実録・鉄道トラブル(その8)どうなっているんだ?(車両故障)(2007年8月20日の日記)
19日にも”はくたか”(1011M)がSIV故障。
三相ジャンパーつないで走りました。
その前日にも475系がL1の故障で運休になっている。
この車両故障オンパレードはいつまで続くのか?
やはり、これまでの付けが回ってきていると考えざるを得ないな。
検査周期の延伸やコスト削減による品質の低下、さらには検査修繕担当者たちのやる気の喪失。
それらが、今いっぺんに噴出しているような感を受ける。
以前にも書いたが、車両故障は止めようとしてすぐに止まる種類のものではないのである程度のスパンで考える必要があるのだが、そういう考え方で取り組んでいるのだろうか?
目先の故障を止めようたって、故障の種はいたるところに撒き散らされているはずなので、どれが次に芽を出すのかなんて誰にも予測できんよ。
出た芽は摘むしかないが、同時に撒いた種が発芽する前につぶす努力が求められているのだが・・・。
また、出た芽から同じような芽の発芽時期を予測することも必要だろう。
色々やることはあるのだが、目先のことだけにとらわれている様な気がして仕方ない。
*解説
はくたかは681系で運行されています。
681系はSIVが故障すると、他のユニットから3相電源を誘導する必要がありますが、6+3の9両編成で6両編成側であれば、3相ジャンパーは固定連結されているので、もう一つのユニットからボタン一つで電源誘導できます。
しかし、3両側のSIVが故障したら6両編成との間に3相のジャンパーがつながっていないので、ジャンパー線をつないでやらなければならずとても時間がかかります。
頻繁に分割・併結するので、通常は電気が流れない3相ジャンパーを接続したままにしておくと、分割・併結に時間がかかりすぎるためにこうなっています。
他車から3相電源を誘導した場合、故障ユニットが3両側、6両側にかかわらず、室内灯や冷暖房が半減になります。
真夏や真冬に半減になると室温が適温にならない事が多く、直近可能なところで車両を振り替える手配をします。
もちろん出区時から半減で出すことは余程の事が無い限りやりません。
683系以降(521系も)は4つあるVVVFの内のひとつをCVCF(定電圧・定周波数)動作させることでSIVの代わりに使う事が出来るので(自車誘導と言います。)、SIVの上流側(補助整流装置やVCB)の故障でない限りジャンパー線をつなぐ必要は無くなっています。
*683・521系のVVVFとSIVはハード的に同じものです。
*自車誘導の場合は室内灯や冷暖房は半減にならず、車内の快適性は維持されます。
475系のL1と言うのは力行回路のキモのしゃ断器で、主回路に異常電流が流れた時に遮断して主回路を保護します。
空転に気づかずノッチを上げ続けた場合や主電動機の絶縁状態が悪化し、フラッシュオーバーした時などにしゃ断します。
しゃ断動作すると運転席の事故表示灯が点灯して、M'車の車側灯(白色)が点灯します。
リセットスイッチ(又入れ)で再投入できます。
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