見出し画像

BiSHのライブで泣いた日のこと。

先日、BiSHがLiveHouse浜松窓枠でライブをしてくれました。
本編ラスト2曲で感極まってしまったことを少し冷静になれた今、なんとなく考察してみたいと思ったのでnoteにしたためます。

(って書いて、したためてみたものの、考察というほどのことでもなかったので、備忘録ということで。)
※以下、本編ラスト2曲に触れますのでネタバレあります。

まず、BiSHの今回のツアーの趣旨から説明しないといけません。
今、BiSHが回っているライブハウスツアー「FOR LiVE TOUR」は2023年をもって解散することを発表しているBiSHにとって最後のライブハウスツアーになると思います。
そのツアーで回るライブハウスは2020年7月に発売されたベスト・アルバム『FOR LiVE -BiSH BEST-』の収益を寄付したライヴハウスとなっています。

「収益を寄付したライブハウス」ってなに?って知らない人は思いますよね。その辺りも説明させてください。

皆さんご存知の通り、2020年春、新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中が大変な状況になりました。ライブハウスは早い段階でクラスターと呼ばれる集団感染の現場としてメディアに注目され、当店の話で言えば、2020年4月~6月の3ヶ月間は全てのライブが延期、中止になってしまいました。
その間、本当に多くの方から色んな形でご支援いただきました。その支援にどれだけ救われたか… 
そんな多くの支援の中の1つとして「#BiSHベストアルバム大作戦」のお話をいただいたのはお先真っ暗な5月末のことでした。

初のベストアルバムを緊急リリース、その収益を今までワンマンや自主企画でお世話になった全国のライブハウスに寄付してくれる。という、なにそれ?どういうこと???というお話でした。
もちろん、ありがたくお受けいたしましたし、特設サイトの御礼とご報告にも【想定されていた金額の2倍を優に超えました】とあるように、かなりの金額を寄付していただきました。ご購入いただいた清掃員の皆様にも感謝しております。

そんなこともあり、BiSHの益々の活躍を楽しみにしつつ、また窓枠にも来て欲しいなー。いや今の人気だと当分無理だよなー。どうやって感謝を伝えたら良いんだろうなーと思いつつも、目の前のコロナと対峙し、やっと少し先が見えてきた翌2021年12月、BiSHの解散を知りました。

マジかよ…となりつつも、ベストアルバムの寄付先のライブハウスを回る。というPROMiSEも発表され、嬉しさと寂しさが複雑に絡みつつも、直接感謝を伝えるチャンス!と思ったわけです。

ちなみに、話がそれますが、BiSH初窓枠は2016年9月4日(日)でした。モモコグミカンパニーさんの生誕で大賑わいの1日で「これがBiSHか!!」と恐れおののいた記憶があります。

そして2回目は2017年6月18日(日)でした。

この日からもう約5年も経ってるのね…

この2回のワンマンがあったので寄付先として選んでいただけたわけです。静岡県内では窓枠だけですね。ありがたいことです。

話を戻して。
解散が発表になり、ライブハウスツアーが発表になり、5年ぶりに帰って来てくれることが決定したわけです。
その日程が5月24日(火)に決まりました。
ライブハウスツアー2箇所目って早くない???もうちょっと余韻というか、ワクワクも含めて後半が良かったなーなんて思っていたのですが、まぁ仕方ない。
日程が決まり、その日が近づくにつれ、「感謝を伝えるチャンス」と思っていたわけですが、どうやって伝えたら良いの?え?どうする??何したら良いの?プレゼント?いや、そういうことじゃないだろうし、コロナ禍でプレゼントとかダメだし… え、どうしよ...なにしよ…
って色々考えては居ましたが全然良い案が浮かびませんでした。
で、前日に私が行きついた答えがこれでした。

今まで照明やってて良かった。
ライブハウスツアーで現地のスタッフに任せてくれて良かった。
最後に照明で感謝を伝えよう。それしかない。そこに行きつきました。

そしてBiSHライブハウスツアー「FOR LiVE TOUR」@LiveHouse浜松窓枠、当日。
どのアーティストの時も私はそうしているんですが、あまりこちらからガツガツいかないようにしていて、この日もリハーサルから本番を終えるまで、何事もないように平静を装っていました。
(これは個人の見解なのでどちらが良いとか悪いとかじゃないんですが、自分はあまりガツガツ行くのが苦手なので、こうしています。正解はないですが私の正解はこれだと思ってます。というどうでも良い解説)

リハを終え、本番前。スタッフの方から本番終わったら挨拶したいってことなので、潤さん、裏来てくださいね。と伝えられ、本番終わりに改めて言葉で感謝を伝えよう。その前に俺がやれるのはバッチバチの照明じゃい!と気合いを入れて本番に臨みました。

前半は楽曲を楽しむというよりは照明作業に全集中。という感じでライブを楽しむ余裕はないのがいつものこと。
バチバチに照明合わせつつ、徐々に自分自身もライブを楽しむ余裕が出てくる。
その頃には残り曲数が減り、終わりが見えてくる。
あー終わっちゃう。そう思いながらも気を緩めず照らす。照らす。
暗転にするタイミングあれで良かったのか?とか考えつつもライブはどんどん進行していくので照らす。
昔は途中のMCでコントみたいなことやってたなーと思い出しながらも照らす。
そして本編ラスト2曲に突入。「beautifulさ」が始まる。
この曲はこのツアーの「各会場限定BiSH LYRiC Tシャツ」の窓枠での1曲として選ばれた曲でもあり、実は過去2回の窓枠ライブでは本編ラストに歌われていた曲で、私自身も大好きな曲。

(ここまで書いて思ったんだけど、こういうサイトに歌詞掲載するのって著作権の問題あるので具体的に「ここが泣ける」とかなんとか書けないじゃん。なので歌詞は各自検索してみてください。っていうか、サブスクで聴いてください。っていうかYouTube貼っとけばいいのか)

コロナ禍になって、これからどうなっちゃうんだろう。
そういう不安がずっと付きまとっていました。
でも、基本的に私自身は楽天的な性格なので「beautifulさ」な気持ち。
とにかく生きて行こうぜ。という前向きさに気持ちがぐっとなり、改めて良い曲だなーと、思いながら照明をしていました。

そして本編ラスト「ALL YOU NEED IS LOVE」が始まる。
(歌詞、検索して。っていうかサブスクで聴いて。っていうかYouTube貼っとくね)

前曲の「beautifulさ」の明るく前向きな明日へと向かう気持ちと裏腹に、しっとりとした歌い出しから始まるこの曲。
冒頭の疑問形の歌詞が自分に問いかけてくる。
さきほど【基本的には楽天的な性格】と自称しましたが、ここで自分に問いかけてみる。
本当にそうなの?
全てうまく行くと思ってた?
何か隠してない?
【楽天的】という言葉で実はこっそりしまい込んでいた、あの日々のこと…
ばれないように隠してたな…

と思った瞬間、涙腺が崩壊。

他のスタッフにばれそう… 耐えなきゃ… 仕事中だぞ。照明に集中しろ!となんとか全崩壊は防ぎ、ぐっと耐えた。
と思った瞬間、ちょうどステージ上のチッチさんと目があった気がした。
その時、あーこの心の行き場はきっと今日だったんだな。と。
そう思いながら残りもしっかり照らさせていただきました。

思わず泣いてしまったこと、他のスタッフにばれてなさそうだったので、少し安心しながら、メンバーにご挨拶をさせていただきました。
その冒頭でチッチさんから「泣いてるように見えた」と言われて「はい!泣いてました」と思わず白状してしまいました。

まさに「ALL YOU NEED IS LOVE」でした。
「考察します」とかツイートしましたが、単なる感想みたいになってしまいました。
今回はBiSHのことに限った話ですが、コロナ禍になって、本当に多くの方の愛を感じています。
ライブハウスとアーティストの間で実はこんなことも起こってるんだな。ということ、お伝えできたら良いなと思って書いてみました。

2023年をもって解散するBiSH。まだもう少し時間があります。
これを読んでくれた人がBiSHを応援してくれたら嬉しいです。
ライブハウスも頑張る!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!


今後の活動の為にサポートいただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。