戦争報道について
毎日、ウクライナ戦争の様子が報道されています。残虐非道、鬼畜の所業、悪行の限りを尽くすロシア軍の蛮行に対して、欧米の支援を受け辛くも持ち堪え善戦しているウクライナの構図です。しかしロシア側の報道は全て嘘、西側の報道は全て真実なのでしょうか?真実だとしても断片的に切り取られた印象操作では無いのでしょうか?
第三国である日本のメディアを通して届く情報としては、露軍の無慈悲な攻撃、焦土と化した街、略奪、暴行、虐殺、やり場のない怒りと悲しみを抱え、行き場無く彷徨う住民の悲痛な姿、虐殺された遺体等のショッキングな光景の怒りを高める映像。また、露軍の破壊された戦車、拘束した露軍兵士やその兵士の弱音、ロシア崩壊への道筋や、プーチン政権の弱体化など士気を高めるような映像。そして前線に立ち陣頭指揮をとるゼレンスキー大統領の勇姿。
ロシア側からの情報を伝える時は、「全て西側のフェイクニュースだ」とか「ロシアは順調に作戦を遂行している」と言った情報に対して、「気が狂れた老害が訳わかんない事しとる」、「ロシアがまたなんかふざけた事言っとるよ」みたいな温度感で報道しているような印象がします。
では逆に、ウクライナ側は嘘偽り無い情報発信をして、国際法に則って正々堂々と戦ってるのでしょうか。激烈な戦闘を繰り広げ首都を守り、ロシア軍撤退させ攻勢に転じたと言われつつも、未だ劣勢な状況であるはずのウクライナですが、街の惨状は露軍の戦車やヘリを破壊する姿は映っても、やられているウクライナ軍の姿はほとんど映し出されません。
とにかく頑張ってるって話だけで、ウクライナ軍に壊れた戦車も無ければ、ルールに基づいた範囲で露軍をクリーンに殺しているのでしょうか。
本当にネガティブな事実が無いのか、情報統制でネガティブな情報を抑制しているのか。その辺の情報はネットで検索かけたところであまり出てこないし、あってもフェイクニュース的な扱いだったりして、どうなんだろうと思ってしまいます。
あと、ウクライナの街が爆撃される様子は「これ絶対人死んでますよね?」とはなるんですが、露軍の戦車やヘリの破壊の映像とか見て「え、今中の人死にましたよね?」とはならないのかな、とか思ったりします。
その他にも、なんとか着地点を模索する話題は出ますが、悪い方向に進む話はあまり出ません。化学兵器や生物兵器、戦術核、戦略核の順で大量破壊兵器使っていくかもね、最悪世界滅亡だよみたいな極論や、今意外とルーブル立て直してる、とか、中国と上手く組んでプーチン政権維持みたいな話は出ても、今後ロシアが上手く立ち振る舞った場合、どう経済的、軍事的な行動をとるかなど具体的な行動の予想やその可能性って少ない気がします。実際、プーチンが本当にセオリー無視のわけわからない動きをしていて専門家でも読めないのか、言わないだけか。
ちょっと違いますが、ことウクライナ情勢を語る際にはパンデミックの無い世界線での話になってますよね。コロナどこ行ったの?って気になります。
しかしながらこの辺は、私の情報収集能力が低いのか、比較的ポジティブなニュースばかり見ようとするバイアスがかかってるのだと思います。
この戦争いかんでは国際秩序が崩れ、WW3が起こるかも知れないし、核戦争になるかも知れないし、日本での近々の危機で言えば、そのまま台湾有事に繋がりかねませんので、勿論ウクライナ応援一択ではあります。
ただメディアの情報を見ていると、あからさまに悪の帝国ロシア感が強過ぎて中立では無いので、これもまたプロパガンダってやつなのかなと思いました。ロシアのプロパガンダが「押しつけ」なら、日本は「察ししてください、空気読んでください」くらいの差なのかなと思います。
稚拙であり不適切な例えかも知れませんが、ウクライナ戦争って、ウクライナに限った事では無いし揶揄するとかそう言うつもりも無いんですが、こういう弱いものイジメみたいなバランスの戦争って「のび太VSジャイアン」のイメージがありますが、どちらかと言うと「ベジータVSフリーザ」なんじゃないのかなと思ってます。どっちも清廉潔白では無いし、まあまあ過去に色々あったし、第二段階まではベジータ頑張るけど、最後はベジータ泣き死にして最後は悟空が頑張るというか。
今後国際情勢がどう推移していくのかは以前不透明であり、前向きな情報だけを得たい気持ちを捨て去ることはできません。今書いたこともガッツリ偏見に満ちているのだと思います。
しかし、特定の情報だけを鵜呑みにするのではなく、衝撃的な映像でそっちに引っ張られ過ぎるのではなくもう少し濃度を薄めつつ、片側の情報しか無くても、常に想像力で補いながら冷静に、なるだけ中立になるようバランスよく受け止めて考えを軌道修正していきたいものです。