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「どうぶつのお医者さん」って優し気なタイトルからの

1975年あたり生まれの男性に「好きな少女漫画ある?」って聞くと高確率で返ってくるタイトル「どうぶつのお医者さん」

だいたい男性陣が言うのが、
「お姉ちゃんの部屋にあって読んでた」
「いわゆる少女漫画って感じじゃなくて読みやすかった」
「シュールでおもしろかった」
「漆原教授がひどいのがおもしろい」
「どうぶつについて勉強になる」
「漆原教授がひどい」
「漆原教授がひどくて面白い」

主人公は北海道の大学の獣医学部の学生で、「どうぶつのお医者さん」になっていくお話です。連載当初から「どうぶつのお医者さん」なのは上に名前が挙がっている大学の獣医学部の教授である漆原教授です。他にも何名か教授は出ます。

漆原教授のひどさは読んでいただきたいので割愛ですが、ものすごく印象に残っていて人生の中で何度その文章を引用したかわからないくらい彼を表現する便利な漫画内の文章があるのですが
それが
漆原教授が困ると周りの人間は10倍困る

漆原教授ってたぶん50代の男性なのですが、動物の診察も学祭もフィールドワークも力技で強引にものごとを進めてまわりの学生や教授が巻き込まれて実行や後始末をさせられます。そして学生が非常に困る。でも漆原教授は当事者なのに何も困らない。
そしてそういう人って、現実世界にもいるんですよね。会社とか。家族内とか。

それでもそんな漆原教授が困る回がちょっとあるんですけど、その時は「周りの人間は10倍困る」んです。
我が家の父がそうでした。横暴でも嫌な奴でもなく、愉快な男だったのですが、「父が困ると周りの私たち(母姉私)は10倍困る
でもそういう人間に限ってなぜか憎まれはしない……親分肌というか…王様肌というか…

きっと漆原教授を見て「ああ…いる…こういう人…」とあなたも思い当たるはず。そして、あなたもこの文章を便利に使うようになるはず。
あいつが困ると俺が10倍困るんだよな…

読んでみてね。


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