ダウンタウン松本人志について

いつ書こうか、とずっと思い避け続けていたこのテーマに挑みます。
ダウンタウン松本人志について。私も高校時代に例外なく憧れた存在。
最近、オリラジの中田敦彦氏による提言が話題になっており、様々な波紋を呼んでいる。
もはやそこまでの存在になってしまった。
とはいえ、今も松本人志の凄さはもちろん感じるが、残念ながらもうかつてのプレーヤーとしての積極性はあまり感じなくなってしまった。仕方のないことではあるが。

坊主になる前後あたりの10〜20年前あたりのプレーヤー全盛期は本当に凄かった。
もし若い人たちに、「ダウンタウンの松本さんってどこが面白くて、どう凄いんですか?」と聞かれたら、こう答える。
「ガキの使いのフリートークとごっつええ感じのコントを見なさい」
もうこれで完結する。彼、そしてコンビとしても凄さはこのあたりに凝縮されている。
今これらの動画はさまざまな所にアップされており、いつでも見ることが出来る。
贅沢な時代である。そして見れば一目瞭然。
そしてこれを見るとおそらく「面白すぎる」か「よくわかりません」ということになると思う。
ここで「面白すぎる」と言った人には
上級コースとして「松本人志のビジュアルバム」や「ひとりごっつ」「一万円ライブ」などを見てもらい
コンビというより、ディープな松本人志ワールドを堪能してもらうのが
その凄さを体感してもらう一番の方法だ。

かつて「俺はこんな凄いことをやっているのに世間は俺を過小評価している!」と憤り、
とんでもない作品を次々に世に出してきた
天才松本人志。
そして時代は流れ、今や誰もが認める存在まで成り上がってしまい、後輩から「権力の象徴」とまで指摘されるとは皮肉なもの。

当の本人はもはや面白い後輩を見ていればいい。俺はもうええねん。という空気を感じる。
のんびり、「ドキュメンタル」みたいな番組でゲラゲラ笑っていたい。そんな気がする。
かつて著書で日本のお笑いのレベルが低いと危惧しており、危機感を語っていたが、
その日本の笑いのレベルを松本人志は上げてしまった。
その使命を果たし、レベルの上がった日本の芸人たちを彼は眺めながら、優しそうに笑っている。
もうかつての「俺が笑わせてやる!」「お前らのしょーもない芸で笑ってたまるか!」
というギラギラした目の光は微塵も感じない。
松本人志の目は優しくなりすぎてしまった。

しかし、むしろ今は世間が松本さんお願いします、松本さんがいれば大丈夫!という期待感が半端ない。
そのため疲れてしまっているのを感じる。
才能は圧倒的でも、松本人志も人間である。
自らが作った松本人志像は本人にとってもかなり重たくなってしまっているのではないだろうか。
それでもこれからの松本人志の動向は目が離せない。

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