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2019年7月 梅と米とめんどりと

春夏秋冬亀成園便りの7作目です。三重県松阪市飯高町での自給率の高い暮らしをする小さな自然養鶏農園からの季節レターをお楽しみください。 

【亀成園便りここから】
飯高町では今年は梅雨らしい天気が続いています。雨が降るたびに徐々に蒸し暑くなり、川に手招きされながらもまだ入るには至らない、ちょっとじれったいようなこの時期です。例年忙しさのもとである梅が今年は実成がよくなくて、梅仕事に時間をとられなかったのはなんだか寂しいことですが、それを補って余りある田んぼ仕事が目白押しでした。これから夏にかけて草取りに追われることになります。わずかに採れた梅もカビが生えないように注意しなければいけません。稲を育て、梅干しを作っての日の丸弁当をこしらえるのがいかに大変なことなのか、今になって痛感することになりました。

 親たちにとっては初めての田植えでしたが、小学校で体験している上の娘たちは経験者。テンポよく働く姿を見せてくれました。トロトロと温かい泥が豊かな実りを守ってくれるといいな。

 亀成園の優秀な番犬が6月半ばで5歳を迎えました。とにかく獣に狙われやすい無力な鶏たちが今まで無事に過ごせているのは、この犬のおかげです。荒々しさにてこずることも多々ありますが、頼もしい相棒としてこれからも元気に頑張ってほしいです。

 6月初めに生まれた鶏のヒナたちはもうずいぶん白くふわふわで、烏骨鶏らしくなりました。母鶏1羽と5羽のヒヨコで仲良く暮らしています。烏骨鶏でないヒヨコたちも生まれています。親鳥のゴトウモミジは卵の黄身そのままの黄色いヒヨコであることが多いのに、孵化したヒヨコたちはずいぶん個性的で驚きました。一様ではない生物の面白さを感じることになりましたよ。

【亀成園便りここまで】
後半の話は、写真が離れていたのでだいぶわかりにくかったかもしれません。この頃はゴトウモミジの卵を烏骨鶏に抱卵してもらって孵していて、一筋縄ではいかない経験をしていました。10個の卵から無事に孵るのが順調な時でも7割くらいです。それを何度か繰り返して全部で20数羽のめんどりをと思っていたのですが、なかなかうまくいかず。でも当時も書いていたように、生き物の面白さはたくさん感じさせてもらいましたね。

犬も時々お便りに登場してくれます。保護犬の北海道犬がいてくれていることは、亀成園にとってとても幸せなことです。問題を起こすこともあるのですけどね。野性味あふれる獣が好きな私にはかけがえのない存在です。

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