伊吹山の大入道。

一七二三年九月二十五日夜半、近江国伊吹山(滋賀県米原市・標高一、三七七メートル)一帯は暴風雨に見舞われ、大地が揺れ動いた。すると、大入道が忽然と現れ、左右に灯る怪火に導かれるようにして山頂まで登ると、ふっと姿を消した。途端に雨も地鳴りも止んだ。古老曰く「あれこそは伊吹山の神。五十年に一度、ああやって琵琶湖から山をお登りになるのじゃよ」

大入道の通った跡は、幅三間、長さ一里余にわたって焼け野原となっていた。#伊吹山 #大入道

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