5分前出勤を強制してはいけない?
もしもあなたの部下に、いつも就業開始時間にギリギリで出社してくる人がいたらどのように叱りますか?
・就業開始時刻の5分前には出社しなさい!
・5分前行動ということを教わったでしょ!
・あと10分早く家を出なさい!
そのように指導をしたことはありませんでしょうか?
「5分前に出勤しても給料は変わりませんよね?」
もしも部下にそのように反論されたらあなたはどう対応しますか?
怒りがこみあげてきて厳しい言葉を浴びせてしまうかもしれません。
しかし5分前出勤を義務付けることには注意が必要なのです。
■労働基準法による労働時間の解釈
労働基準法第32条では、
労働時間 = 使用者の指揮命令下に置かれている時間と定義されています。
5分前に出勤をしなさいということは、
就業時間の5分前に出社することを強制しているという解釈もできます。
つまりは、定時の5分前が勤務の開始時間という解釈ができるため
時間外手当を支払わなければならないという風潮に変わってきています。
■どのように対応していくのか?
5分前には出勤して就業時間には仕事ができる万全の準備をすることは当たり前だと思う方が多いと思いますが、
×5分前に出勤していないことを叱る
◎就業開始時間に万全の準備ができていないことを叱る
就業開始時間に万全の準備ができていれば問題がないという考え方に変えた方がいいのかもしれません。
■さいごに
世代によって考え方や教えられてきたことが違うことが大きな理由となり、自分の常識 ≠ 今の時代の常識 という可能性を考えることも必要かもしれませんね。常に自分の常識もアップデートする習慣をつける必要があります。
「それぞれの世代の考え方などを理解したうえで指導ができる」という高いスキルをもっている人が今の時代では優秀な管理職といえるのかもしれません。
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