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「歌やあそびってどこから生まれるの?」withアップルジャム〜上町しぜんの国保育園園内勉強会アーカイブ08(青山まとめ)

上町しぜんの国保育園園内勉強会、第8回目は、りんごの木の保育者でもあるアップルジャムさんのお二人をお招きしました。テーマは、歌やあそびがどのように保育のなかで生まれていくか、その実際とつくりかた。

上町しぜんの国では、運動会やお祭りを子どもたちとつくりあげていますが、その際に使用する歌や曲について、もっと子どもたちとの遊びのなかからつくりあげたい、でもつくりかたとかわからないし…いまひとつ自信ない!という悩みを抱えておりました。

そこで今回、保育をしながら長年、歌やあそびやシアターの名作を数多くつくりあげてきたアップルジャムさんたちをお招きしたのです。
以下、当日のレジュメです。

当日のレジュメ


1.青山から、園内勉強会、および今回企画の趣旨説明
2.アップルジャムさんから、遊びうたの実演とお話 〜どんなときに、どんなふうに作ってきたか
◎たたいてみよう
◎おいしいものなあに
◎ちえちゃんはちがつく
◎そらにあるもの
◎ぽんぽん時計
◎のりのりジョニー など(変更あり)
3.アップルジャムさんと語ろう 〜青山が進行しながら皆さんもまじえておしゃべり 〜アップルジャムさんから聞いてみたいこと、参加者からの質問など
4.実際に作ってみる?(替え歌で)

【講師紹介】アップルジャムさん あそび歌と音楽とおはなしのパフォーマンスグループ「アップルジャム」。 柴田愛子さんが代表の「りんごの木子どもクラブ」の保育者有志により1990年に結成。 以降メンバーを代えながら、全国各地で親子コンサートを行ったり、保育者講習会の講師を務め ています。
☆蝶間林裕美(ちょうまばやし・ひろみ)さん 結成当時から活動を続けるアップルジャムの生き字引。美しい旋律の曲や斬新なタングラムを生 み出す。その容貌からは想像しにくい見事な食べっぷり!
☆小磯真弓(こいそ・まゆみ)さん 「メンバーになったら、この衣装をあげる」という誘いでアップルジャムに参加。いざはじめてみる と、好きなピアノ伴奏が存分にできて水を得た魚となる。


当日の様子

なによりも楽しそうに子どものことを語りながら、歌っていくアップルジャムさんにぐいぐいひきつけられていく会場。
やっぱりなによりも大切なことは「子どもと一緒にいる大人が楽しそうであること」だよなぁと再確認。

歌やあそびをつくるときの「きほんのき」って?

歌やあそびをつくるときの「きほんのき」みたいなのってあるの?と、アップルジャムさんに質問してみました。
・基本は歌詞に歌を付けるというのが多い
・シンプルな言葉で、歌っていても遊ぶ内容が分かること
→(青山から)文章を書く時も、いろいろな文体をしっていて、そのなかからバリエーションを選んでみたりするけど、音楽にもそういうのってあるの?そのような音楽的な素地がアップルジャムの2人にはあるからできるの?
・曲を沢山聞いていれば誰にでも好きな曲はあるはずだから、みんな持っている
〈つくるときには〉
・歌詞が先にできる
・歌詞を4拍子か3拍子かで読んでみる。→リズム譜ができる
 言葉の抑揚に合わせて音をつけてみる。→大切なのは歌っていて楽しいかな?
・繰り返し作っていくことでできるようになっていく
・実際に歌ったり踊ったりしてみると分かる
・初めは短い歌から作ってみるのが良い(4行くらい)

会場とアップルジャムさんとのやりとり(抜粋)

○今月のうたってある?
・園で毎月決まっている歌と担任が歌いたい歌をうたっている
→子どもが生活の中で歌っている歌を一緒に歌っちゃう面白さ
 作ってその場で消えていく、でもその場で一緒に歌うだけで楽しい

○みんなで声を合わせて歌うこと
・強制されてしまう怖さもあるけれど、一緒に声を出すという面白さもある
・声が一緒になっちゃうというおもしろさ

◎絵本に歌が書かれているところが苦手
・決まった歌じゃなくても、適当に歌えばいいかなって思う

◎唱歌や童謡について
 子どもと一緒に歌うことがないと子どもたちは触れる機会がないのかなと思う
・自分が好きであるなら歌えばいいのかなと思う
 でも、決められて歌うのは違うのかなとも思う
・子どもを集めるためなどの「目的」が先行してしまうのは…

◎「アップルジャムは品がある」
 保育現場での遊び歌が「遊ばせ歌」になると嫌だねぇ(青山)

◎以前就職していた園では決められた歌を歌い、子どもの好きな歌を歌っていた
 今の園はわらべ歌が主流でピアノなどはない
 でも今の園の子どもは歌の引き出しが少ないのではないかと思う
 アップルジャムは保育のなかでどんな風にやっている?
・保育のなかでは歌っていない
 勝手に歌っている方が楽しそう
・教えているわけではないけれど、楽しかったら子どもの体のなかに残っていればいいな
・でたらめ歌を歌い始めると楽しくなる
・ずっとでたらめでいいとは思わないけれど、彼らだって好きな歌が出てくるからそれまではでたらめ歌でもいいかな

◎ピアノがとても苦手 保育のなかでピアノどのくらい弾く?
・保育のなかではほとんど弾かない
 弾いちゃうと押しつけがましくなっちゃうから弾かない
 子どもがちゃんと歌いたい時にはちゃんと弾かせてということもある
・リズム楽器だけでも十分
 得意な人に弾いてもらっちゃう

◎月の歌が決まっているけれど、子どもが自然に出てくる歌が少ない
 流行の曲を子どもが歌っている時に乗っかっていいのかな?
・基本、私が好きで歌いたかったら共有しちゃう
・教育上、保育上悪いと思う歌はないと私は思う
・メディアから入ってくる曲を取りあげない?その基準は?
・メディアで流行っている曲をあえてやろう、とは思わないかな

◎保育のなかでつい歌っちゃう時間の流れ
 時間の質を変えるという効果
・何におわれているのだろうか
・原点に戻ってみようと思わせてくれるのは子どもとの生活
・子ども側に立てば時間は戻る




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