母と、、、こんな温かい日々が来るとは。
母に洋裁を習い始めて6日目。母との関係が少しずつ変わってきた。なんか2人の間にあった壁のようなものがなくなってきた。さっきも母がアジの南蛮漬け作った後、台所のあちこちに飛んでいた油を拭き取ったらしいのだが、わたしが台所に入った時に再度拭き取っていたら、「まだ油残っていたのかね?拭いたんだけどね。」と優しく言った。これまでだったら、「わたしがやったことに不満なの!」ときつい口調でわたしを刺していたのに。こうも違うのかと思う。
母の洋裁には、母が考えたたくさんの工夫が詰め込まれていて、母の人生そのものなんだと思う。そして、その一つ一つの工夫に初心者のわたしは驚き、「すごいね」と言う。わたしが友人の赤ちゃんの服を縫いたいから教えてというだけでも、母にとっては嬉しいことだったんだろう。その上、自分の一つ一つの工夫がわたしによって発見され、認められる。まだ始めて6日目なのに、母とわたしの間の壁は、ガラガラと激しく取り崩されていっているようなのだ。
こんな温かい日々が来るとは思わなかった。