をすぐにつないでくれる柔軟さ。
誰かを蹴落とそう、そういった考えは感じられず、みんなで良くしていこうという雰囲気が町全体に浸透しているかんじです。
オープンマインドを感じられるエピソードは、以下かみかわKICHATTAメンバーの記事をぜひ読んでみてください。
自分がこうなってやる!という想いではなく、「自分ができること・やりたいことはこれ」という想いで動いている町だ、と気づいてからは、少しだけ住人になれた気がして、とても住み良くなってきました。
少ない滞在期間ではありましたが「自分にできることはなんだろう」と考え、町のコミュニティースペースPORTOで相談をしたところ、なんと急遽、自身の仕事の知見を活かしたマーケティング講座をやらせて頂くことに。
役場からのお誘いで短期滞在していたとはいえ、急に町にきて、1ヶ月しかいない人にこんな時間を提供してくれる柔軟さ。講座の後にも、色々なお声がけを頂けるみなさま。なかなかできない町の行動力の高さを感じました。
平田武の「かみかわKICHATTA」は何だったのか。
回答としては、生き方を学んだ。ということだと思います。大げさでなく、本来自分がすべきこと、人と人の協力することの意義。その他色々。言葉で教えるのではなく、経験すること。まさにフィールドワークな経験でした。
今回は上川町からのお誘いで来訪できた短期滞在でしたが、今後、このかみかわKICHATTAをきっかけに、上川町に来てみたい!と思った方は、ぜひ一度、役場に相談をしてみてください。
仕事探しや、住居探しも親身になって相談にのってくれるとのことでした。(本文中で紹介している記事の通り、役場の方、ホント気さくです。)
私も今後、機会を見つけて上川町に再訪したいと考えています。
上川町でお会いしましょう!